ヒヤシンスと聞いたら、どんな方でも「あ~、あの花ね」と思い浮かべることと思います。
それだけヒヤシンスは有名で、多くの方が美しい花とその甘い香りに心を奪われた経験があるのではないでしょうか。
そんなヒヤシンスを上手に育ててみたいと思いませんか。
今回は、ヒヤシンスが植えっぱなしでOKかどうか、育て方、増やし方、寄せ植えの作り方を詳しく解説しています。
最後には、ヒヤシンスの花が倒れたり、茎が曲がったりする原因やその対処法についてもお話ししていますのでお楽しみに!
目次
ヒヤシンスとは?植えっぱなしOKって本当?
ヒヤシンスは、原産地が地中海東部沿岸。
星形の小花が球根から伸びた茎に連なる、豪華な花です。
この花は、秋植え春咲きの球根植物で、チューリップやムスカリ同様に多くの方が一度は見たことがある春の花だと思います。
3月~4月にとても香りの良い花を咲かせ、花色も赤、ピンク、青、紫、白、黄色等豊富で鉢植えや花壇だけでなく水栽培もできることから人気です。
ヒヤシンスは、ユリ科ヒヤシンス属の球根植物。
ダッチ系とローマン系の2系統に分けられ、私たちがよく見る豪華な花はダッチ系のヒヤシンスになります。
ローマン系は、花と花の間隔が広く草花のような雰囲気を持ちあまり見かけない品種のヒヤシンスです。
ところで、ヒヤシンスは植えっぱなしでOKという噂がありますが、本当でしょうか?
ヒヤシンスは、球根植物であることから植えっぱなしができますが、それでも3年おきに掘り起こして植え替えや分球(子供の球根を分けること)をしましょう。
ダッチ系は球根が増えにくいですが、3年も植えっぱなしにした場合、子供の球根ができ、そのままにしておくと、親の球根は花が咲かなくなるからです。
ヒヤシンスが植えっぱなしができることがわかったところで、育ててみたいと思いませんか?
ヒヤシンスの育て方についてお話しますね。
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ヒヤシンスの育て方!植え付けや掘り上げ等のコツやポイントは?
ヒヤシンスの育て方について順を追ってお話ししますね。
【植え付け】
ヒヤシンスは、10月~11月の秋に園芸店で球根を、2月~3月の春につぼみ付きの苗を簡単に手に入れることができます。
球根は、固く重いものを選びましょう。
柔らかく軽いものは、翌春に花が咲かなかったり、腐ってしまうことがあるからです。
鉢植えの場合は、地植えと違い土の量に限りがあるので、球根の頭が少し土から出るくらいに浅植えをして根が張るスペースを確保してあげましょう。
地植えの場合は、球根の2個分の深さに植え付けると良いですよ。
花苗として手に入れた場合は、すでに根がびっしりと張っているので、根鉢を崩さないように優しく植え付けましょう。
私は、この時に根鉢を崩して根を切ってしまい、うまく花が咲かなかった経験がありますので気を付けてくださいね。
ヒヤシンスの球根は、冬の寒さを経験することで翌春に花が咲くので、植え付けた球根は、室内には入れずに外で寒さを経験させることが大事なポイントです。
【用土】
ヒヤシンスは水はけのよい土を好みます。
市販の園芸用のお花の土で良く育つので安心してくださいね。
花壇など地植えの場合、水はけが悪いと球根が腐る恐れがありますので、小粒の軽石や腐葉土等でしっかりと土壌改良をして植えましょう。
【水やり】
基本的には、土の表面が乾いたらしっかりと水やりをしましょう。
地植えの場合は、植え付けた後の水やりのみで大丈夫ですが、鉢植えの場合は日当たりや風の影響で乾きやすいので気を付けてください。
とはいえ、水をやりすぎると常に土が湿り、球根が腐りやすくなります。
特に、受け皿に水を溜めておくと根腐れを起こしやすいので注意しましょう。
冬は気温が低く、土が乾きにくいので水を少なめに与えることがポイントですよ。
また、掘り上げずに土に植えっぱなしの場合は、夏の暑い時期は水やりは与えないようにしてください。
私は、鉢植えで夏場に水やりを行って球根を腐らせた経験があるので気を付けましょう。
【肥料】
ヒヤシンスを植え付けるときに、ゆっくりと長く効く緩効性肥料を土に規定量混ぜておきましょう。
また、ヒヤシンスは酸性の土を嫌う性質がありますので、植え付け前にあらかじめ苦土石灰を土に混ぜておくことが綺麗に花を咲かせるポイントです。
ヒヤシンスは球根植物なので、花後の葉が枯れるまでの間に、球根にどれだけ栄養を吸収させるかが来年の花付きに影響します。
花後に、球根を太らせる栄養であるカリ(K)が多い肥料を与えてあげましょう。
葉が枯れるとヒヤシンスの休眠期になりますので、肥料は与えないようにしてくださいね。
【剪定】
ヒヤシンスの花後をそのままにしておくと、種を付けようと球根に栄養を溜めないので、花後は素早く茎を切ってください。
葉だけにすることで、光合成により作られたエネルギーを球根に溜め込み来年の栄養となります。
また、花後をそのままにしておき、雨や水やりで濡れることで、カビが発生したり病気になる原因になるので気を付けましょう。
【植え替え】
ヒヤシンスは花後の肥料をしっかり与えることで植えっぱなしが可能ですが、それでも3年に一度は掘り上げた方が良いです。
子供の球根ができて親の球根から栄養を奪い、花付きが悪くなります。
もちろん、子供の球根も小さいので花は付かず、葉ばかり茂っていくんですよ。
そのため、掘り上げて分球を行い、大きな球根と小さな球根に分けることが大事な作業になります。
一度、掘り上げた場合は、しっかりと乾燥させ、風通しの良い場所で保管して、秋にそれぞれ植えましょう。
小さな球根は、翌春に花は咲かないことが多いですが、少しずつ球根が太り花を咲かせてくれますので安心してくださいね。
【病害虫】
ヒヤシンスにはあまり病害虫の被害を受けない植物です。
気を付けるべきは、土の水はけが悪いことや水のやりすぎが原因で発生する細菌による軟腐病という、球根や茎が腐る病気があります。
軟腐病は細菌が植物内に侵入することで発生するので、お薬での対処が難しい病気です。
この細菌を発生させないためには、水はけのよい土であり、水のやりすぎに気を付けることが非常に重要になります。
害虫としては、アブラムシが発生しますが、アブラムシはどんな植物にも発生しますので、日頃の観察で見つけ次第、市販のお薬で対処しましょう。
さて、ヒヤシンスを上手に育てることができたら、増やしてみたいと思う方は多いでしょう。
そこで、続いてはヒヤシンスの増やし方についてお伝えしますね。
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ヒヤシンスの増やし方!分球のコツやポイントは?
ヒヤシンスの増やし方には、種まきと分球の2通りがあります。
ですが、種まきは花が咲くまで、非常に時間がかかるので、分球で増やす方法が良いでしょう。
ここでは、分球の方法についてお話ししますね。
私たちがよく見るヒヤシンスはダッチ系のヒヤシンスのため、子供の球根ができにくい特徴があります。
地植えや鉢植えで3年程植えっぱなしにすることで子供の球根ができ、分球することができるんですよ。
3年ほど植えっぱなしの球根の場合、子供の球根も簡単に手で分けることができます。
しかし、それでも3年も時間がかかってしまうのが難点です。
そこで、花後の葉まで枯れた球根を掘り上げ、球根の根の出る部分を綺麗なナイフやカッターで軽く十字に傷を入れる『ノッチング』という方法を行います。
傷を入れた球根を、風通しの良い場所に秋まで保存しておくことで、その傷部分に子供の球根が出来上がってきます。
その球根を分球し、秋に植えてあげることで増やすことができるんですよ。
しかし、この場合、傷を入れた親の球根は、枯bれてしまい花は咲きません。
その点に注意して増やしましょう。
ヒヤシンスの育て方や増やし方が分かってくると、「寄せ植えもやってみたい!」という方も多いんですよね。
そこで続いては、ヒヤシンスの寄せ植えのコツやポイントについてお話ししますね。
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ヒヤシンスの寄せ植え!コツやポイントは?
ヒヤシンスの寄せ植えには、球根とつぼみ付きの花苗を植える2通りの寄せ植えの作り方があります。
【球根】
球根は秋に手に入りますので、鉢植えに球根を植え、ヒヤシンスを植えた場所を避けて、秋から春まで長期間楽しめる花苗を植える方法。
【花苗】
早春のつぼみ付きの花苗と春の花を組み合わせて寄せ植えを作る方法。
ただし、花苗の場合は根鉢を崩さないように気を付けてくださいね。
どちらも、ヒヤシンスは20cmほど大きくなりますので、鉢の後ろ側に植えて、手前に背の低い植物を植えると良いでしょう。
その時に、手前から見て3角形に植物が植えられており、横から見ても3角形の形になっていると大きくなってもバランスが良い寄せ植えになりますよ。
一緒に植える植物は、秋から春まで楽しめる以下の植物がおすすめです。
- ビオラ・パンジー
- 葉ボタン
- アリッサム
- プリムラ
- ラナンキュラス
- ラミウム
- タイム
- ローズマリー
- シロタエギ
など・・・
また、ヒヤシンスは花色が豊富で品種も多いので、それぞれ違う色の球根や花苗を一緒に植え付けても、とても豪華で綺麗ですよ。
ただ、せっかくヒヤシンスの可愛い寄せ植えを作ったのに、花が倒れたり、茎が倒れたりするとすごく悲しいですよね。
そこで、最後にその原因と対処法についてお話しします。
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ヒヤシンスが倒れる!茎が曲がる?原因と対処法は?
ヒヤシンスが倒れたり、茎が曲がったりする原因は以下の2つが多いです。
- 日当たりが悪い
- 軟腐病になっている
ヒヤシンスは日当たりが悪くても、昨年に蓄えられた栄養で花が咲きます。
しかし、光を求めて、茎が長く伸びてしまい、花の重みに耐えられず、ヒヤシンスが倒れたり、茎が曲がってしまうんですよ。
そのため、しっかりと直射日光が当たるところで育てることが大事になります。
一度伸びてしまった茎は戻りませんので、どうしても倒れる場合は、棒などで支えてあげると良いでしょう。
軟腐病は、細菌がヒヤシンスの球根や茎に入り込み、腐る病気です。
腐った部分は、溶けたようになるので自然と花が倒れたり、茎が曲がったりします。
この場合、治る見込みがありませんので、残念ですが処分してしまいましょう。
もし花が付いている状態であれば、茎を切って花瓶で楽しんでくださいね。
それでは、ヒヤシンスについて最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、ヒヤシンスの育て方や増やし方等についてお話しました。
ヒヤシンスには、ダッチ系とローマン系という2系統があり、いずれも植えっぱなしでも花を咲かすことができます。
育て方にコツがあります。
ヒヤシンスは、水はけのよい土に植え付け、花後の肥料をしっかり与え、3年に一度掘り起こし分球します。
そうることで、親の球根はしっかりした花を咲かせます。
ヒヤシンスは植えっぱなしの場合は分球で増やすことができ、ノッチングを行えば1年で分球で増やすことが可能です。
ヒヤシンスは球根での寄せ植え方法と花苗としての寄せ植え方法の2通りがあります。
ヒヤシンスの花が倒れたり、茎が曲がったりする原因は、日当たり不足と軟腐病であることが多いです。
美しいヒヤシンスを華やかに育てて、ステキなグリーンライフを楽しみましょう。
あなたがヒヤシンスを育てた時の体験もぜひコメント欄からお寄せくださいね^^
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