ローダンセマムというお花をご存知ですか?
名前を聞いてピンとこない方も、マーガレットのようなお花を実際に見てみると、「このお花のことか」と思われるかもしれません。
実は園芸店などで気付かないうちに良く目にしているローダンセマムは、種類も豊富で育てやすいお花なんです。
そこで今回は、ローダンセマムの種類や育て方、株分けの方法、また寄せ植えにする時のコツやポイントをお伝えします。
また、花が咲かない、枯れる等のお悩みをお持ちの方に向けて、その原因や対処法までお伝えしますのでお楽しみに!
目次
ローダンセマムとは?種類があるの?
ローダンセマムはどんなお花なのでしょうか?
キク科ローダンセマム属の多年草で、北アメリカやスペインなどに10種類ほど自生しています。
3〜6月に白やピンク、クリーム色の小さなマーガレットのようなお花を咲かせます。
白い毛で覆われたシルバーの葉の品種が多く、お花が咲いていない時期でもカラーリーフとして楽しめるのも魅力的ですよ。
花びらや花芯の色の違いで、さまざまな品種がありますのでいくつかご紹介していきましょう。
【ホスマリエンセ】
白い花びらと黄色の花芯のお花はマーガレットにそっくりです。
モロッコのアトラス山脈に分布することから、「モロッコデージー」とも呼ばれています。
【アフリカンアイズ】
ホスマリエンセを改良した園芸品種で、白い花びらと、こちらは茶褐色の花芯が特徴です。
園芸店などでよく見かけ種類なので、ローダンセマムといえばこのお花が思い浮かぶ方も多いかもしれません。
花がついた茎がしっかりとして倒れにくく、育てやすい品種です。
【ピーチジャム】
ピンクの花びらと、濃紅〜茶色の花芯が特徴的な品種です。
お花は小さめですが、花付きが良く、華やかな印象です。
近種に黄色味がかったピンク色のお花の、アプリコットジャムがあります。
【カタナンケ】
クリーム色の花びらと茶褐色の花芯が愛らしい品種です。
他の品種に比べて小さめな花芯が茶色のつぶらな瞳ようで、全体的に優しい雰囲気です。
たくさんの品種がありますが、代表的なものをご紹介しました。
気になった品種はありましたか?
お気に入りの品種を見つけたら、今度は実際に育ててみましょう。
次はローダンセマムの育て方について、詳しくご説明していきます。
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それではローダンセマムの育て方について、項目別にお話ししていきます。
【栽培環境】
ローダンセマムは耐寒性がありますが、高温多湿に弱いという性質を持っています。
そのため、日当たりと風通し、水はけが良いところに植えるとよく育ちますよ。
地植えする時には少し高く作った花壇や、ロックガーデンのようなところがおすすめです。
氷点下でも冬越しできますので、寒冷地でも地植えできますよ。
温暖な地域では逆に梅雨や夏に傷んでしまうことがあるので、移動できる鉢植えの方が育てやすいですよ。
【植え付け】
植え付けは2〜4月、9〜11月が適期です。
ちょうどその頃になると、苗が流通し始めますので、それを目安にするといいですよ。
秋に植えると、開花までに株が充実するので、花壇などで見栄えがする大きなサイズに育ち、春に植えると寄せ植え向きのコンパクトなサイズに育ちます。
用途に応じて植える時期を決めてもいいですね。
【用土】
水はけ良く、肥沃な土を好みます。
地植えの場合は腐葉土と堆肥を良くすき込んでおいてください。
鉢植えの場合は一般的な草花用土か、赤玉小粒:腐葉土:酸度調整済みピートモス=5:3:2の割合で混ぜた土を使いましょう。
酸性土を嫌いますので、少量の石灰を混ぜておくといいですよ。
【水やり】
鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり与えてください。
地植えは水やりの必要がなく、雨にお任せしてOKです。
乾燥に強いお花なので、あまり神経質にならなくて大丈夫ですよ。
逆に多湿に弱いので、水のあげすぎにご注意下さいね。
【肥料】
多肥を好みますので、植え付け時に元肥としてリン酸分が多い緩効性肥料を施しておきます。
また、秋に植えた場合は2〜5月の成長期と開花期に追肥として、定期的に緩効性肥料を与えてください。
鉢植えの場合は「肥料切れ」しやすいので、液体肥料の方が効果的ですよ。
春に植えた場合も、成長〜開花期は同様に追肥を与ます。
そして、10〜11月に冬越しのために緩効性肥料をもう一度与えてくださいね。
【剪定】
ローダンセマムは、大きな株になると風通しが悪くなって蒸れやすくなります。
なので、お花が終わったら梅雨前に一度剪定をしましょう。
地表から3〜5cmほど残して、全体を短く切り詰めます。
大胆に切ってもすぐにまた伸びてくるので大丈夫ですよ。
私はついでに全体を透くように、根元から剪定して、より風通しをよくしています。
また、夏越しした後にもう一度、飛び出した枝などを9〜10月に刈り込んで整えると、枝分かれが進んでこんもりとした形になるのでおすすめです。
【病害虫】
春先の柔らかい新芽にアブラムシがつくことがあります。
見つけ次第除去するか、薬剤を散布して退治しましょう。
また、梅雨〜夏の暑い時期に、蒸れて茎や葉が腐ってしまう立ち枯れ病になることがあります。
先ほどお話しした剪定をして風通しをよくし、鉢植えは雨にあたらないところへ移動して予防しましょう。
【植え替え】
ローダンセマムは放っておくと大きな株になるので、鉢植えにした時は2〜3年に一度、植え替えをします。
適期は植え付けと同じ、2〜4月、9〜11月ですよ。
鉢から抜き、古い根や枯れた根を取り除いてから植え替えると、より効果的です。
植え替えた後、1週間くらいは明るい日陰で管理してくださいね。
ここまでローダンセマムの育て方についてご紹介してきましたが、実はローダンセマムは古株になってくると枯れやすくなってしまうんです。
そんな時には植え替えを兼ねて、苗の新旧交代をはかりましょう。
というわけで次は、ローダンセマムを新旧交代して増やす方法、挿し木のコツやポイントについてお話ししていきます。
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ローダンセマムの増やし方ってどうすれば良いのでしょうか?
この花は、「挿し木」で増やすのが一般的です。
適期は3〜5月と9〜10月なので、剪定した茎を利用してもいいですよ。
では、やり方を説明します。
生育旺盛な茎を選んで5〜7cm程度に切り取り、上の葉3、4枚を残して下葉は取り除きます。
春にやる場合は、つぼみや花がついている茎は避けてくださいね。
1時間ほど水につけてシャキッとさせてから、バーミキュライトや挿し木用の土などの清潔な用土に挿します。
この時、鹿沼土は酸性よりの土なので、ローダンセマムの挿し木には使わないようにしてくださいね。
また、切り口に発根剤を塗っておくと成功率がアップするのでおすすめですよ。
2〜3週間で発根しますので、それまでは明るい日陰で乾燥させないように管理してくださいね。
葉が増えて苗がしっかりしてきたら、植え付けと同じように定植してください。
ところで、丈夫で育てやすいローダンセマムは色々なお花と組み合わせて寄せ植えにすると、また違った楽しみ方ができますよ。
次はローダンセマムを寄せ植えにする時のコツやポイントについてお伝えしていきます。
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ローダンセマムの寄せ植え!相性の良い植物やコツやポイントは?
ローダンセマムを寄せ植えにする時にまず気をつけたいのが、生育環境が似ているものと組み合わせることです。
ローダンセマムは、どちらかというと、乾燥気味のところを好みます。
なので、同じような環境でよく育つお花を選びましょう。
また、ローダンセマムは、銀色がかった葉や淡い色の花が多く、優しい雰囲気なんですよね。
そのため、合わせるお花もパステルカラーのものを選ぶと、まとまりが出てきますよ。
イベリスやワスレナグサ、プリムラ、ロベリアなどは、生育環境が似ていて同じ時期にお花が咲くのでおすすめです。
もちろん春の寄せ植えの定番、パンジーやビオラとの相性も抜群ですが、原色に近いビタミンカラーのお花よりも、淡い色や落ち着いた色のお花を選ぶとまとめやすいですよ。
ヘデラなどのグリーンも、斑入りのものを選ぶと優しい雰囲気になりますよ。
私はレースラベンダーとシレネ・ユニフローラ、斑入りのグレコマと組みせるのがお気に入りです。
ところでせっかく寄せ植えを作っても、お花が咲かなかったり、枯れてしまったりするとがっかりしてしまいますよね。
ローダンセマムのお花が咲かない、枯れてしまったなどの時には何が原因なのでしょうか?
次は、ローダンセマムのお花が咲かないなどのトラブル時の原因や対処法についてお伝えしていきます。
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ローダンセマムの花が咲かない?立ち枯れ等の原因や対処法は?
乾燥に強い反面、高温多湿に弱いローダンセマムは、花やつぼみに水がかかると萎れて花が咲かなくなってしまうことがあるんです。
そのため、お水をあげる時には根元にあげるようにすること。
そして、鉢植えの場合、花期は日あたりの南に面した良い軒下などに置いておくと花が傷みにくいですよ。
また、同じ多湿によって株自体が枯れてしまうこともあります。
特に、梅雨時は要注意。
湿気で弱ってしまったり、菌が繁殖して茎や葉が腐ってしまう、立ち枯れ病になってしまうこともあるんです。
予防するためには、梅雨の前に切り戻しの剪定をして風通しをよくし、長雨にさらされないように軒下で管理してくださいね。
地植えの場合も、花後に一度掘り上げて、鉢に移しておくと移動できるのでおすすめです。
それでは、ローダンセマムについて、最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、ローダンセマムの種類や育て方、寄せ植えのコツなどについてお伝えしてきました。
ローダンセマムはキク科ローダンセマム属のお花で、アフリカンアイズやピーチジャムなどが人気の品種です。
植え付けの適期は春と秋で、日当たりと風通し、水はけが良いところに緩効性肥料と一緒に植え、乾いたらたっぷり水をあげながら育てます。
増やし方は、春と秋に挿し木で増やすことができます。
寄せ植えはイベリスやワスレナグサ、斑入りのヘデラなど優しい雰囲気のお花と相性が良いです。
花やつぼみに雨に当たると萎れてしまったり、蒸れると枯れやすいので、軒下に移動したり、剪定して風通しをよくして予防してください。
春の柔らかな陽の下で揺れるローダンセマム、お気に入りの品種を見つけたら、いろいろな方法で楽しんでみてくださいね。
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