アカンサスはヨーロッパ風のイングリッシュガーデンには欠かせない名脇役的な植物です。
非常に育てやすく丈夫でありながら花のコントラストが美しいため、お庭のフォーカルポイントに使用する植物としても人気があります。
そんなガーデナーに人気のアカンサスの育て方や花言葉が気になりませんか?
今回は、花言葉や育て方、増やし方、寄せ植えについて詳しくお話しします。
最後には、アカンサスが育たない原因やその対処法についてお話していますので、お楽しみに!
目次
アカンサスの花言葉は怖い?開花時期や花の雰囲気は?
アカンサスは地中海沿岸を原産とするイングリッシュガーデンで人気の常緑宿根草です。
この植物は、キツネノマゴ科ハアザミ属で草丈は80~120㎝ほど大きくなります。
アカンサスは6~8月の開花期に、花茎を長く伸ばして穂状に花を咲かせるんですよ。
その花姿は非常に美しく、紫色の萼(がく)と白やピンクの花弁とのコントラストがこの植物の魅力でしょう。
ところで、そんな魅力的なアカンサスの花言葉をご存じでしょうか?
アカンサスの花の付け根には、鋭いとげがあります。
このとげは、そのままアカンサスという学名にもなっていることから、花言葉も怖いものだと思われていますが、そんなことはありません。
この植物の代表的な花言葉は以下の2点です。
1:芸術
2:技巧
これらの花言葉は、アカンサスの葉が古代ギリシャ建築の建造物装飾のモチーフになっていることから、名付けられています。
そのため、私たちが何気なく見ていた西洋建築などにもアカンサスの葉模様が彫られていることもあるかもしれませんよ。
アカンサスの花言葉を知ると、身近に感じて育ててみたいと思いませんか?
水やりや植え替えなどの育て方についてお話ししますね。
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アカンサスの育て方!水やりや植え替え等のコツは?
アカンサスは寒さ暑さに強い丈夫な宿根草。
そのため、初めての方でも簡単に育てることはできますが、より美しく育てるためにはポイントがあるんですよ。
順を追ってお話ししますね。
【植え付け】
アカンサスの植え付け時期は、3~6月の春、10~11月の秋が適期ですが、真夏と真冬を除けば、いつでも植え付けはできます。
アカンサスは、日当たり~半日陰で育つことができますが、日当たりがよいほど花がたくさん咲きますよ。
また、大きくなるので、大きな鉢や広い場所に植えつけて下さい。
この植物は、狭い場所では葉を十分に広げることができずに、花を咲かせることができないので注意が必要です。
【用土】
市販の園芸用のお花の土で十分に育ちます。
鉢植えの場合は、大きな鉢に苗を植えることになるので、鉢の水はけが良くなるように、底石は多めに入れるとよいでしょう。
地植えの場合は、腐葉土などのたい肥をしっかりと漉き込み、有機質に富んだ水はけのよい土にすることがポイントです。
【水やり】
基本的には、土がしっかりと乾いたら、鉢底から水が流れるくらい水やりをしましょう。
受け皿をしている場合は、溜まった水はこまめに捨ててください。
そのままにしておくと、土が乾かず根腐れの原因になるので注意が必要です。
地植えの場合は、植え付け時以外は、水やりは必要ありませんので安心してください。
【肥料】
植え付け時にゆっくり長く効く緩効性肥料を土に規定量混ぜ込んでおきましょう。
アカンサスは、肥料をあまり必要としない植物です。
そのため、鉢植えの場合、植え付け時の肥料以外は、春と秋に2週間に1度即効性のある液体肥料を水に溶かして、水やり代わりに与えるくらいで十分です。
地植えの場合は、植え付け時の肥料だけで十分に育つので安心してくださいね。
肥料を与えすぎると、葉ばかり茂る要因になるので注意が必要です。
【植え替え】
アカンサスは生育するほど根が太くなり、植え替えが大変です。
頻繁な植え替えは、根を痛める原因にもなるので注意しましょう。
そのため、植栽計画をしっかり考えて、広い場所にアカンサスを植えることが重要です。
鉢植えの場合は、鉢土の水はけが悪くなったり、根が鉢底から出るようになったら植え替えを行いましょう。
【病害虫】
アカンサスは病害虫の被害をほとんど受けません。
しかし、水はけの悪い土や水のやりすぎが原因で、土が常に湿った状態の場合は根腐れすることがあるので注意しましょう。
アカンサスを上手に育てることが出来たら、今度は増やしてみたいと思いませんか?
株分けや根伏せ、種まきについてお話しします。
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アカンサスの増やし方!株分け、根伏せ、種まきのコツは?
アカンサスの増やし方には、以下の3点があります。
1:株分け
2:根伏せ
3:種まき
順を追ってお話ししますね。
【1:株分け】
地植えの場合、生育が良いとアカンサスの株元に子株ができます。
その子株を、2~3月の早春、10~11月の秋に根が付くように株分けをしましょう。
取り除いた子株の葉はしおれていくので、半分ほどに短く切って新たに鉢や地面に植えつけてあげて下さい。
その後は、順調に育ち花を咲かせるようになりますよ。
【2:根伏せ】
こちらも2~3月の早春、10~11月の秋に行いましょう。
特に大株になったアカンサスに有効な増やし方です。
掘り起こした株の中でも、特に太い根を5~10㎝に切り、横にして土に埋めておきましょう。
その後は、自然とその太い根から新芽が出てきて育っていくので安心してくださいね。
【3:種まき】
アカンサスの種は園芸店で簡単に手に入れることができます。
また、開花した後にも種を収穫することができるので、その種を春または秋に種まきするとよいでしょう。
ただし、種から育てる場合は、花を咲かせるまで3年程時間がかかるので、注意が必要です。
購入した種ではなく、収穫した種の場合は花や葉の性質にばらつきがあるので、親株とまったく同じ花が咲かない可能性があります。
その点は気を付けたほうがよいでしょう。
アカンサスを増やすことができたら、寄せ植えを作ってみたいと思いませんか?
寄せ植えのポイントについてお話しします。
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アカンサスの寄せ植え!コツやポイントは?
アカンサスは、草丈や葉の広がりが大きくなりやすいので、小さな鉢の寄せ植えには不向きですが、大きな10号鉢(直径約30㎝)などの寄せ植えにはお勧めできます。
その場合、アカンサスの美しい葉をリーフとして使用したり、長く伸びた花穂を楽しんだりする寄せ植えを作るとよいでしょう。
寄せ植えは鉢の正面から見て3角形になるように植え付け、横から見ても3角形になるように植えると、大きくなってもバランスのよい寄せ植えになります。
アカンサスを寄せ植えする場合は、開花期が同じ6~8月の植物と一緒に植えると素敵な寄せ植えを作ることができるでしょう。
〇バロータ
〇セージ
〇ランタナ
〇ヒューケラ
〇バイカウツギ
〇アジサイ
〇ローズマリー
〇タイム など
アカンサスは、花壇で大きく育てることの多い植物なので、寄せ植えには不向きではあります。
しかし、大きな鉢で他の植物と交わるように咲かせると、その美しい葉や花穂をよりいっそう楽しめるんですよ
ぜひ、大きな鉢で寄せ植えを楽しんでみてはいかがでしょうか?
せっかく素敵な寄せ植えを作ったのに、アカンサスが育たないとすっごく残念ですよね。
大きくならない原因とその対処法についてお話しします。
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アカンサスが育たない!大きくならない原因と対処法は?
アカンサスが大きくならない原因は以下の3点があります。
1:日当たり不足
2:水のやりすぎ
3:根詰まり
【対処法1:日当たり不足】
アカンサスは半日陰でも育ちますが、一日中日陰の場所では大きく育つことはできません。
そのため鉢植えの場合は、日当たりの良い場所へ移動させましょう。
地植えの場合は、一年中日当たりの良い場所を確保できるような植栽計画を立てることが重要です。
地植えで日陰の場合、周囲の陰になる植物を取り除くか、アカンサスを植え替えましょう。
【対処法2:水のやりすぎ】
アカンサスは、水はけの悪い土を嫌います。
そのため、古い土は使わず水はけのよい新しい園芸用の土で植えましょう。
地植えの場合は、腐葉土などでしっかり土壌改良を行うことが大事です。
水やりも土が乾いたのを確認して水やりしましょう。
受け皿にも水を溜めないことも重要です。
【対処法3:根詰まり】
鉢植えの場合、アカンサスの生育に伴って根も生育し、鉢の中で根詰まりを起こしてしまいます。
特に、小さな鉢では1年も経たずに根詰まりすることもあるので、大きな鉢に植えつけておくとよいですよ。
鉢植えで鉢底から根が出てきている場合は、根詰まりしている証拠なので、真夏と真冬以外であれば、すぐに植え替えを行ったほうがよいでしょう。
地植えでは、根詰まりは起きないので安心してくださいね。
それでは、アカンサスについて最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、アカンサスの花言葉と育て方等についてお話しました。
地中海沿岸が原産地のアカンサスはイングリッシュガーデンに大活躍。
花言葉も「芸術」「技巧」と芸術的なガーデニングにお勧めです。
強健な宿根草なので日当たりと水はけのよい広い環境であれば、簡単に育てることができます。
この植物の増やし方は「株分け」「根伏せ」「種まき」です。
アカンサスは大きくなるので、大きな鉢に寄せ植えすることがポイントになります。
アカンサスが育たない原因は「日当たり不足」「水のやりすぎ」「根詰まり」なので、それらを解決することがポイントです。
それでは、アカンサスを綺麗に育ててステキなグリーンライフを過ごしましょう。
あなたが育てたアカンサスのお話も、ぜひ聞かせてくださいね^^
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