冬から春にかけて、色とりどりの花を咲かせるパンジー。
あまりお花に詳しくない方でも、実際に見ると「このお花か」と思うくらいよく植えられているお花ですよね。
丈夫で育てやすく、人気のパンジーをもっとよく知って、その魅力を再発見してみませんか?
今回はパンジーの花言葉や育て方、株分けの方法などについて詳しくご紹介していきます。
もちろん、寄せ植えにもぴったりなパンジー、いつもの寄せ植えをより素敵に見せるコツやポイントについてもお伝えしていきますので、お楽しみに。
目次
パンジーとは?花言葉や開花時期は?
パンジーはどんなお花なのでしょうか?
スミレ科スミレ属のお花で、ヨーロッパに自生する野生種、サンシキスミレとその他2種を交配させて生まれた園芸種の一年草です。
ところで、よく似たお花にビオラがありますよね。
この二つはもともと同じお花で、園芸上では大きなお花が咲くものをパンジー、小さなお花をたくさん咲かせるものをビオラとよんで区別しているんです。
ただ、近年は両種の交配が進み、その区別も曖昧になりつつありますよ。
花の色は白、黄、紫、ピンクなどさまざまで、緑系以外は全てあると言われています。
また、単色のものも複色のもの、花びらが少しカールしたものなど、いろいろな種類がありますよ。
ところで、そんなバリエーション豊富なパンジーは、どんな花言葉をもつのでしょうか?
パンジー全般の花言葉は、「もの思い」「私を思って」です。
パンジーは、花の模様が人の顔に似ていて、花が傾いた様子が物思いにふけるようだ、ということから、フランス語の「思想」を意味する「pensée(パンセ)」にちなんで名づけられました。
花言葉もこの花名に由来しているんですね。
また、色別にも花言葉があり、紫色は「思慮深い」、黄色は「つつましい幸せ」「田園の喜び」、白色は「温順」です。
これらの由来は明らかにされていませんが、どの花言葉も可憐なパンジーにぴったりですね。
さて、パンジーにより詳しくなったところで、その魅力をもっと味わうために、実際に育ててみませんか?
次はパンジーの育て方について詳しくご紹介していきます。
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パンジーの育て方!種まきや水やりや切り戻しのコツは?
それではパンジーの育て方について、項目別に見ていきましょう。
パンジーは種から育てることもできますし、お手軽に苗を購入して育てることもできます。
苗から育てる場合は、【植え付け】からご覧ください。
【種まき】
パンジーは秋に種を蒔いて育てます。
発芽の適温(地温)が20℃前後なので、秋風が感じられるくらいの9月下旬に蒔きましょう。
また、寒冷地では夏に蒔くこともできますし、温暖な地域で早くからお花を楽しみたい場合は冷房の効いた室内で種まきするといいですよ。
種まき用土を入れた育苗箱に種を蒔き、薄く覆土をします。
小さな種なので、ばら蒔きでも構いませんが、なるべく種が重ならないよう、注意してくださいね。
発芽するまでは乾かさないようにこまめに水を与え、明るい日陰で管理します。
10〜15日くらいで発芽しますので、その後は日当たりの良いところに移し、本葉が2、3枚になったら6cmくらいの小さなポットに植え替えましょう。
ポット内に根が回り、しっかりした苗になったらいよいよ定植です。
【植え付け】
日当たりと風通しの良いところを好みます。
地植えにする時は水たまりになるようなところを避けてください。
鉢植えの場合はプラスチック製よりも素焼きの方が通気性がいいのでおすすめですよ。
小さな株でも意外と広がるので、地植えにする場合は20cm、鉢植えの場合は10cm間隔で植え付けていきましょう。
基本的にはポットから抜いて根を傷つけないようにそのまま植えますが、根が巻いているようでしたら少しほぐして植えてください。
【用土】
水はけと通気性が良く、適度な保水性がある土を好みますので、鉢植えの場合は市販の草花用土か、赤玉土:腐葉土:堆肥=6:3:1の割合で混ぜた土を使ってください。
水はけと通気性アップのために、鉢底石も忘れずに入れてくださいね。
地植えの場合は、掘り起こして腐葉土と堆肥をよく漉き込んでおきましょう。
また、パンジーは酸性土壌を嫌いますので、石灰を巻いて酸度調整しておくと安心ですよ。
【水やり】
鉢植えの場合は、土の表面が乾いて白っぽくなったら、鉢底から水が出るくらいたっぷりあげます。
地植えの場合は植え付け時にしっかり与えておけば、その後は雨にお任せして大丈夫ですよ。
【肥料】
植え付け時に元肥として、緩効性肥料を混ぜ込んでおきます。
その後は長くお花を楽しむために、開花中はリン酸とカリが多めの置き肥を月に一回を目安に与えます。
【剪定】
パンジーの中でも、ビオラに近いような小さなお花を咲かせる品種は、摘心をするとこんもりした株になって花付きが良くなります。
秋に定植して1ヶ月ほど経った頃に、2、3枚の下葉を残して先端の芽を摘みましょう。
脇芽が伸びて、大きな株になってくれますよ。
また、伸びすぎてしまった茎や、よく茂って混み合ってきた時には、切り戻しをしましょう。
生育期の間であればいつでも構いませんので、気になった時に根元の部分を½〜⅓残してカットします。
スッキリするとまた新しい芽が出て、お花が咲くようになります。
開花中はお花が咲き終わったら、花がらをこまめに摘んでください。
これは、咲いたお花をそのままにしておくと、病害虫の発生原因になるためと、種を作ってしまうのを防ぐためです。
長くたくさんのお花を楽しむために、花がらは茎ごと根元から除去してくださいね。
【病害虫】
冬の低温期に生育するお花なので水をあげすぎてしまうと土が乾きにくく、葉や花に灰色のカビがつく灰色かび病にかかることがあります。
水やりは天気の良い日を選んで与え、あげすぎないように注意してください。
また、春先にはアブラムシやナメクジがつくことがありますので、見つけ次第除去してください。
スミレ類を好んで食べる、ツマグロヒョウモンという蝶の幼虫がつくこともあります。
黒い体にオレンジ色の模様が特徴的な毛虫で、毒はありませんが刺されると痛みはあります。
葉などを食べ尽くされてしまう前に、捕殺するか薬剤散布してくださいね。
さてここまでパンジーの育て方についてお話ししてきましたが、パンジーはどのように増やせば良いのでしょうか?
次はパンジーの増やし方についてご紹介していきます。
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パンジーの増やし方!株分けや挿し木等のコツやポイントは?
パンジーは種を採取したり、こぼれ種から増えることもありますが、それ以外に増やす方法はあるのでしょうか?
特に今植えている品種をそのまま増やしたい場合は、「株分け」や「挿し木」で増やすといいですよ。
株分けと挿し木、どちらも10月頃か、3~4月頃が適期です。
まずは、株分けからご紹介していきましょう。
株分けと呼んでいますが、作業的にはどちらかというと、挿し木に近いイメージですよ。
種類にもよるのですが、大きくなった株のパンジーをよく観察してみると、茎から発根していることがあります。
それを見つけたら株分けのチャンス、発根した部分を根元から切り、上部も切り戻しして1本ずつポットなどに植えます。
明るい日陰でこまめに水をあげながら管理すると、早ければ1週間程度で根付いてきます。
日向に移し、苗がしっかりしてきたら植え付けと同じように植え、しっかり水をあげてください。
次に挿し木の方法です。
花やつぼみがついていない元気な茎を選び、5〜10cmに切り取って上部の葉2、3枚を残し下葉を除去します。
切り戻しをした茎でもできるので、私は剪定のついでにやっています。
1時間ほど水につけておいてから、挿し木用の土や、バーミキュライトなどの養分のない土に挿して、明るい日陰で乾かさないように管理します。
10日前後で発根しますので、それ以降は日向に移し、苗がしっかりしてきたら定植しましょう。
さて、せっかく増やしたパンジー、今度は寄せ植えで楽しんでみませんか?
次はパンジーを寄せ植えにする時のコツやポイントについてお話ししていきます。
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パンジーの寄せ植え!相性の良い花ややり方のコツは?
色々なお花と相性がいいパンジーは、寄せ植え材料の定番ですが、意外と脇役として植えられてしまうことが多いですよね。
そこで今回は、パンジーを主役にした寄せ植えのポイントをお伝えしていきたいと思います。
まず最初に大切なポイントは、あまり背の高いお花と組み合わせないことです。
チューリップなどのすらっとした姿のお花と組み合わせると、そちらに目が行きがちなので、せっかくのパンジーが脇役になってしまいます。
同じくらいの背丈か、ほふく性のものなどと組み合わせるといいですよ。
私はボリュームを出したい時には、スタンドを使ったり、背の高い鉢を選んだりしています。
次に大切なのは、お花の色です。
パンジーは品種によってさまざまな色のお花があるので、お好みのものを選ぶことができますよね。
同系色のお花と組み合わせると落ち着いた雰囲気に、反対色のお花だと明るいイメージになりますよ。
これらのポイントをふまえ、まず冬の寄せ植えにおすすめなのが、ガーデンシクラメンやチェッカーベリー、シロタエギクなどです。
赤と白のクリスマスカラーでまとめても素敵ですね。
春におすすめなのが、スイートアリッサムやバコパ、ムスカリやデージーなどです。
こちらは黄色やピンクなど、明るい色のパンジーと組み合わせると、春らしい明るい寄せ植えになりますよ。
ところで、丈夫で育てやすく、寄せ植えにもぴったりなパンジーですが、うまく育たないなどのトラブルになることはあるのでしょうか?
次はパンジーが育たないなどのトラブルの原因と対策についてお伝えしていきます。
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パンジーが育たない、小さい!原因や対処法は?
初心者でも育てやすいパンジーですが、時折り「なんだか上手く大きくならない…」と聞くことがあります。
その原因は、一体何なのでしょうか?
パンジーが上手く育たない原因は、大きく分けて3つあります。
1つ目の原因は、お水のあげすぎです。
パンジーは水はけと通気性のいい土を好みますので、加湿状態が続くと苗が弱ってしまうんです。
特に冬の間は気温が低く水が蒸発しにくいので、気がつかないうちにお水をあげすぎてしまうことも…。
冬期が成長期のパンジーにとって、冬の間の加湿は厳禁なんです。
土がしっかり乾いてからあげ、水やりはよく晴れた日の午前中に行うようにしてくださいね。
2つ目は、日照不足が原因です。
おひさまが大好きなパンジーは、日照不足だとあまり上手く成長できないことがあります。
また、日当たりが悪いと茎ばかりひょろひょろと伸びてしまったり、花付きも悪くなったりするので注意が必要です。
霜に当たらないように…と室内や玄関先に入れて、そのままになっていませんか?
大きな木や建物の陰になってしまうところに植えていませんか?
「なんだか育ちが良くないかも…」と思う時は、もう一度植えた場所や鉢の置き場所をチェックしてみてください。
3つ目の原因は、栄養不足です。
長くお花が咲くパンジーは、比較的多くの肥料を必要とします。
特に鉢植えでは肥料切れになりやすいので、注意が必要です。
植え付け時に元肥をしっかり与え、開花中に追肥で養分を補うことで、成長を手助けしてあげてくださいね。
それでは、パンジーについて最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、パンジーの花言葉や育て方、増やし方や寄せ植えのコツなどについてお伝えしました。
サンシキスミレなどを交配してできたパンジーは、白、黄、紫などさまざま花色があるスミレ科の一年草です。
花言葉は花名に由来する「もの思い」「私を思って」です。
秋に種を蒔いて1ヶ月ほどしたら日当たりと水はけの良いところに植え付け、水は乾いたらたっぷり与えてください。
摘心をするとよく分枝して花数が増えます。
伸びすぎた茎や枯れた花はこまめに剪定し除去してください。
パンジーは株分けや挿し木で増やすことができます。
寄せ植えはガーデンシクラメンやチェッカーベリー、スイートアリッサムやバコパと相性がいいです。
水のあげすぎや日照不足、栄養不足で大きく育たないことがあるのでご注意下さい。
種類も豊富で育てやすいパンジー、お好みの色や形のお花を見つけ、花壇や寄せ植えなどいろいろな方法で楽しんでみてくださいね。
あなたが育てたパンジーのお話も、ぜひコメントから教えてくださいね^^
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