香りのよいお花、というとどんなものが思い浮かぶでしょうか?
バラやジンチョウゲ、キンモクセイやライラックなど、さまざまなお花があると思いますが、ハゴロモジャスミンもとても良い香りがするんですよ。
そんな良い香りがするハゴロモジャスミンには、どんな花言葉があるのか気になる方もいるでしょう。
また、ハゴロモジャスミンは、丈夫で育てやすく、鉢植えでも楽しめる人気のお花。
なので、園芸店でもよくみかけるけど、育て方がよくわからない、という方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで今回は、ハゴロモジャスミンの花言葉や育て方、増やし方や寄せ植えのポイントなどについてお伝えしていきます。
目次
ハゴロモジャスミンとは?花言葉や開花時期は?
ハゴロモジャスミンはどんなお花なのでしょうか?
中国雲南省原産のモクセイ科ソケイ属のお花で、常緑性のツル植物です。
ジャスミンの仲間は暖かいところのものが多いのですが、その中でもハゴロモジャスミンは比較的寒さに強く、0℃以上を保てるところでは、戸外でも越冬できますよ。
5枚の花びらからなるお花は、外側が淡いピンク、内側が白い色をしていて、ツルの先にまとまって咲きます。
4〜5月の開花時には、白いお花で株が覆いつくされ、雪が降ったようにも見えますよ。
そんなハゴロモジャスミンにはどんな花言葉があるのでしょうか?
ハゴロモジャスミンの花言葉は、「愛嬌」「気立ての良さ」です。
これらの花言葉の由来は明らかではありませんが、ジャスミン全体の花言葉が、白く清楚な花の姿や、エキゾチックな香りに由来する「愛想のよい」「優美」「愛らしさ」「官能的」なので、ハゴロモジャスミンも可愛い花の姿から、このような花言葉がついたのかもしれませんね。
可愛いお花だけではなく、その香りでも私たちを魅了するハゴロモジャスミンは、どのように育てたらいいのでしょうか?
次はハゴロモジャスミンの育て方について、詳しくご紹介していきます。
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ハゴロモジャスミンの育て方!水やりや仕立て方のコツは?
それではハゴロモジャスミンの育て方を、項目別にご紹介していきます。
【栽培環境】
暑さに強く、日光を好みますので、よく日が当たるところで育てましょう。
0℃を下回らなければ越冬も可能ですが、できれば5℃以下にならないようにするのがベストです。
寒い地域では鉢植えにして、春〜秋は戸外で育て、霜が降りるようになったら、室内に取り込むようにしましょう。
室内でも、日当たりがいい窓辺で育ててくださいね。
【植え付け】
植え付けは寒さが過ぎて生長が始まる3月下旬〜4月中旬か、暑さが落ち着く9月下旬〜10月下旬に行います。
購入した鉢よりも一回り大きなものを用意し、根を切らないように注意しながら、少し根鉢をほぐして植えつけてください。
植え付け後にしっかりと水をあげるのをお忘れなく。
また、絡まっているツルがあれば、やさしくほどいてあげるようにしてくださいね。
【用土】
水はけと水持ちのいい土を好みます。
鉢植えの場合は、赤玉土と腐葉土、鹿沼土を同量で混ぜた土を使うといいですよ。
地植えにするときは、腐葉土や堆肥をしっかりと漉き込んでおいてください。
【水やり】
多湿に強く、乾燥に弱いお花です。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、鉢底から水が出るくらいたっぷりとあげてください。
特に、夏は水切れを起こさないようにご注意くださいね。
地植えの場合は、基本的には雨にお任せして大丈夫ですが、夏は乾燥しすぎてしまうので、2、3日に1度は水をあげるようにしましょう。
【肥料】
鉢植え、地植えともに、肥料は2月上旬〜3月下旬の寒肥と、5月下旬〜6月下旬のお礼肥の2回与えます。
どちらも緩効性の化成肥料や、油かすなどを与えてください。
植え付け時の元肥は、腐葉土や堆肥をしっかりと混ぜこんであれば不要ですよ。
【剪定】
春〜夏にかけて、どんどん生長してツルを伸ばすので、長く伸びすぎたものは適宜剪定をすると、全体の形が整いやすいです。
私は生育期は月に1回を目途に、ちょこちょこ剪定をするようにしています。
主となるツルを残して、脇から伸びているツルを間引くように切ると、バランスがとれますよ。
ただし、9月中旬以降に剪定をしてしまうと、来年のお花が楽しめなくなってしまうので注意が必要です。
これは、ハゴロモジャスミンは5〜15℃の気温に4〜6週間あたると、花芽を形成する性質があるので、秋に剪定すると翌年の花芽を切ってしまうからなんです。
剪定は暑さが残っているときまでに終わらせるようにしましょうね。
【仕立て方】
ツル植物のハゴロモジャスミンは、枝が柔らかく自立しないので、上へまっすぐ伸びることができません。
フェンスや支柱、ロープや網などに誘引してあげることで、きれいな形に育ちますよ。
有名な仕立て方は、「行灯仕立て」といい、支柱を円柱状にたててハゴロモジャスミンをコンパクトな筒状に仕上げる方法です。
支柱を丸やひし形などのフレーム状に配置して、ハゴロモジャスミンがさまざまな形になるようにしても素敵です。
また、長く伸びるのでロープなどで誘引して、緑のカーテンのようにしてもいいですよ。
【病害虫】
病気に強く、特にかかりやすいものがないハゴロモジャスミンですが、春〜夏にかけてのアブラムシにはご注意ください。
生育旺盛でよく茂るので、蒸れてしまうとアブラムシがつきやすくなりますので、定期的な剪定などで風通しを良くすると、予防できますよ。
ここまでハゴロモジャスミンの育て方をお伝えしてきましたが、このお花はどうやって増やしたらいいのでしょうか?
次はハゴロモジャスミンの増やし方についてご紹介していきます。
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ハゴロモジャスミンの増やし方!挿し木のコツやポイントは?
ハゴロモジャスミンは挿し木で増やすことができますよ。
8月上旬~9月下旬に、元気な葉がついているしっかりした枝を選んで10cmくらいの長さに切り、1時間ほど水につけておきます。
剪定した枝でもできるので、私は秋の前の最後の剪定の時に一緒に挿し木をしています。
発根促進剤を塗り、湿らせた赤玉土や鹿沼土、挿し木用の土に挿して乾かさないように明るい日陰で管理しましょう。
1ヵ月ほどで新芽が出てきたら、根が出てきた合図なので、この後、摘芯をして形を整え、枝数を増やしていきます。
この摘芯が、きれいな株をつくるためのポイントですよ。
最初に出てきた新芽の下に、新しく1対の芽が出てきたら、先端の目を摘み、これを繰り返していきます。
全部で10対くらいまで摘芯をしたら、植え付けと同じように定植し、徐々に日に当ててくださいね。
挿し木で増やしたハゴロモジャスミンは、コンパクトなので寄せ植えで楽しむこともできます。
次はハゴロモジャスミンを寄せ植えにするときのコツやポイントについてお伝えしていきます。
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ハゴロモジャスミンの寄せ植え!コツやポイントは?
春に美しいお花を咲かせるハゴロモジャスミンは、寄せ植えにもぴったりなんですよ。
ハゴロモジャスミンはツルを長く伸ばすので、プリムラやブラキカム、スイートアリッサムやビオラなど、あまり大きくならずにこんもりとした株姿になるものと相性がいいですよ。
小さめのヒヤシンスやクロッカスなどと合わせても素敵です。
ただし、ハゴロモジャスミンはツル性で大きくなるので、寄せ植えにするときは小さな株を使い、1シーズンで植え替えをしていきましょう。
少し大きめの株を使うときには、誘因できるように小さめのトレリスを組み合わせて、ハゴロモジャスミンを絡ませてあげてもいいですね。
さて、このように寄せ植えでも活躍してくれるハゴロモジャスミンですが、せっかく植えたのにお花が咲かなかったり枯れてしまったりすると、悲しくなりますよね。
そこで、最後にハゴロモジャスミンのお花が咲かない、枯れてしまうなどの原因と対処法についてご説明していきます。
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ハゴロモジャスミンの花が咲かない!枯れる原因はなに?
ハゴロモジャスミンのお花が咲かない、枯れてしまう、などのトラブルにはどんな原因があるのでしょうか?
育て方のところでも少し触れましたが、ハゴロモジャスミンは比較的寒さには強いのですが、0℃を下回る環境に置かれると、枯れてしまうことがあります。
これは株全体に限ったことではなく、秋に形成された柔らかい花芽が寒さに当たると、真っ先に枯れてしまうんです。
地植えにしていると夜間など、気が付かないうちに冷えてしまうことがあります。
なので、九州地方や沖縄など、温暖な地域以外では、鉢植えにして冬は室内にとりこむのがおすすめです。
また寒さ以外で、花が咲かない原因として多いのが、剪定の時期が遅かったために花芽を切ってしまっていることです。
ハゴロモジャスミンは、5〜15℃の気温に4〜6週間あたると花芽を形成する性質があるので、遅くともお彼岸までには剪定を終えるようにしてくださいね。
そして、枯れる原因としてもう一つ考えられるのが、水不足です。
もともと暖かく湿った地方のお花なので、春〜秋の生育期は水切れを起こさないように注意してください。
枝先がくったりしてきたり、しおれて縮んできているときは、水が足りていないサインですよ。
それでは、ハゴロモジャスミンについて最後にまとめましょう。
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まとめ
今回はハゴロモジャスミンの花言葉や育て方、増やし方、寄せ植えのコツなどについてお伝えしました。
モクセイ科ソケイ属のハゴロモジャスミンは、4〜5月にピンクと白の香りのある花を咲かせる常緑性のツル植物です。
花言葉は「愛嬌」「気立ての良さ」です。
5℃以下にならず日当たりと水はけが良いところに春または秋に植え付け、水は土が乾いたらたっぷり与えます。
剪定は9月中旬以降は行わないようにしてください。
挿し木で増やしたときは新芽がでたら摘心をして形を整えます。
寄せ植えは小型の株を使い、プリムラやブラキカム、ビオラなどと相性が良いです。
冬の寒さや剪定の時期、水不足で花が咲かなかったり枯れてしまったりすることがあります。
清楚なお花と魅惑的な香りも楽しめるハゴロモジャスミン、冬は室内で簡単に管理できますので、ぜひ育てて楽しんでみてください。
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