あなたは、チャイブという名前のハーブをご存知でしょうか?
ネギのような見た目と香りを持つチャイブ。
日本では名前を聞いてピンと来る方は少ないかもしれません。
ですが、知ってみると日本人になじみのある味や香りなので、他のハーブよりも使いやすいです。
チャイブってあまり聞いたことないんだけど、どんなハーブなの?
どうやって使うの?と思われる方も多いのではないでしょうか。
きっと、使い勝手がいいという事に気づけばご自宅でも育てたくなると思いますよ。
そこで、今回はチャイブの説明と簡単なレシピ、育て方についてお伝えしていきますね。
目次
チャイブとは?花も食べられる?ネギと違いはあるの?
「チャイブ」と聞いてその姿がわかる方は、ハーブについて詳しい方といってもよいと思います。
バジルやミントなどと比べるとあまり有名なものではないので、スーパーでも目立ちにくい所に置かれていたりします・・・。
そんな存在感の薄いチャイブですが、実はハーブ初心者の方にも使いやすいという特徴があるんです。
では、チャイブってどんなハーブなのか?
どの部分を食べるのか?などについて簡単にご紹介していきますね。
チャイブってどんなハーブ?
チャイブは、見た目通りネギと同じ仲間のハーブです。
別名は、セイヨウアサツキ、またはエゾネギ。
なので、名前からも同じ仲間である事が伝わってきますね。
原産は中国で、マルコポーロが旅の時に持ち帰った事でヨーロッパに広がったんです。
それほど長い歴史を持つハーブでもあるんですよ。
ネギ類特有の辛み成分「硫化アリル」を含み、独特の味と香りがあります。
この硫化アリルには、消化促進や食欲増進の効果もありますので食事の時に取り入れると良いですね。
チャイブの食べられる部分はどこ?
主に葉の部分を食べますが、球根・花まで食べる事ができますよ。
葉は薬味として使う事ができますし、
球根や花は酢漬けにして、
ピクルスやチャイブビネガーとして、
また花はトッピングとして、サラダなどの彩りに使う事ができます。
花はかわいいピンク色で丸っこくかわいい形をしているので花壇の彩りにも合うんですよ。
ネギ(アサツキ)との違いは?
見た目はすごく似ているアサツキとチャイブですが、チャイブのほうが見た目はやや細いです。
チャイブは、味や香りがマイルドなので、ネギのツーンとした香りが苦手な方は逆に食べやすいかもしれません。
日本では薬味としてよく使われるアサツキの原産は日本で、チャイブの変種といわれています。
アサツキは、夏の間休眠するので収穫はできません。
ですが、チャイブは1年中収穫することができますよ。
チャイブはネギと同じ仲間なので、ネギの代用として薬味代わりにも使うことができます。
葉だけでなく花や球根も食べることができるので色々な使い方がありそうですよね。
ですが、実際はどんな料理に使っていいかわからない…
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで続いては、チャイブを使った簡単レシピを教えちゃいます。
また、長期の保存手段として、チャイブバターやチャイブビネガーの作り方と使用方法をお伝えしますね。
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チャイブは「ネギ」に似た風味を持ち、和洋中どんな料理にも相性がよい便利なハーブです。
カロテンの豊富な緑黄色野菜として、西洋では特に「卵料理」や「ジャガイモ料理」によく使われています。
私も、お休みの日の朝ごはんには、チャイブを入れたオムレツをよく作っていますよ。
何も入れないオムレツと比べて彩りもよくなりますし、ネギのような香りがよりおいしくなります。
では、私がよく作っているチャイブのレシピを3つご紹介しますね。
チャイブのとろとろオムレツ
材料(2人分)
- 卵 3個
- 牛乳 大さじ2
- 塩コショウ 少々
- チャイブ 10本くらい
- 砂糖 小さじ1
- オリーブオイル 大さじ1
それでは、作り方を見て行きましょう。
- よく溶いた卵にみじん切りにしたチャイブ、牛乳、調味料を入れてよく混ぜます。
- 熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、卵液を一気に加え半熟になるまで大きくかき回します。
- 最後に、オムレツの形に整えて完成です!
すごくカンタンですね。
黄色と緑の色合いがきれいで簡単にできるお気に入りの一品です。
初めて料理に使う方はぜひ試してみてくださいね。
続いて、簡単なのにお洒落さが際立つチャイブのタラモサラダのレシピをご紹介しましょう。
チャイブのタラモサラダ
材料(作りやすい分量)
- じゃがいも 3個
- 明太子 1腹(皮はこそいでください)
- チャイブ 15本くらい
- マヨネーズ 大さじ3
- バター 少々
作り方を見てみましょう。
- じゃがいもはよく洗ってラップに包、み5分ほどレンジで加熱します。
- やわらかくなったら皮をむいて、熱いうちにつぶしておきましょう。
- じゃがいもの粗熱がとれたら、明太子、チャイブ、マヨネーズを和えてできあがり!
チャイブは、じゃがいも・マヨネーズともよく合います。
つぶして混ぜるだけなのにいつものポテトサラダよりおしゃれ感が増しますよ。
きのこのバターしょうゆパスタ
材料(2人分)
- パスタ 200g
- オリーブオイル 大さじ1
- にんにく 1かけ
- きのこ(しめじ・えのき・まいたけなど)100g
- しょうゆ 小さじ1
- バター 10g
- 塩コショウ 少々
- チャイブ 5本くらい
では、作り方です。
- にんにくはみじん切り、きのこは食べやすい大きさに割く
- フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて熱し、香りが出てきたらきのこをいれ軽く炒める。
- ゆでたパスタを入れ、バター・しょうゆ・塩コショウで味を整える
- 仕上げに刻んだチャイブをかけてできあがり
これはチャイブを薬味として使っています。
パスタのほかにも冷奴やラーメンなど普段はネギを使う所を変えてみてもいいと思いますよ。
ところで、チャイブの葉や花がたくさん収穫できた時におすすめなものがあります。
- チャイブバター
- チャイブビネガー
この2つです。
2つとも混ぜるだけ、漬けるだけで簡単に作ることができて保存もききますよ。
チャイブバター
材料(作りやすい分量)
- バター(室温に戻したもの)100g
- チャイブ(みじん切り) 大さじ1~2
- にんにく(すりおろし) 1かけ
- 黒こしょう 少々
作り方
- 室温でやわらかくしたバターに材料を全て入れてよく混ぜます。
- 冷蔵庫に入れて冷えて固まったら出来上がり!
1日置いておくことで、味がなじんでおいしくいただけますよ。
※たくさん作ってラップで棒状に包む事で冷凍保存も可能なので便利です。
使い方もご説明しておきますね。
【ブルスケッタ】
フランスパンに塗ってトーストし、角切りトマトとオリーブオイル・塩コショウを和えたものを乗せます。
簡単にできておつまみにもぴったりなので、白ワインと一緒に頂くときはとても幸せな気持ちになります。
【魚や肉を焼くときの香り付けに】
シンプルなソテーの上に乗せるだけでも、何気ない料理がぐっとおしゃれになりますよ。
特に鮭や鶏肉など、くせのないものによく合います。
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チャイブビネガー
チャイブビネガーとは、チャイブの花をお酢に漬け込んだものです。
花のピンク色がお酢に移ってピンク色になるので見た目がとてもかわいらしいですよ。
では、材料から見て行きましょう。
材料(作りやすい分量)
- チャイブの花 20g
- 米酢、りんご酢、白ワインビネガーなど 200cc
続いて、作り方です。
- チャイブの花は収穫後よく洗って水気をふき取ります
- 煮沸消毒して水気をふき取った瓶にチャイブの花とお酢を入れて冷蔵庫に入れます。
(お酢は瓶の口いっぱいまで入れるようにしてください)
3~5日ほどで、花のピンク色がお酢に移ってきれいな色になります。
ただし、お酢が濁ってしまうので、10日ほどつけたら花を取り出すようにしてくださいね。
最後に使い方をお伝えしますね。
【餃子のつけだれや甘酢あんかけに】
ネギのような香りが付いているので中華系の料理にぴったりです。
【カルパッチョなどのドレッシングに】
チャイブビネガーはお魚との相性がいいのでカルパッチョにおすすめです。
ビネガーとオリーブオイル、塩コショウを混ぜるだけで簡単に作ることができますよ。
チャイブを使った簡単なレシピや長期保存の方法としてバターやビネガーの作り方や使用方法をご紹介しましたが、いかがでしたか?
特に、使い慣れていないハーブだと、なかなか挑戦するのが難しいと思われがち。
でも、ネギの代わりに使うと思えば使いやすくなると思いますよ。
一度使ってみると、その使い勝手のよさに「自宅でも育ててみたい!」となるかもしれません。
ですが、育て方を全く知らないと不安ですよね。
そんな方のために、最後にチャイブの育て方についてポイントをご紹介します。
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チャイブの育て方!増やし方と寄せ植えのポイントは?
チャイブは、育てるのが簡単!
なので、比較的初心者におすすめのハーブと言えます。
チャイブは、種からでも簡単に育てる事ができますが、1年目は葉が細いので食用には向きません。
花が咲くのは2年目以降、収穫が安定するのは3年目からと少し時間がかかります。
すぐに楽しみたい方は苗から育てる事をおすすめしますよ。
それでは、育て方のポイントを6つに分けてご紹介していきます。
6つとも私が育てるときに大事にしているポイントなのでぜひ参考にしてみてくださいね。
(1)用土
保湿性があり、水はけのよい土を好むのでハーブ用の培養土を選ぶといいですよ。
弱アルカリ性が適しているので、植えつける前に一握りの苦土石灰を混ぜ込みましょう。
土を入れる前に鉢底石を引いて水はけを良くして下さいね。
(2)日当たり・置き場所
チャイブは日当たりと風通しがよいところを好みます。
ただし、夏場の直射日光は強すぎて枯れてしまう可能性があるので、夏場は半日陰に置くようにしてください。
(3)植え付け
植え付けに適している時期は少し暖かくなった3~5月ごろが適しています。
【種から育てる場合】
- プランターに土をいれ、種を全体的にばら撒きます。
- 上に1cmほど土をかぶせ、新聞紙で覆います。
(チャイブの種は光を嫌うので、芽が出るまでは光に当てないようにしてくださいね) - 芽が出るまで土が乾かないように水をたっぷりあげます。
- 発芽したら葉がくっつかないように適宜間引くようにしましょう。
【苗から育てる場合】
- 苗を手に入れたら、すぐに土に植えるようにします。
- 1本ずつだと倒れてしまうので3~4本ほどを1ヵ所にまとめて植えてください。
- 間隔は15~20cmほど空けてください。
- 植えた後はすぐに水をあげずに、葉が少ししおれてきたらたっぷりあげましょう。
(4)水やり
チャイブは乾燥を嫌い、湿り気のある状態を好みます。
葉っぱがしおれてきたら水をあげるタイミングです。
冬場も忘れずにあげるようにしてくださいね。
(5)肥料
株を植えつけるときにゆっくり作用する緩効性肥料を与えます。
肥料が不足すると葉の先が黄色っぽくなってしまうので、与える目安にしてくださいね。
成長期には水やりをかねて液体肥料をあげるとよいですよ。
(6)収穫
収穫は、葉の高さが20cm程度まで伸びたら収穫が可能になります。
土から5cmほど残して収穫しましょう。
花が咲くと葉が硬くなってしまうので、葉っぱをメインに楽しむ場合はつぼみができたら取り除くようにしてください。
チャイブの増やし方!株分けの方法とベストな時期は?
チャイブの増やし方は種まきと株分けの2つの方法があります。
種まきは植え付けの所で手順を紹介しているので、ここでは株分けの方法をご紹介しますね。
【株分けの手順】
- 株の周りをやさしく掘り上げます。
- 根に付いた土を軽く落とします。
- 根をよく観察し、腐っている部分や枯れている部分は切り取りましょう。
- 残った根を傷つけないように3~5本ほどをまとめて植えつけます。
植えつける間隔は15~20cmほど空けるとゆったりと育てる事ができます。
種まきや株分けのベストな時期は過ごしやすい3~5月か9~10月ですので覚えておきましょう。
チャイブの寄せ植えについて
寄せ植えを行うときは、ハーブが育つ環境を押さえておくことが大切になります。
- 日当たりを好むか?
- 水がたっぷり必要か?
など生育環境が似ているものを組み合わせると育てやすくなります。
また、よく作る料理に合わせて種類を選ぶと一度に収穫できて便利ですよ。
ここでは、私が実際に行っている寄せ植えの組み合わせをご紹介しますね。
【イタリアンパセリ・バジル・チャイブ⇒イタリアンをよく作る方におすすめ】
3つともトマト料理や肉・魚のグリルなどと相性がよいものになります。
料理の仕上げに乗せるだけで香りも見た目を華やかになりますし、何よりも使いやすいです。
【チャイブ・セルフィーユ⇒スープの薬味におすすめ】
この2つは特にポタージュ系のスープによく合います。
セルフィーユとチャイブを一緒に植えることでチャイブの成長を促し、風味を良くしてくれますよ。
育て方や増やし方のポイントを押さえて、上手にチャイブを育ててくださいね!
では、チャイブについてたくさん説明したので最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、チャイブというハーブについて、レシピや育て方についてお伝えしました。
チャイブはネギと同じ仲間で味や香りも似ています。
そして今回ご紹介したレシピは3つ。
- チャイブのとろとろオムレツ
- チャイブのタラモサラダ
- きのこのバターしょうゆパスタ
でしたね。
今回紹介したものの他にも、冷奴やラーメンなどネギを使う場面で使ってみると新しい発見があるかもしれませんね。
育てる時はすぐ楽しみたいときは苗から、種から育てるときは食べるまでに3年ほどかかるので気をつけてください。
育て方は6つのポイントを押さえる事が大切です。
相性のよい卵やじゃがいも料理にぜひ使ってみてくださいね。
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