すずらんの育て方をご存知でしょうか?
すずらんという花の名前は有名なので、良く知っている方が多いでしょう。
ても、育てたことってないな~という方もいらっしゃいますよね。
また、すでに育てたことがあっても、植え替えや株分け、花が終わったらどうするのか?等、いろいろな疑問があると思います。
そこで今回は、すずらんの育て方から、花が終わってからのお世話の仕方まで一気にお伝えしたいと思います。
また「育てたけど翌年すずらんが咲かなかった…」なんて悲しい経験をした方にも原因と対処法をご紹介しますのでお楽しみに!
目次
すずらんとはどんな花なの?咲く季節はいつ?
まずは、すずらんという花がどんな花なのかご存知ない方もいると思うので、簡単に説明していきますね。
すずらんは名前の通り鈴のような形の、小さく白い花を咲かせます。
開花時期は4〜5月です。
春になると草の陰からひっそりと花を覗かせくれる、清楚で可愛らしい花です。
スッキリとした爽やかな香りも楽しめますよ。
すずらんの分類ですが、キジカクシ科スズラン属の多年草で、元々は高山植物として寒い地域に自生する植物です。
冬に葉が枯れますが、地植えのまま植えっぱなしにしていても、翌年の春にはまた芽吹き花を咲かせてくれるんですよ。
株元を防寒するマルチングも不必要なので手間がかからず、助かりますね!
ところで、突然ですが、すずらんの花言葉をご存知ですか?
すずらんの花言葉には「幸福の再来」「純粋」「純潔」などがあり、結婚式で花嫁に贈られる花としてもとても人気があります。
可愛らしい花のイメージにぴったりなすてきな花言葉ですよね。
そして、そんな可愛らしいすずらんを実際に育てる時ですが、種より苗を買いましょう。
なぜかというと、種からは中々大きくならないのと、苗の方が多く出回っているからです。
すずらんには日本原産の品種もありますが、園芸種で多く出回っているのは、ドイツ産で日本のものより一回り大きいです。
大きいといっても草丈は15〜20cm、それほど大きくはなりません。
狭いお庭や木陰などの小スペースでも十分に育てることができますね。
また、ピンクスズランという淡いピンクの品種もあります。
性質は通常のすずらんとどちらも丈夫なので育て方は難しくありませんよ。
ピンクが好きな方はこちらもおすすめです。
そして、これからすずらんを育てようと思っている方に、一つ注意点があります。
実は、すずらんは「有毒植物」なんです。
すずらんは全草に毒があり、葉や根はもちろん、花や実など口に入りやすいものにも特に強い毒があります。
また、すずらんの毒は水に溶ける性質があるので、すずらんを挿した花瓶の水を誤飲したら大変です。
なので、しっかり注意することが重要です。
摂取した場合、嘔吐、頭痛、眩暈、心不全などを起こし、重篤の場合は命に関わります。
小さいお子さんやペットがいるお家では特に気をつけてくださいね。
愛くるしくも恐ろしい一面のあるすずらんですが十分気をつけていれば危険な目にあうこともなく、可憐な花を楽しむことができます。
また、この毒のおかげで、害虫に強く育てやすいというメリットもあります。
お庭を可愛らしく爽やかに演出してくれるすずらん。
育て方を分かりやすく紹介していきたいと思います。
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すずらんの育て方は?花が咲かない時はどうするの?
すずらんの育て方って難しそうと思っていませんか?
コツを掴めばすずらんは初心者でも育てられる植物なんです。
では、すずらんの育て方を順を追って分かりやすく説明していきますね!
また、花が咲かない時の原因と対処法もご紹介します。
【準備】
前述にもありますが、すずらんは毒を持っているので手がかぶれることがあります。
手袋をしながら作業するのをおススメします。
また手に触れた時はよく手を洗いましょう。
【用土】
すずらんは水はけがよく適度に保水性のある土を好みます。
- 鉢植えの場合
草花用培養土を使うと良いです。
自身でブレンドする場合は小粒の赤玉土6、腐葉土3、軽石1の割合で混ぜ合わせましょう。
- 地植えの場合
植えたい場所の土に腐葉土を混ぜこんでから植え付けると良いですよ。
【植え付け】
10月上旬~12月上旬、または4月上旬~5月上旬に植え付けます。
株本の芽が隠れるくらいに浅く植え付けます。
深く植えすぎない方が根の張りがよくなります。
すずらんは日当たりを好みますが夏の直射日光は苦手です。
地植えの場合、木陰など半日陰で高温にならない場所を選んで植えましょう。
【肥料】
肥料はあまり必要としません。
ですが植え付けの際に、 元肥として遅効性化成肥料を土に混ぜてから使うと、花のつきが良くなります。
遅効性とは、効き目がゆっくりな肥料です。
水やりで少しずつ栄養が溶けていくので一度あげれば長く効き目が続きます。
肥料のパッケージに「元肥用」または「ゆっくり効く」など書いてあるものを探してみてください。
因みに、化成肥料とは科学的に作られていて、栄養分が安定している肥料です。
植え付けで使用する腐葉土は自然のものから作られた有機肥料なので、肥料の種類が違います。
【水やり】
鉢植えの土が乾いたらたっぷりと水をあげます。
1日に1回は鉢の様子を確認しましょう。
夏は乾燥が早いので日によっては涼しい朝と夕方の2回、水をあげてください。
地植えの場合、表面が乾いたら水をあげてください。
多湿も苦手ですが過度な乾燥は株を弱めます。
夏は特に乾ききる前に水をあげましょう。
冬の間は休眠期に入るのでそれほど水やりは必要ありませんが、乾燥させすぎないよう土を湿らせる程度に水をあげてください。
【病害虫】
特に問題となる病気や害虫はありません。
花が咲かない時の注意点は?
すずらんは育て方を間違えると花が咲かないことがあります。
手をかけたすずらんが咲かないなんて悲しいですよね。
なので、その場合に考えられる「2つの原因」と「対処法」をご紹介します。
【原因1】肥料のあげすぎ
土の中の栄養分が多すぎると葉ばかり育ち、花が咲きにくくなります。
元々高山の痩せた土地の植物なので、腐葉土を混ぜこんだ土であれば肥料はあまりあげなくて大丈夫です。
肥料をあげる場合は「遅効性」という効き目がゆっくりなものを選びます。
- 肥料の時期
植え付けの時に元肥を入れたら、花が終わった後に葉を育てるために肥料をあげ、翌年は花が咲く前の3~4月にあげます。
何度も肥料をあげる必要はありません。
【原因2】根詰まり
鉢植えの場合は根が鉢の中で詰まっている可能性があります。
その場合、一回り大きい鉢に植え替えましょう。
水はけが悪いと根腐れするので受け皿の水はこまめに捨てます。
地植えの場合も根が込み入ると花つきが悪くなります。
一度掘り返し、花芽を傷つけないよう根を切り、土に戻します。
花芽は根の突起の中でも大きく膨らんでいる部分です。
どちらも成長が止まる休眠期の11~12月、または3月に行います。
さて、続いては、植え替えと株分けの方法をご紹介します。
植え替えを行うと株がよく育ち、株分けできるようになると、購入時以上に花を増やすことができます。
1つの苗からどんどん増やしていけたらお得ですよね!
スズランの増やし方はとても簡単なので、ぜひ増やして楽しみましょう!
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すずらんの育て方!植え替えや株分けのコツやポイントは?
スズランは地下茎で育つ植物なので地中でどんどん育ちます。
しかし鉢植えの場合、根が育ちすぎて詰まり、それが原因で花が咲かないなんてことがあります。
1~2年に1回、植え替えを行いましょう。
【植え替え】
休眠期の11~12月、または3月に行います。
一回り大きい鉢に植え替え、根が育つスペースを広げます。
【株分け】
株分けとは、親株から増えた子株を分けて、それぞれを植え付けて増やしていくことです。
植え替えと同時に行うと効率的です。
鉢植えの場合は2~3年に1回、地植えの場合も4~5年に1回行うと、根が込み合わずによく育ちます。
根っこの突起が大きく膨らんでいるのが花芽、小さく細長いのが葉芽です。
その内、花芽が4~5個つくようにハサミやナイフで根を切り分けます。
切り分けた根は、植え付けと同じように土に植えます。
どうですか?
花芽と草芽を見分ければ株分けもそんなに難しくありませんね。
花をたくさんつけるためにも数年に1度、植え替えや株分けをしてみてください。
ところで、すずらんの花が終わったら、どうしていますか?
実は、初心者の方に質問されることが多いんですよね。
そこで、最後に咲いた花が終わってからのお世話の方法をご紹介します。
咲き終わってからのひと手間で、根が良く育ち株分けもしやすくなりますよ!
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すずらんの花が終わったらどうするの?
すずらんの花が終わったら、花がら摘みというのを行います。
ん?何のこと?と思った方もいらっしゃるでしょう。
花がら摘みとは、文字通り、咲き終わった花を摘み取ることです。
すずらんの花が咲き終わったら、花茎を根元から切り取ります。
花をずっとつけて種を作るより、切り取ってしまう方が来年の花つきがよくなりますよ。
そして、ここで一つ注意点があります。
花がら摘みなので、花は摘み取りますが、葉は残しておきます。
葉は、夏から秋に光合成をし、根に栄養を蓄えてくれる大切な部分なのです。
じゃあ、いつ切り取って良いのか?
冬になって、葉が黄色く枯れたら切り取りましょう。
このお世話をすることで株が太く大きく成長し、翌年もたくさんの花を咲かせてくれますよ!
それでは、すずらんの育て方について、最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、すずらんの育て方から花が終わった後のお世話までお伝えしました。
すずらんは春を代表する可憐な花で、結婚式でも人気です。
しかし毒があるので注意が必要ですね。
育て方は、たくさんお世話が必要かと思いきや意外と放っておいた方がよく育つ強い植物でしたね。
株分けのコツやポイントもお伝えしました。
お世話次第で翌年も花を咲かせてくれるのでコスパもいいですね!
すずらんは管理をしっかりしていれば安全に楽しむことができます。
ぜひあなたのお庭でもすずらんを咲かせて可愛らしい春の訪れを感じてみてくださいね!
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