春の訪れとともに咲き誇るアイスランドポピー。
赤や黄色、オレンジなど色鮮やかな花がとても目を引く植物なので、花言葉が気になったり、育ててみたいと思う方も多いでしょう。
最近では、大規模な公園などで花畑のように一面に植えられているのをよく目にしますね。
ポピーと言えばアイスランドポピー、というくらい有名な花ですが、実際はどんな植物なのでしょうか?
今回はアイスランドポピーの花言葉や育て方、栽培のコツやポイントについて、詳しく説明していきたいと思います。
アイスランドポピーの花言葉と由来は?何月の誕生花なの?
花言葉の説明の前に、アイスランドポピーの一般的な紹介をしていきますね。
アイスランドポピーは、ケシ科ケシ属の植物で、和名をシベリアヒナゲシと言います。
シベリアやヨーロッパの亜寒帯など、寒冷域の岩場や、草地の砂利の中のようなところに自生しています。
本来は短命な多年草ですが、高温多湿に弱く、日本の夏を越せないので、日本では秋蒔きの一年草として扱われています。
さて、そんなアイスランドポピーの花言葉はどんなものなのでしょうか?
ポピー全体の花言葉は、「いたわり」「思いやり」「慰安」「眠り」「忘却」などがあります。
これらの花言葉は、ポピーの属名 Papaver の語源で、ラテン語の papa に由来しています。
papa はラテン語で「粥」の意味です。
ポピーの実からとれる白い液体には麻痺や睡眠の効果があり、古代では民間の睡眠導入剤として利用されていました。
特に幼児をよく眠らせるために、粥にこの白い液体を混ぜて与えていたことから、この属名がつけられました。
そしてこの習慣から、安眠や癒しの意味合いをもつ花言葉が生まれました。
この他には、「七色の恋」や「陽気で優しい」などの花言葉があります。
こちらは、色鮮やかで明るい様々な色の花を咲かせる様子から生まれた花言葉です。
春と訪れとともに咲くアイスランドポピーにぴったりの花言葉ですね。
春に咲く花らしく、3月2日、3月4日の誕生花とされています。
それでは次に、アイスランドポピーの育て方について、生育場所や種まきの方法、花後の管理や注意点などについて、詳しく見ていきたいと思います。
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アイスランドポピーの育て方!種まき時期などのポイントは?
アイスランドポピーの育て方について、項目別に紹介していきたいと思います。
【種蒔き】
アイスランドポピーは種または苗から育てます。
まずは、種蒔きの方法から説明していきますね。
種蒔きは9月から10月の秋に行います。
種蒔き用の用土を用意して、育苗箱ならバラ蒔き、3号ポットなら3〜5粒ずつ蒔きます。
好日性の細かい種でなので覆土はせず、底面給水をします。
ジョウロで上から水をかけてしまうと、種が流れてしまいますよ。
1、2週間で発芽しますので、発芽後は間引きし、本葉が5、6枚になったところで一本立ちにして、育苗箱の場合は3号ポットに移します。
本葉が8枚くらいになったら、いよいよ植え付けですよ。
【植え付けと生育場所】
苗から育てる場合は、ここから始めます。
晩秋の朝晩が冷え込む時期より前に行ってくださいね。
私の住んでいる地域は少し寒い地域なので、10月中旬までには終わらせるようにしています。
日当たりの良いところに、20㎝間隔くらいで地植えにしていきます。
鉢植えでも栽培は可能ですが、色とりどりの花がたくさん集まって咲いている方が、アイスランドポピーの魅力を発揮できるので、地植えをおススメします。
広い花壇などにたくさん植えると見栄えがしますよ。
用土は堆肥、腐葉土、油かすなどをすきこみ、水はけをよくして植えます。
根が真っすぐ下に向かって伸びる直根型の植物のため、移植を嫌います。
植えつけるときには根を傷めないように、そっと扱ってあげてくださいね。
植え付け後の水やりは控えめに、土が乾いてきたらたっぷりあげるようにしてください。
条件の悪い土地に自生している植物なので、植え付け時の元肥もあげなくても大丈夫ですよ。
【冬越し】
冬の間は、基本的には水やりなどの手入れは必要ありません。
もともと寒い地域の植物ですので、寒さには強いのですが、霜が降りるような地域では霜除けのシートなどをかけてあげると良いです。
また、霜柱などで根が傷んでしまう事があるので、この場合も霜除けシートで保温してあげてください。
私は稾で代用したりしています。
【開花時のお手入れ】
冬を越し、春になるといよいよ開花です。
赤やオレンジ、黄色、ピンク、白色の花が一斉に咲く姿は、明るい春のイメージにぴったりです。
開花後は、花がらを摘むくらいのお世話だけで十分です。
また開花中に葉が黄色っぽくなってくる場合は、栄養不足なので、市販の液肥を少しあげてくださいね。
基本的にはあまり手のかからない植物であるアイスランドポピーですが、育てて行く中でいくつか気を付けることがあります。
次は、アイスランドポピーを育てる上での注意点や、害虫、病気への対策について説明していきます。
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アイスランドポピー育て方の注意点!害虫や病気の対策は?
アイスランドポピーは比較的育てやすい植物ですが、育てて行く中で気をつけなければいけないことはあるのでしょうか?
アイスランドポピー唯一の弱点は、高温多湿です。
植え付け時はきちんと間隔を空け、水のあげすぎに注意してください。
また、周囲に雑草が生えてくると風通しが悪くなるので、こまめに除去してください。
高温多湿の状態が続くと、虫がつきやすくなったり、病気にかかりやすくなります。
基本的には害虫や病気にも強いアイスランドポピーですが、アブラムシがつく事があります。
アブラムシを発見したら、オルトランやスミソン乳剤などの殺虫剤を散布して除去します。
病気で多いのが、「灰色カビ病」です。
つぼみや花、葉など、地上部にカビが生えてしまう病気です。
最初は淡褐色や白、褐色の病斑ができ、そこから枯れてしまうとさらに、灰色や灰褐色のカビが発生してしまいます。
蒸れてしまうとかかりやすくなりますので、注意が必要ですよ。
治療が難しい病気なので、病斑を発見し次第、取り除いてください。
除去後は、ベンレート水和剤やトップジンMゾルなど、病原菌の侵入予防と退治ができる薬剤を散布すると、より良いです。
それでは、アイスランドポピーについて、最後にまとめましょう。
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まとめ
今回はアイスランドポピーの花言葉や育て方と注意点について説明してきました。
古来から麻痺や睡眠効果のある植物として、生活の中で利用されてきたポピーの花言葉は、「いたわり」「思いやり」「慰安」「眠り」「忘却」でした。
また「七色の恋」や「陽気で優しい」といったいった花言葉もありました。
育て方については、9月〜10月に種を蒔き、日当たりがよく水はけのいい所に植え付けを行い、冬越しをして、春に開花させます。
高温多湿に弱いアイスランドポピーは、蒸れるとアブラムシがついたり、病気になりやすいので注意が必要です。
色鮮やかな花を咲かせるアイスランドポピーの花畑で、みなさんも華やかな春のお庭を演出してみてください。
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