花がとても綺麗なサンパラソルという花ですが、育て方が難しそうと思っていませんか?
実は、サンパラソルを育てることは簡単なんですよ。
「挿し木の方法がわからない」
「越冬できるの?」
といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。
育ててみたけど、花が咲かなかったなんて悲しい思いをした方もいるかもしれません。
今回は、そんなサンパラソルの育て方や挿し木による増やし方、冬越しできるのかどうか等についてお伝えします。
最後に、花が咲かないとお悩みの方のために、その原因や対処法もお伝えしますのでお楽しみに!
目次
サンパラソルとは?種類があるの?毒性に注意が必要?
一言にサンパラソルと言っても、種類があるのはご存じでしょうか?
サンパラソルとは、キョウチクトウ科マンデビラ属の「園芸品種」です。
元のマンデビラというお花を、サントリーフラワーズさんが品種改良して、作り出しました。
マンデビラの原産地はメキシコ~アルゼンチンですが、サンパラソルは日本生まれになります。
マンデビラに比べ、花付きが特によく、日本の夏にも強いのが特徴です。
サンパラソルには、以下の3つの種類と花色があります。
- サンパラソル・・・・・・・・赤、白、ピンク、アプリコット
- サンパラソルジャイアント・・赤、白、ピンク
- サンパラソルビューティ・・・赤、白、ピンク
サンパラソルは、ゆっくりとつるが伸び、早くに花が咲くので、コンパクトに育てたい方におすすめ。
サンパラソルジャイアントは、花も葉も大きく、ぐんぐんとつるが伸びていきますので、フェンスやアーチなどに豪華に咲かせたい方におすすめです。
サンパラソルビューティは、サンパラソルよりもつるの伸びが早いので、コンパクトに育てることも、フェンスにも絡ませて育てることもできます。
ところで、サンパラソルには、毒性があることはご存じでしょうか?
サンパラソルは、キョウチクトウ科の植物になります。
そのため、サンパラソルの花や枝葉を切った時に、白い乳液が出てきますが、この乳液にはオレアンドリンと呼ばれる毒が含まれています。
キョウチクトウ科の植物には、オレアンドリンが含まれますので、アームカバーやガーデングローブをして手入れをしましょう。
間違っても、口にすることがないように気を付けてください。
さて、種類と毒性についてわかったところで、サンパラソルの育て方についてお話しします。
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サンパラソルの育て方!種まきや切り戻し等のコツは?
サンパラソルはつる植物だから、育てるのは難しいと思っていませんか?
実は、サンパラソルの育て方は簡単です。一つ一つ順を追って説明しますね。
【種まき】
サンパラソルには、種での販売はないので、種を購入して育てることはできません。
ですが、この花を育てていると秋終わりに、綿毛の付いた小さな種を付けます。
その種を採取して、翌春の4月~5月に植えることで種から育てることができます。
種から育てる場合は、市販の種まき用の土やバーミキュライト、赤玉土のように肥料の入っていない土に種まきしましょう。
【苗】
種から育てている場合、本葉が5枚程になって優しく掘り出し、3号(直径9cm)ポットなどに植え替えて育ててください。
サンパラソルは、サントリーフラワーズさんから苗が販売されます。
苗を購入する時は、葉の緑が濃く、株元がぐらぐらしていないものを選ぶのがポイントです。
【植え付け】
種から育てている場合は、本葉が10枚以上になって鉢植えや花壇に植え付けると生育が良いですよ。
越冬した鉢の場合は、一回り大きな鉢に植え替えてあげてくださいね。
購入した苗もそうですが、ポットの根がよく張って、がちがちに固まっている場合は、手で揉んで少しほぐしてあげると、植え付け後の根の張りが良いです。
入荷したての時は、根は固まってないですが、売り場でそのまま育ったものは根が固まっているので、私はほぐして植えてました。
地植えでも鉢植えでも、日当たりの良い場所で育ててあげましょう。
鉢植えの場合は、つるの成長が特に早いサンパラソルジャイアントは、深めの大きな鉢に植えることで、どんどん伸びてたくさんの花を咲かせてくれますよ。
つるがどんどん伸びるということは、それだけ根が張るためです。
【用土】
市販されているお花用の「園芸用土」を使いましょう。
古い土や再利用の土には、虫や病原菌がいることがありますので、使わないことをお勧めします。
【水やり】
サンパラソルは乾燥気味を好みますが、基本的には、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてあげましょう。
ただし、つる植物はつるが伸びる分だけ、多くの根を張るので、土の渇きが比較的早く注意が必要です。
そのため、気づいたら土がもう乾いていたということが多くあります。
私がそうでした。
土が乾燥した状態があまりにも長く続くとしおれて枯れてしまうので、気を付けてくださいね。
また、受け皿に水を常に溜めると、根腐れの原因になりますので、受け皿に水は溜めず、こまめに捨ててあげると良いです。
【肥料】
肥料は、市販のゆっくりと長期間効果がある緩効性肥料を植え付け時に、規定量土に混ぜ込んでましょう。
植え付けて、1か月もすると花が咲き始めますが、そのタイミングで市販の液体肥料を与えてくださいね。
液体肥料を、一週間に一度水やりのタイミングで薄めて与えることで、たくさんのお花が咲きますよ。
【剪定】
サンパラソルは、コンパクトにまとまるので剪定は必要ありません。
しかし、サンパラソルビューティやサンパラソルジャイアントを、フェンスやアーチに絡ませることもあると思います。
その場合は、伸びてきたつるを剪定することで、つるの数が増えます。
そうすることで、よりボリュームの良い仕立てができるんですよ。
注意点としては、つるの数を増やそうとして、つるを全部切ってしまうと、花付きが遅くなります。
私は、つるをたくさん切ってしまって、花がなかなか付かなかった経験があるので、気を付けてくださいね。
さて、サンパラソルの育て方がわかったところで、サンパラソルの種以外の増やし方をお話しします。
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サンパラソルの挿し木と株分け!増やし方のポイントは?
サンパラソルは挿し木で簡単に増やせることをご存じでしたか?
そのため、サンパラソルは、基本的には挿し木で増やします。
気温が20℃を超える5月~10月が「挿し木」を行う時期です。
梅雨時期が、挿し木の土が乾燥しづらく、一番挿し木しやすい時期となります。
挿し木のやり方ですが、サンパラソルのつるを約10cmに切り、葉が2枚だけ付いているようにしてあげましょう。
その2枚の葉を、半分に切ります。
これは、土から吸う水分量を調節することで、土の乾燥を防ぐ目的と、サンパラソルの負担を減らすことが目的です。
この時、葉を半分に切って上げることが、重要なポイントになります。
特に、サンパラソルジャイアントのように葉が大きいと3/4切っても良いくらいなんですよ。
つるや葉を切った時に、白い乳液が出てきますが、手についた場合などはしっかり洗い流してくださいね。
切り口から、白い乳液が出るのが止まったら、発根促進剤であるメネデールを薄めた水に浸し、その後ルートンを切り口に付けましょう。
挿し木の成功率が上がるポイントです。
挿し木用の土や赤玉土、バーミキュライトのように肥料の入っていない土に、棒などで5cmほど穴を開けて、優しく植えてあげましょう。
土を乾かさないように気を付けながら、1週間~2週間ほどで、葉の付け根から新芽が出てきまよ。
その新芽が、しっかりと伸びてきたら、根を切らないように優しく3号ポットなど小さな鉢に植え付けてあげましょう。
株分けについてですが、サンパラソルは、1つの苗を複数に株分けはできません。
しかし、花が咲いている鉢花として購入した場合は、1つの鉢に複数植えられている場合があります。
その場合は、成長期である5月~10月のうちに根を痛めないように土をほぐしながら、ゆっくり根をほどいて1苗ごとに分けてあげましょう。
挿し木と株分けについて、わかりましたね。
それでは、難しいと思っている人が多い「越冬(えっとう)」についてお話しします。
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サンパラソルの越冬!寒さに強くないって本当?
サンパラソルは、寒さには強くないですが、越冬できることをご存じですか?
サンパラソルの、元のマンデビラはメキシコ~アルゼンチンが原産地になるので、暑さに強く、寒さに弱い特徴があります。
そのため、サンパラソルを越冬させる場合は、11月~12月の最低温度が5℃になる前に、明るい室内へ取り込みましょう。
フェンスやアーチなどに仕立てている場合は、株元から約30cm(葉が付いている部分)を残して、切り戻し室内へ取り込むと良いです。
冬の間は、生育が止まりますので、肥料はやらず、水やりは月に1回~2回程で乾燥気味にしてあげましょう。
土が乾いていない場合は、水やりの必要はありません。
私は、冬に水をやりすぎて枯らしたことがありますので、気を付けてくださいね。
室内へ取り込むことが難しい場合は、冷たい風と霜が当たらないようにビニールを被せて上げるなどの工夫が必要です。
春、暖かくなり始め、遅霜も収まった後に、日当たりの良い場所に置いてあげることで、新芽が出て生育し始めます。
さて、越冬方法もわかったので、最後に、サンパラソルを上手に咲かせるコツをお伝えします。
サンパラソルが咲かないことで悩んでいませんか?
咲かせるにはコツがあることをご存じでしょうか?
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サンパラソルが咲かない!失敗しないコツとは?
失敗しないコツは以下の通りです。
【失敗しないコツ1】
サンパラソルは、日当たりの良いところを好みます。
なので、少なくとも半日以上は日の光がしっかり当たるところで育てましょう。
【失敗しないコツ2】
与える肥料は、ゆっくり効く緩効性肥料も液体肥料もリン酸(P)が、特に多いお花用の肥料を与えてください。
リン酸(P)が少なく、窒素(N)が多いと葉ばかり茂り、花が咲かなくなるので注意が必要です。
※リン酸は開花促進に関わる3大栄養素の一つです。また、窒素は葉を茂らせる栄養素になります。
【失敗しないコツ3】
サンパラソルは、乾燥気味を好みますので、土が常に湿っている状態を嫌います。
土が常に湿っていると、根が伸びにくく花付きが悪くなります。
水やりは乾いたらたっぷりとやりますが、土が湿っているときはやりません。
メリハリが重要です。
元々サンパラソルは、つるが伸びてから、後から花が咲きます。
そのため、成長してるのに花が咲かないと感じてしまうのです。
上記の失敗しないコツが守られているならば、花は咲いてくるので安心してくださいね。
それでも、咲かない時の対処法は、伸びすぎた枝を数本切ってあげましょう。
植物は、自身に危険が及んだ時に子孫を残すべく、花を付け種を作ろうとする性質が備わっているからです。
全部切ってしまうと、全ての花芽を切ってしまうことになりますので、気を付けてくださいね。
それでは、サンパラソルについてたくさんお伝えしましたので、最後にまとめます。
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まとめ
今回は、サンパラソルの種類や育て方、増やし方等についてお伝えしました。
サンパラソルは、他にもサンパラソルビューティとサンパラソルジャイアントの2種類があります。
毒性を持つので、気を付けて手入れしましょう。
サンパラソルは、挿し木で簡単に増やすことができます。
越冬は、最低温度が5℃になる前に株元の葉を残すように剪定して、室内に移動させます。
サンパラソルが咲かないとうい失敗をしないためには、日当たり、リン酸の多い肥料、乾燥気味の土の3点を重要視してください。
あなたも、サンパラソルを綺麗に咲かせて良きグリーンライフを過ごしてくださいね。
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