チューリップと聞くと、どんな方でもイメージができるのではないでしょうか。
そのくらいにチューリップは花の中でも有名で、春になれば必ず目にする可愛い花ですね。
しかし、チューリップの上手な育て方はご存じでしょうか?
今回は、チューリップの球根は植えっぱなしOKなのか、植える時期、育て方、増やし方、寄せ植えについて詳しく解説しています。
最後には、チューリップが咲かない原因と対処法についてもお話ししていますのでお楽しみに!
それでは、チューリップの球根が植えっぱなしOKなのか?から大公開です!
目次
チューリップの球根は植えっぱなしOK?植える時期はいつ?
結論として、チューリップは一部を除き、植えっぱなしは難しいです。
まず、チューリップは、中央アジア~北アフリカを原産地とするユリ科チューリップ属の球根植物です。
この花の品種は5000を越えるほど数多くあり、花の咲き方、開花時期、切り花向きかどうか、様々な品種があります。
花の雰囲気は、一重咲き、八重咲き、ユリ咲き、フリンジ咲き、パーロット咲き、斑入り、原種などで大きく変わるんですよ。
これらの咲き方や特徴に、白や赤、ピンク、オレンジ、黄色、緑、紫、黒、複色などの花色も加わることで、さらに印象が変わり楽しめます。
チューリップは秋植え春咲きの球根ですが、実は品種によって開花時期が違うことをご存じでしょうか。
- 早生品種:3月下旬~4月中旬
- 中生品種:4月中旬~4月下旬
- 晩生品種:4月下旬~5月上旬
その時の気候によって多少変動しますが、大まかに3つの時期に分けられます。
開花時期は袋などに記入されているので、購入するときに、確認しましょう。
チューリップの植え付け時期は、10中旬~11月中旬の秋になります。
寒い冬を経験しないと花芽が付かない特徴があるからなんですよ。
品種が多く可愛いチューリップですが、球根なので植えっぱなしにして来年も花を綺麗に咲かせようと思う方も多いと思います。
しかし、通常のチューリップは花が咲き終わり葉が枯れるまでが短く、球根に栄養を蓄えることがなかなかできないので、翌年はうまく咲いてくれません。
そのため、植えっぱなしにするよりも、毎年新しい球根を購入して新たに植えてあげると良いですよ。
ただし、草丈の低い原種チューリップは植えっぱなしでも、毎年綺麗に咲きます。
さて、そんな可愛いチューリップを上手に育てたいと思う方も多いでしょう。
続いては、チューリップの育て方についてお話しますね。
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チューリップの育て方!水やりや剪定等のコツは?
【球根】
チューリップの球根は、早くて9月下旬から園芸店で手に入ります。
品種ごとに複数個がまとめて入っているものや、一個ずつ販売されており、なるべく大きな球根で重いものを選びましょう。
また、珍しい品種の球根ほど早くにお店に並び、品切れとなるので、気になる球根は早めに手に入れると良いですよ。
【植え付け】
チューリップの球根は10中旬~11月中旬の秋、遅くても12月中には植えましょう。
寒さにしっかり当たることで、花芽ができる性質があるためです。
花壇など地植えの場合は、球根2個分の深さに植え、間隔は球根1個分あけて植えてください。
鉢植えの場合は、根が張るスペースが限られるので、球根1個分の深さと浅めに植えてあげるのがポイントです。
植え付けるときに、球根の尖ったほうを上に、側面の膨らみがある方を前に、全て同じ向きに植えてあげるとさらに良いでしょう。
葉の出方が全て同じになるので、花が咲き始めたときに、綺麗に見えるんですよ。
【用土】
チューリップは球根植物なので、水はけのよい土を好みます。
鉢植えの場合は、市販の園芸用土のお花の土で良く育つので安心してくださいね。
地植えの場合、砂っぽい土や粘土質の土では、うまく花が咲かないことがあります。
その場合は、市販の園芸用土の土や、腐葉土、赤玉土をしっかりとすき込み土壌改良することがポイントです。
私は、砂っぽい土に植えて、チューリップがうまく咲かなかった経験があるので、気を付けてくださいね。
【水やり】
球根を植え付けた後は、水やりをたっぷりしてあげましょう。
地植えの場合は、植え付け後の水やりだけで、後は水やりは必要ありません。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいにしっかりと水やりを行いましょう。
球根を植えたばかりの時は、土の上に何もない状態なので、水やりを忘れがちになります。
土の中で球根を乾燥させると、花が咲かないことがあるので、水やりは大事なポイントです。
しかし、鉢の下に、受け皿をして水を溜めていると、球根が腐る原因になるので、気を付けてくださいね。
【肥料】
植え付けるときに、ゆっくり長く効く緩効性肥料を土に規定量混ぜ込んでおくだけで十分です。
チューリップの球根には、花が咲く栄養がすでに蓄えられているので、肥料のやりすぎは、球根を腐らせてしまう恐れがあります。
そのため、花が咲いても液体肥料など追肥は必要ありませんよ。
【剪定】
来年も花を咲かせたい場合は、花後に花のすぐ下の茎部分を切りましょう。
葉と茎は自然と枯れていきますが、それまでにしっかりと日当たりの良いところで光合成をさせ、少しでも多くの栄養を球根に蓄えさせると良いですよ。
【病害虫】
チューリップの主な病害虫は以下の3つがあります。
- 褐色斑点病
- モザイク病
- アブラムシ
褐色斑点病は、葉に黄色の小さな斑点が現れ、酷くなるとその斑点が大きくなり枯れてしまう病気です。
花にも白から褐色の斑点が現れることがあります。
春に雨が多いと発生しやすく、発病したチューリップは抜き取りましょう。
モザイク病は、葉に淡い黄緑色の斑点ができます。
褐色斑点病と違う点は、花弁に白い筋のような線が入ることが多い点です。
こちらも発病した場合は、抜き取ったほうが良いでしょう。
アブラムシは、どの植物でも発生しやすいので、日頃の観察で早期発見をして駆除しましょう。
大量発生している場合は、市販のお薬で対処してくださいね。
ところで、チューリップを綺麗に育てたら、今度は増やしてみたいと思う方も多いと思います。
そこで、続いてはチューリップの増やし方についてお話ししますね。
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チューリップの増やし方!球根の掘り上げって何?
チューリップには、原種系タイプと品種改良された豪華な花が咲くタイプに分けることができます。
原種系は植えっぱなしで球根も増えて毎年花が咲くんですよ。
しかし、品種改良されているチューリップの場合は、植えっぱなしにしておくと、梅雨や夏の高温多湿の影響で、土の中で腐ってしまうことが多いです。
そのため、チューリップは葉が全て枯れた後は、土から掘り上げる必要があります。
この土から掘り上げる作業を掘り上げと言うんですよ。
掘り上げは、天気の良い晴れて土が乾燥しているときに行いましょう。
掘り上げた球根には、親の球根に子供の小さな球根が付いていることがほとんどです。
この子供の球根を取り外すことを分球と言いますが、分球を行わないと親から栄養を取り続け花が咲きにくくなるので、気を付けましょう。
分球した小さな子供の球根は、秋に植えても花は咲きません。
しかし、球根が徐々に太っていずれ花が咲きます。
そのため、親の大きな球根と子供の小さな球根を、分けて風通しの良いところで保管しておき、秋に再度植え付けましょう。
前年の親の球根は花が咲きにくいとはいえ、花が咲くこともありますし、咲かなくても子供の球根同様に、栄養を蓄えてくれます。
このように、時間はかかりますが、少しづつチューリップの球根は増やすことはできるんですよ。
さて、チューリップの球根の増やすことができたら、ガーデニングの幅を広げるために寄せ植えに挑戦してみませんか?
それでは、チューリップの寄せ植えのコツやポイントについて説明しますね。
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チューリップの寄せ植え!コツやポイントは?
チューリップの寄せ植えには、2通りの方法があります。
- 花付きのチューリップを寄せ植えする方法。
- 球根の植え付けと同時に、他の球根や花も一緒に植える方法。
花付きのチューリップは園芸店でも手に入るため、その時期の花との寄せ植えを簡単に作ることができます。
花付きのチューリップを植えるときは、球根や根を崩さないように寄せ植えしてあげることがポイントです。
秋に球根を植え付けるときに、他の球根や秋から春まで咲き続ける花を植えることで、花の中からチューリップが春に咲く寄せ植えになります。
一緒に植える花は、チューリップの開花時期と同じものが良いでしょう。
など
寄せ植えは、正面から見て3角形に見えるように植えて、横から見ても3角形の形になっていると大きくなっても、形が崩れずバランスの良い寄せ植えになりますよ。
原種チューリップは草丈が低いので手前に、それ以外のチューリップは草丈が高くなるので、鉢の奥に植えるのが良いでしょう。
ところで、このように手塩にかけて育てたチューリップが咲かないなんてことがあったら、悲しいですよね。
そこで、そんなことにならないよう最後に、チューリップが咲かない原因と対処法についてお話しします。
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チューリップが咲かない!原因と対処法は?
チューリップが咲かない原因は以下の通りです。
- 新しいものではなく、昨年咲かせたものなど古い球根を植えている。
- 購入した球根が小さく軽い。
- 球根の根が出る部分に傷がある。
- 球根を植えた後、水やりをしていない。
- 冬の寒さを経験していない。
チューリップは、球根の植え付け後の管理で花が咲くか咲かないかが決まってしまいます。
球根選びから花が新芽が出るまでの管理がとても重要なんですよ。
原種チューリップを除き、チューリップはしっかりと栄養を蓄えている 新しい球根の方が花が咲きやすいです。
前年に植えていた球根は、蓄えていた栄養を使い切っているので、分球しても咲かないことも多いでしょう。
そのため、新しい球根を購入して植えたほうが、花はしっかりと咲きますよ。
しかし、購入する際に小さく軽い球根や根が出る部分に傷が入っているものは選ばないようにしましょう。
それらの球根は、蓄えている栄養が少なかったり、根が出てこなかったりして、花が咲かない場合がありますので気を付けてくださいね。
チューリップの球根は、土の中で乾燥するとうまく根が張れず成長できません。
そのため、球根を植えた後は、土が乾いたら水やりをしっかりやってあげましょう。
チューリップは球根が冬の寒さにしっかり当たることで、花が咲く性質があります。
鉢を室内に入れるなど防寒対策を行うと花が咲かないので、外に置いたまましっかりと寒さに当ててあげてくださいね。
このように、チューリップは花が咲かなかった後の対処ではなく、咲くまでの対処法をしっかりしてあげることで、綺麗に花が咲きますよ。
それでは、チューリップについてたくさんお伝えしましたので、最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、チューリップの育て方や増やし方についてお話しました。
チューリップは、10~11月の秋に植え、原種チューリップ以外は植えっぱなしはできません。
育て方は、球根を植え付けた後、鉢植えには特に水やりを忘れずに行いましょう。
葉も全て枯れたら、土から掘り出し小さな子供の球根は取り除き、風通しの良い場所で保管しましょう。
チューリップの寄せ植えには、花付き苗を植える方法と、球根と他の花を植える2つの方法があります。
チューリップが咲かない原因は、球根選びや植えた後に水やりをしていない、寒さに当てていないためです。
それでは、可愛いチューリップを上手に育てて、ステキなグリーンライフをお過ごしくださいね。
あなたのチューリップのお話も、ぜひコメントしてくださいね。
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