あなたは、タラゴンというハーブを聞いたことはありますか?
タラゴンは、名前だけ聞いてもピンと来る人の方が少ないと思います。
ですが、ヨーロッパではメジャーなハーブで特にフランス料理には欠かせないとされているってご存知でしたか。
あまりなじみがないハーブでも、使ってみると意外と好きな味や風味だったという事が良くありますよね。
ここでは、タラゴンってどんなハーブなの?という方に簡単にお伝えしていきます。
また、料理にはどうやって使えばいいのか?
育てるときはどんなことに気をつければいいのか?
など、疑問に思う方に向けて、使い方や育て方のコツとポイントをご紹介します。
目次
タラゴンとはどんなハーブなの?味や香りの特徴は?
タラゴンと聞いて「こんな見た目で、こんな味や香りで~」と分かる方は少ないと思います。
日本では、生の状態よりも乾燥の状態で売られていることが多いので、なかなかそのままの姿を見る機会は少ないんですよね…。
ですが、ヨーロッパでは「食通のハーブ」と呼ばれているほど有名なものなんですよ。
ハーブをよく使うヨーロッパの方が食通のハーブと呼ぶくらいなのだから、それほど魅力があり、活用しやすいハーブなんですね。
ここでは、「タラゴンってどんなハーブなの?」「どんな味や香りなの?」という方に向けて簡単にご紹介していきますね。
タラゴンってどんなハーブ?
タラゴンはキク科ヨモギ属の植物で、実は日本のヨモギと同じ仲間なんです!
別名、エストラゴンや西洋ヨモギともよばれているんですよ。
ヨモギに似た風味なので、嗅いでみると日本人にも受け入れられやすい香りをしています。
日本ではあまりなじみのないタラゴンですが、
ヨーロッパではセルフィーユ・パセリとともにフランス料理の三大ハーブとされているほど有名なものなんです。
古代のギリシャでは薬草や解毒剤に使われていたという歴史のあるハーブの1つと言われています。
どんな味と香りなの?
タラゴンは、ほろ苦さとかすかな辛みが加わったような味わいがあります。
また、香りは青っぽくやや甘ったるいような独特の風味を持っています。
甘い香りとかすかな辛みを持つことから、食欲の増進や消化の促進、痛みの鎮静といった効果が期待できます。
タラゴンはフランス料理の三大ハーブとされていたり「食通のハーブ」と呼ばれるほど有名なものです。
ヨモギと同じ仲間なので、使ってみると意外と懐かしい感じがするかもしれません。
文章で読むと複雑な香りや味なので、実際はどうやって料理に使うの?という方も多いかと思います。
続いては、タラゴンの使い方と私も実際に家で作っている簡単なレシピをご紹介します。
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タラゴンの使い方!料理のレシピでおすすめなのは何?
タラゴンは独特のさわやかな香りと複雑な風味から、どういった料理に合うんだろう…?と思われる方もいらっしゃいますよね。
タラゴンは火を通すと香りが飛ぶので、なるべく加熱時間は短く仕上げにサッと使うほうがいいんですよ。
私は以前作った時に加熱し過ぎて失敗してしまったので、ここは注意しているポイントです。
香りに特徴があることから、肉や魚の臭みを消す、乳製品の脂肪感をスッキリと感じさせる効果があります。
ここでは、私が実際に作っているタラゴンを使ったレシピをお伝えします。
ハーブ初心者さんでも簡単に作ることができると思うのでぜひ真似してみてください。
タラゴンのさっぱりドレッシング
材料(作りやすい分量)
- タラゴン 10㎝程
- 玉ねぎ 1/6個分
- りんご 1/4個分
- にんにく 1かけ
- 塩 小さじ1/4
- お酢 大さじ3
- オリーブオイル 1/2カップ
- はちみつ(お好みで) 大さじ½
作り方
- タラゴンは小さく刻む
- 玉ねぎ・りんご・にんにくはすりおろす
- 材料を全て混ぜて出来上がり
野菜にぴったりなさわやかで優しい甘みのあるドレッシングなので野菜をもりもり食べることができます。
野菜不足の方にはぜひ試してほしい簡単なドレッシングです!!
タラのムニエルタラゴン風味
材料(2人分)
- タラの切り身 2切れ
- 塩 少々
- 酒 大さじ½
- タラゴン 5㎝程
- こしょう 少々
- 小麦粉 大さじ2
- にんにく 1かけ
- バター 20g
- オリーブオイル 大さじ1
- しょうゆ 少々
作り方
- タラに塩,酒,刻んだタラゴン、こしょうを振りかけ、10分程置いておく
- ①のタラの水気をふき取り、薄く小麦粉をつける
- フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ香りが出るまで熱する
- タラを皮目から焼き、ひっくり返してからバターを入れ火が通るまで焼く
- 香りづけにしょうゆを少々垂らしてできあがり
臭みが気になりがちなタラはタラゴンの風味とよく合います。
タラのほかにも鮭や鯛などでもおいしく作ることができますよ。
鶏肉のクリーム煮込みタラゴン風味
材料(2人分)
- 鶏もも肉 1枚
- 玉ねぎ 1/2個
- しめじ 1/2株
- ほうれん草 2株
- オリーブオイル 大さじ1
- 水 50㏄
- 牛乳 100㏄
- 生クリーム 50㏄
- 固形コンソメ 1個
- タラゴン 10㎝程
- 塩コショウ 少々
作り方
- 鶏もも肉は一口大に切り、塩コショウで下味をつける
- ほうれん草は下茹でし、食べやすいい大きさに切っておく
- 熱したフライパンにオリーブオイルをひき、鶏肉を炒める
- 鶏肉に少し色がついたら玉ねぎを一緒に炒める
- 水、牛乳とコンソメを入れ、鶏肉に火が通るまで10分程弱火で煮る
- 生クリーム、しめじとほうれん草、刻んだタラゴンを入れ5分程煮詰める
- 塩コショウで味を調えて出来上がり
こってりしがちなクリーム煮もタラゴンの風味が加わることでいくらでも食べれるくらい軽く感じます。
生クリームを加熱しすぎると分離してしまうので気をつけてくださいね。
タラゴンを使った簡単なレシピをご紹介しました。
タラゴンの風味を楽しむためには、まずは簡単なものから試してみるといいですよ。
ドレッシングもいいですが、タルタルソースに混ぜるのもおすすめです。
いつものフライがワンランクアップしたおしゃれな味になりますよ。
ただし、タラゴンは使いすぎると主張が激しいので適量を守ってくださいね。
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タラゴンの育て方!挿し木や植え替えのコツとポイントは?
タラゴンには「フレンチタラゴン」と「ロシアンタラゴン」の2種類があります。
フレンチタラゴンは香りがよくそのまま料理に使います。
ですが、夏の暑さにより花が咲かず、増やすことが難しいので苗から育てることが多いとされています。
もう一つのロシアンタラゴンは比較的育てやすいですが、
フレンチタラゴンより香りが弱いのでビネガーなどの加工品に向いているという特徴があります。
自分の使い道によって種類を選んでくださいね。
それでは、育て方のポイントについて6つのポイントに分けてお伝えします。
6つとも育てるうえでとても大切なポイントになるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
(1)用土
水はけのよい土を好みますので、市販の場合はハーブ用の培養土を使用すると良いです。
自分で土を作る場合は赤玉の土を入れると保湿性が高くなってしまうので注意してくださいね。
(2)日当たり・置き場所
日光が多いとよく生育するので、日当たりが良く風通しの良い場所に置いてください。
ただし、夏の暑さには弱いので夏の間は直射日光が当たらない場所に置くと良いですよ。
逆に寒さに強く、寒さに当てないと春以降の生育が悪くなるので冬は外で育てるようにしましょう。
冬には地上に出ている部分が枯れてしまいますが、根の部分が生きているので安心してくださいね。
(3)植え付け
日本で流通しているタラゴンには「フレンチタラゴン」と「ロシアンタラゴン」の2種類があります。
フレンチタラゴンは苗で、ロシアンタラゴンは種で売られていることが多いので、それぞれの植え付け方法をお伝えしますね。
苗から育てる場合(フレンチタラゴン)
- 緑色が鮮やかな元気な苗を選びます。
- 鉢植えやプランターに間隔を空けて植えます。(大きく育つので、複数株植える場合は30㎝程度空けるようにしてください)
- 優しく土をかぶせ、最初は水をたっぷりあげます。
- あとは日当たりと風通しの良い場所に置いてください。
種から育てる場合(ロシアンタラゴン)
タラゴンは育つと大きくなるので点まきを行います。
詳しい手順は以下の通りです。
- 土に種を植える穴をあけます。(穴の間隔は30㎝程空けてください)
- 1つの穴につき3~5粒ほど種を植えます
- 上から優しく土をかけ、水をあげます。
- 発芽したら一カ所につき1株になるように間引きます。
苗から育てるときも種から育てるときも適している時期は少し暖かくなった3~5月が適しています。
(4)水やり
乾燥している状態を好むのでこまめな水やりは必要としません。
水をあげすぎると根腐れを起こしてしまい、せっかくの苗が枯れてしまいます。
土の表面が乾いていたら水をあげてくださいね。
(5)肥料
春から梅雨前までの生育期間中に液体の肥料をあげます。
この時期に肥料をあげて大きく育てることで元気な株にすることができますよ。
夏は暑さで株が弱ってしまいますが、ここで肥料をあげてしまうと逆に枯れてしまいますので注意してください。
冬は発育が止まってしまうので肥料は必要ありません。
(6)収穫
収穫に適している時期は5~10月です。
タラゴンは風味が落ちやすいので使う直前に収穫してくださいね。
枝を使う場合は切りすぎると株が弱ってしまうので、10㎝程は残すようにしましょう。
また、湿気に弱いので収穫を兼ねて剪定してあげると元気に育てることができますよ。
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タラゴンを増やすにはどんな方法があるの?
基本的にタラゴンは花が咲かない品種とされていて、増やす方法は挿し木や植え替え(株分け)の2パターンです。
それぞれ方法をご紹介します。
・挿し木
挿し木の手順は以下の通りです。
- 成長した枝の部分を10㎝程度に切り取ります。(緑色が鮮やかで元気なところを選んでください)
- 「水揚げ」という作業を行います。(水揚げは切った枝の先端を1時間ほど水の中につけておく作業です。)
- 水揚げを行った後、土に植えておきます。
3週間程度で根が生えてくるので大きな場所に植え替えるなどして育ててください。
・植え替え
植え替えは葉がつき、茎が伸びてしっかりと根が張ったものを使用します。
手順は以下の通りです。
- 植え替えに使う株を根ごと掘り起こします。
- 掘り起こした株を植え替えがしやすい大きさにはさみなどで切り分けます。(茎の長さはだいたい10~15㎝くらいが扱いやすいですよ)
- 切り分けたタラゴンの株を土に植えます。根が長い場合は手で植えやすい大きさにまとめながら植えるとやりやすいですよ。
- 上から優しく土をかけて最後に水をたっぷりあげて出来上がりです。
タラゴンの根は太く、とぐろを巻いているような形なのでなかなか扱いにくいので注意してくださいね。
それでは、タラゴンについてたくさん見てきましたので、最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、タラゴンというハーブについて、使い方や育て方のコツやポイントについてお伝えしました。
タラゴンはフランス料理にはなくてはならない代表的なハーブで複雑な味と香りを持ちます。
今回ご紹介した簡単なレシピは3つ。
- タラゴンのさっぱりドレッシング
- タラのムニエルタラゴン風味
- 鶏肉のクリーム煮込みタラゴン風味
でしたね。
タルタルソースや市販のドレッシングに一振りすることでも楽しむことができますよ。
タラゴンは冬の寒さに当たることで成長が促進されるので、冬の間は外に出して育てるようにしましょう。
食通のハーブと言われるタラゴンを使って香りを楽しむ料理を作ってみてくださいね。
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