ハナショウブの品種と育て方!増やし方や寄せ植えのポイント

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5月のある日、憧れの花菖蒲園にやって来ました。

紫色に藤色に白色にぼかし模様の花まで見られ、実に見事。

 

ところでこのハナショウブの育て方はご存じでしょうか?

「育て方までは知らない」という方もいらっしゃるかもですね。

 

そういうわけで、今回はそのハナショウブの育て方をはじめ、増やし方や寄せ植えのことまで大公開していきます。

どうぞ最後までお付き合いくださいね。

ハナショウブとは?品種や開花時期や特徴について

ハナショウブはすでにおなじみの花でしょうが、どんな花かご説明しますね。

 

ハナショウブはアヤメ科の花で5月から7月半ばごろが花期です。

紫や藤色の見栄えのする上品な花が何といっても特徴ですね。

 

よく似たアヤメやカキツバタとの違いは、ハナショウブが弁元(花びらの中心部)に黄色が出ることです。(アヤメは網目状の模様、カキツバタは白が出ます)

 

ハナショウブは江戸時代から品種改良が盛んに行われてきて、現在数千種あるといわれています。

 

清楚な美しさの江戸系に、大輪の伊勢系、垂れ咲きの肥後系が、ハナショウブの大きな系統です。

 

ちなみに、端午の節句に疫病よけで入る「菖蒲湯」のショウブはショウブ科。

ハナショウブとは別物です。

 

全国に花菖蒲園は300ヶ所ほどあり、あわせてハナショウブの苗も売られてたりしています。

 

こんな時、育て方がわかっていれば迷わず買えますよね。

 

ということで早速、育て方についてみてみましょう。

 

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ハナショウブの育て方!植え付けや切り戻し等のコツ

ハナショウブの原種は、もともと日本の山野で自生していた花です。

だからハナショウブも丈夫で育てるのも簡単なのです。

 

ここでは、育て方をはじめ植え付けや切り戻し等のこともお話していきます。

 

なお、これから出てくる時期的なものは、お住まいの地域やその時の気象条件によって多少違ってきますので、あくまで参考にされて下さいね。

 

①環境

花菖蒲園などを見ていても、ハナショウブは水辺に植えないといけないと思いがちですよね。

 

確かにハナショウブは湿り気のある土を好みます。

実際は普通にご家庭の庭や鉢植えでも大丈夫なのです。

 

ハナショウブを育てるにはよく日当たりのいいところを選びます。

少なくとも半日程度は日の当たる場所がいいですね。

 

鉢植えなら開花中に雨が当たると花が傷むこともあるので、軒下などに移します。

 

また夏場は、マンションのベランダなどではすのこや台の上に置いて、できるだけ涼しい環境にしてあげたいですね。

 

②植え付け

ハナショウブの植え付けに適しているのは6月下旬から7月中旬あたりです。

 

【鉢植え】

(1)素焼き以外の鉢を用意します。

ハナショウブは乾燥を嫌うので、乾きやすい素焼きの鉢はおすすめしません。

 

(2)6号鉢に1株、8号鉢なら2株植え付けるのが無難です。

 

鉢の真ん中に植えず、ちょっとずらして芽が伸びる方向を広めにとります。

ハナショウブの株には表裏があって、裏の方向に伸びていきます。

 

葉の裏側には葉脈(葉の筋)が2本、表側には1本です。

深くは植えません。

根茎が隠れるぐらいにとどめます。

 

(3)ずっと同じ鉢に植えていると育ちが悪くなります(連作障害)。

毎年、株分けして植え替えが必要です。

株分けについては、後でお話しますね。

 

【庭植え】

(1)あらかじめ20~30cmほどの深さまで耕して、堆肥を混ぜて土づくりをしておきます。

 

(2)庭植えするなら、1㎡に20本ほど植え付けてハナショウブの群生を楽しみたいところです。

植え方には列植えと株植えの二通りがあります。

 

(3)列植えはその名の通り列を作って植えるやり方です。

花菖蒲園で見られる植え方ですね。

葉の表側が向かい合うように植えます。

 

(4)株植えは、同じ品種のハナショウブを株立ち状に植え付けるやり方です。

1株を中心に置いてその回りを10cm 間隔で植え付けていきます。

他の品種の株植えとは70cm以上離します。

 

(5)庭植えについても、連作障害があるので2~3年ごとに株分けをして別の場所に植え替えが必要です。

鉢植え、庭植えとも元肥はいりません。

 

③用土

ハナショウブの用土に適しているのは、水持ちがよく肥料が少ないものです。

小粒の赤玉土にバーミキュライトを2割ほど混ぜたもの、小粒赤玉土の単用などです。

 

④肥料

ハナショウブは元肥を施すことがないので、すべて追肥という形になります。

 

使う肥料は緩効性化成肥料が無難です。

効果がゆっくり長く効く肥料なので、即効性タイプより失敗が少ないです。

 

緩効性化成肥料は1回数粒でよく、株に近づきすぎないように置きます。

油かすなどの固形肥料も使えます。

 

(1)春の生育期から開花そして花後までの間、月1度の割合で施肥。

はじめは控えめに与えてから、少しづつ量を増やしていくといいですね。

庭植えは春と花後だけでもいいかもしれません。

 

(2)秋の10月に1度施肥します。

秋は必ず根づいてからあげてください。

根づく前に肥料をあげると根腐れします。

 

⑤水やり

ハナショウブの水やりの基本は、土の表面が乾いたらたっぷりとやるです。

鉢植えについては、夏場は受け皿に水を張って腰水で管理するのが水切れの心配もなく、花も長持ちします。

 

ただし水の深さは1~2cm程度に。

深水は根腐れする原因です。

 

また年中腰水にするのも根腐れします。

温度を下げるために、鉢のまわりにも水をまくのも手です。

 

冬場も極端に乾燥しないようにします。

庭植えについても、晴天続きでかなり乾燥しているようなら水やりします。

 

⑥剪定(切り戻し)

ハナショウブには花後の花がら摘みと花茎切り、枯れ葉刈りがあります。

 

まず一番花が終わったら花がらを摘みます。

花がらを摘むのは、二番花をよりきれいに咲かせるためです。

 

二番花が終われば花茎からカットします。

この時ハナショウブから出る液に注意です。

 

衣服についてしまうと褐色のシミになります。

枯れ葉刈りの方は、冬場完全に枯れてからします。

 

根元からハサミでカット。

枯れ葉刈りをすることで、葉の間で病害虫の冬越しも防げ、また新芽も出やすくなります。

 

⑦病害虫

ハナショウブの病気として知られるのは、リゾクトニア菌による立ち枯れ病です。

新芽の出る時や開花初期に発生し、芽が育たず枯れたり、葉の成長点から枯れていく病気です。

 

発生すると被害が大きいため、心配なら予防で薬剤を散布しておきます。

ハナショウブによく発生するのは、アヤメキバガ(メイチュウ)の幼虫による食害です。

 

春と夏の年2回発生し、花が咲かなくなったり、株分け後の育ちが悪くなったりします。

 

発生前に株元にオルトラン粒剤などを散布しておいたり、しっかり枯れ葉刈りをして幼虫の越冬を防ぎましょう。

 

ハナショウブの育て方をご紹介しました。

ここまでいかがでしょうか?

しっとりとしてどこか品のあるハナショウブですが、意外と手がかからないでしょう?

 

育て方はもう大丈夫ですね。

続いてはハナショウブの増やし方にいってみましょう。

 

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ハナショウブの増やし方!株分けや種まきのポイントは?

ハナショウブを増やす方法は株分けと種まきになります。

ここでは、それぞれの増やし方のコツやポイントもご説明していきます。

 

【株分け】

花後すぐ、遅くとも7月中旬まで。

すでにお話したようにハナショウブは連作障害を起こすので、場所を変え株分けして繋いでいくような植物になります。

 

①あらかじめ葉を長さ30cmほどに切っておきます。

これは、あとの作業をしやすくするためです。

 

②まず株の中心にナイフを入れて大分けします。

そして花茎を元から切って、1株ずつ切り離します、

 

③土を落とします。

落ちにくければ根を水洗いしましょう。

 

④3号ぐらいのポリポットに1株ずつ植え付けになります。

浅植えにしますが、株がぐらつかないように固めます。

園芸用培養土が使えますが、元肥が入ってないものにします。

 

⑤植え付けた後は乾かないよう、1〜2cmの深さの腰水で管理します。

 

⑥8月下旬ごろに、6号鉢などに定植になります。

 

【種まき】

ハナショウブの種まきは、秋にとりまきにするか、春にまくことになります。

 

①さやが割れてきたらタネをとって、そのまままきます。

なお春までタネを取っておく場合は、封筒などに入れて冷暗所で保管します。

 

土は肥料の入ってないものを使って下さい。

覆土は5mm程度にします。

 

②日当たりのいい場所に置いて、発芽まで乾かさないようにします。

ジョウロで水やりをし、腰水はしません。

 

③発芽までの1ヶ月をみておいて下さい。

発芽後、薄い液体肥料を与えます。

 

④葉が4枚ほどついて、10cmほどに成長したら鉢上げします。

 

うまくいったら2年目から花が見られます。

楽しみですね。

以上、ハナショウブの増やし方でした。

 

株分けも種まきも手間がかからず、とっても簡単だったでしょう?

増やし方が終わったところで、そろそろハナショウブの寄せ植えにいきましょう。

 

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ハナショウブの寄せ植えのコツとポイントは?

ハナショウブは単独で植えられることが多く、一株でも十分に見栄えがします。

一方で寄せ植えにしても、また違った趣があります。

早速どんな植物と組み合わせがいいか見てみましょう。

 

➀アジサイ
②サギソウ
③シラサギカヤツリ
④ギボウシ
⑤アマドコロ
⑥ミソハギ
⑦ハンゲショウ
⑧トクサ

 

以上、よくご存じの植物もあるでしょうが、簡単にご説明します。

 

①おなじみのアジサイは、実に色形大きささまざまで合わせやすいですよね。

 

②サギソウはユリ科、③シラサギカヤツリはカヤツリグサ科の植物です。

ともに白いサギが羽を広げた姿の花のようすが、ハナショウブを引き立てます。

 

④ギボウシはホスタとも呼ばれ、寄せ植えで合わせたいのは花より根元にまとまった幅広の葉の方でしょうか。

 

⑤アマドコロはキジカクシ科の植物で、釣り鐘状のかわいい花がつきます。

寄せ植えには斑入り葉のものがおすすめです。

 

⑥ミソハギは赤紫色の小さな花が下から咲いていく、湿地好きの植物です。

 

⑦ハンゲショウはドクダミ科の植物で、葉の半分だけが白くなる珍しい性質があります。

 

⑧トクサはツクシの仲間で、研磨剤にもなるまっすぐに伸びた茎が特徴です。

 

今回選んだのは、ハナショウブと同じ湿った土や水辺を好む植物です。

ハナショウブにピッタリのなのは、やはり湿り気が好きな植物との組み合わせでしょうか。

おすすめは庭園風の寄せ植えです。

和テイストでハナショウブを中心に落ち着いた雰囲気になりますよ。

 

もちろん鉢植えでも大丈夫。

 

ただ。湿り気が好きな植物同士でも、水のやりすぎにはくれぐれも注意です。

根腐れを起こしてしまいます。

 

いろいろな季節の植物と組み合わせて、あなただけのハナショウブの寄せ植えを楽しんで下さい。

 

育て方から植え付けまで、ここまでたくさんのことをお話してきました。

一旦、植えてしまえば、ほぼうまくいくハナショウブです。

 

ですがやはり失敗することもありますよね。

では最後はハナショウブを育てていてのトラブル、その対処法について取り上げます。

 

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ハナショウブが咲かない、枯れるなどの原因と対処法

ハナショウブを育てていくうえでよくあるのが、やはり【花が咲かない】と【枯れる】です。

今回はこの2つについての原因と対処法を探っていきます。

 

【花が咲かない】

原因①アヤメキバガの幼虫による食害が考えられます。

対策①予防で薬剤を散布しておきます。

 

原因②葉が黄色くなっているようなら、日当たりが十分でないのかもしれません。

対策②日当たりのいいところで育てて下さい。

 

【枯れる】

原因①リゾクトニア菌による立ち枯れ病かもしれません。

対策①予防で薬剤を散布しておきます。

 

原因②元肥を入れたせいかもしれません。

対策②植え付け時に元肥を入れると根付きません。

植え付け時は肥料分のない土を使って下さい。

 

それでは、ハナショウブの育て方について、最後にまとめましょう。

 

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まとめ

今回はハナショウブについてご紹介しました。

  1. ハナショウブは紫や藤色の上品な花が目を引く花です。
  2. 湿り気のある土と日当たりを好みます。
  3. ハナショウブは株分けと種で増やせます。
  4. 寄せ植えで合わせるのは、ハナショウブと同じく湿った土を好む植物で。
  5. 花が咲かないのはアヤメキバガよる食害が考えられます。

 

見ているだけで心が落ち着くハナショウブです、

大事に育てて下さいね。

 

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