クレマチスの挿し木の時期と方法!水差しや鉢上げのやり方は?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「つる性植物の女王」とも呼ばれるクレマチス。

種類が非常に多く、花の形や色もバリエーション豊富であり、古くから世界中の人々を魅了している花です。

 

挿し木で増やせるって聞いたけどやり方が分からなくて二の足を踏んでいる方もいることでしょう。

今回は、そんなクレマチスの挿し木の時期や方法、水差しや鉢植えのコツ等をお伝えします。

 

最後に、失敗しないためのコツについてもお伝えしますので、ぜひ楽しみにお読みください。

クレマチスの挿し木とは?時期はいつ頃なの?

まず、クレマチスを挿し木する理由をご存知ですか?

クレマチスは丈夫で繫殖力が強い植物ですが、梅雨がある日本の気候では、過湿により数年で弱ってしまいます。

 

そのため、継続してクレマチスを育てるためには、数年おきに挿し木をして株を更新していく必要があります。

枯れてしまうと取り返せないので、クレマチスにとって挿し木による株の更新は必須と言えるでしょう。

 

クレマチスの挿し木のやり方は、水に挿す方法と土に挿す方法の2種類があります。

 

水に挿す方法(以下 水挿し)は、発根の状態を目で確認できるというメリットがあります。

土に挿す方法は、用土を使った通常の挿し木方法ですが、特にクレマチスの第一人者である金子先生が提唱する、パーライトを使用した挿し木方法が注目されています。

 

今回は、水挿しとパーライトを使用した挿し木のやり方についてご紹介するので、読み進めていってくださいね。

 

では、クレマチスの挿し木はいつ行えば良いのでしょうか?

 

クレマチスの挿し木の適期は5月~8月中旬になります。

ただし、梅雨時期は、気温が変動したり過湿になることで株が弱るため、避けた方がよいでしょう。

 

剪定とタイミングを合わせると、剪定した枝を挿し木に使用できるため、枝の無駄がありませんよ。

常緑種は、枝が硬くなり始める10月~11月が適期になります。

 

挿し木の適期を守らないと、成功率が下がる他、クレマチスに大きな負担がかかるため、注意してくださいね。

 

挿し木の適期に入ったら、クレマチスの挿し木の準備をしましょう!

 

関連記事

 

クレマチスの挿し木!準備するものや挿し穂の作り方は?

まずは、準備するものをお伝えします。

それぞれ順にご紹介いたしましょう。

 

【水挿しの場合】

・挿し穂

挿し穂の作り方はこのあとお伝えします。

 

・ペットボトルまたはコップ

鉢代わりにして使用します。

 

・カッターまたはナイフ

清潔で切れ味の良いものを用意しましょう。

 

【パーライトに挿す場合】

・挿し穂

挿し穂の作り方はこのあとお伝えします。

 

・黒のビニールポット

深さが8~10cmのものを用意しましょう。

 

・カッターまたはナイフ

清潔で切れ味の良いものを用意しましょう。

 

・用土

パーライト、赤玉土(小粒)、鹿沼土を用意します。

新しい清潔な用土を使用するようにしましょう。

 

・空き瓶

清潔なものを用意しましょう。

 

・洗面器またはバケツ

腰水させるために使用します。

 

・メネデール(植物活力剤)

使用すると発根しやすくなります。

 

・ルートン(発根促進剤)

使用すると発根しやすくなります。

 

以上がクレマチスの挿し木に必要なものになります。

 

次に、挿し木をするにおいて重要な、挿し穂の作り方についてご説明しますね。

 

まずは、その年に伸びた、病害虫の被害のない元気な葉が生えている枝を選びます。

古い枝もですが、剪定後の2~3節しか伸びていない若すぎる枝も挿し木には向かないため、注意しましょう。

 

選んだ枝を、2節ずつに切り分けます。

その際、切れ味の良いカッターかナイフを使い、2節目の下2cmほどの位置で、切り口が斜めになるように切ります。

 

切り取る際は、切り口の組織が潰れてしまわないよう、気を付けてくださいね。

2節目の葉は取り除き、1節目の葉が大きい場合は、蒸散量を緩和させるため、葉を半分に切り取りましょう。

 

その後、空き瓶に水を入れ、挿し穂を挿して30~60分ほど吸水させて水揚げします。

水揚げの際は、水に葉が浸らないようにすることが大切です。

 

また、この時メネデールを使用すると、発根率が上がりますよ。

 

さて、準備ができたら、いよいよ挿し木に挑戦です!

具体的なやり方をお伝えしますね。

 

関連記事

 

クレマチスの挿し木!水挿しやパーライトのやり方は?

準備が整ったら、実際に挿し木を行ってみましょう。

水挿しとパーライトに挿す方法を順にご説明しますね。

 

【水挿し】

ペットボトルまたはコップに、2節目が浸る程度の少量の水を入れ、挿し穂を挿します。

直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。

 

1~2日に一回、水を入れ替えましょう。

品種にもよりますが、発根までに大体一ヶ月以上かかります。

 

【パーライトに挿す方法】

黒のビニールポットに鹿沼土を敷き、パーライトを8分目まで入れ、水を注ぎます。

この時、水が染みあがり、パーライトが上に浮かんでくることを確認しましょう。

 

パーライトが浮いた状態であれば、挿し穂の切り口を傷めることなく挿すことができますよ。

洗面器やバケツを使い、ポットを水につけた状態で、1ポットに2本の挿し穂を挿していきます。

 

この時、切り口にルートンを付けて挿すと、発根率が上がりますよ。

挿し終わったら、ポットを水からあげて底から水を抜き、パーライトをギュッと締めます。

 

表面に赤玉土(小粒)を乗せ、挿し穂とパーライトを固定します。

洗面器やバケツを使い、腰水の状態にし、風通しの良い明るい日陰で管理しましょう。

 

10日ほどで腰水の量を1cm程度にします。

3週間ほどで発根し始めます。

 

一ヶ月ほどしたら、腰水を止め、通常の水やりをしましょう。

二ヶ月ほどで鉢上げができるようになりますよ。

 

どちらの方法も発根までに時間がかかりますが、焦らず見守ってあげてくださいね。

 

さて、挿し穂が発根したら、仕上げの鉢上げを行いましょう!

 

関連記事

 

クレマチスの挿し木!鉢上げのやり方は?

パーライトに挿した場合は、ポットの底から根が出ているか確認してください。

発根が確認出来たら、鉢上げをしましょう。

 

3号ポットに、市販のクレマチスの用土か、赤玉土:腐葉土:バーミキュライト=5:3:2で配合したものを入れます。

初心者の方には市販のものがお手軽でおすすめですよ。

 

1つのポットに1本ずつ植え替えましょう。

植え替え後すぐは風通しの良い直射日光が当たらない明るい日陰で管理し、涼しくなってきた頃、日当たりが良い場所に移動させます。

 

クレマチスは基本的に移植を嫌う植物であるため、植え替え時は根が傷つかないよう気を付けましょう。

休眠して冬を越し、春に新芽が出てきます。

 

自分で増やしたクレマチスは、より一層愛着が湧いてきますよー♪^^

 

ところで、ここまでクレマチスの挿し木の方法についてお伝えしましたが、実際のところ挿し木の成功率はどれくらいなのでしょうか。

最後に、成功確率と、挿し木に失敗しないためのポイントなどをお伝えします。

 

関連記事

 

クレマチスの挿し木の成功率!失敗しないためのポイントは?

クレマチスの挿し木の成功率をご存知ですか?

もちろん、品種にもよりますが、大体30%くらいです。

 

え・・・低い!って思ったかもしれませんね(笑)

ですので、挿し穂を何本か作っておいて、失敗した時の保険をかけておいた方が安心ですよ。

 

なるべく失敗しないためのポイントとしては、

・適期に挿し木を行う

・挿し穂作りに失敗しない

・発根促進剤を使用する

が挙げられます。

 

【適期に挿し木を行う】

挿し木に適さない時期に行うと、失敗する可能性が高くなります。

クレマチスの挿し木の適期は5月~8月中旬ですが、梅雨時期は過湿により株が弱るため、適していません。

 

その年によって梅雨入りの時期は変わるため、梅雨時期に行うことのないよう注意しましょう。

気温が高く日が強い真夏も、できることなら避けた方が望ましいでしょう。

 

また、常緑種は、10月~11月が適期であったり、品種によって適期が異なります。

挿し木を行うクレマチスの品種の適期を確認するようにしましょう。

 

【挿し穂作りに失敗しない】

まずは、挿し穂選びです。

花が咲いた後の枝は発根しにくいため、選びません。

 

2~3節しか伸びていない新しい枝も、根が出る前に腐ってしまう可能性が高いため、避けるようにしましょう。

理想は、その年に伸びた、太すぎない健康的な枝です。

 

また、2節ずつ切る際も、清潔な切れ味の良いカッターまたはナイフを使うことが大切です。

ハサミは茎を潰してしまいやすいので、使用しません。

 

切り口の繊維をいかに壊さないで切れるかで発根の成功率が変わってくるため、必ず切れ味の良いものを使うようにしましょう。

清潔な状態であるかどうかも重要です。

 

ウイルスなどが付着していた場合、切り口から感染し、失敗に終わる可能性があります。

成功率を上げるためには、使用する前に一度消毒をしておくことをおすすめします。

 

【発根促進剤を使用する】

メネデール、ルートンなどの発根促進剤を使用すると、成功率が高くなります。

少しでも可能性を上げたい場合は、ぜひ使用しましょう。

 

以上のポイントを押さえて、クレマチスをたくさん増やしてあげてくださいね。

 

それでは、クレマチスの挿し木について最後にまとめましょう。

 

関連記事

 

まとめ

今回はクレマチスの挿し木の時期や方法についてお伝えしました。

 

クレマチスの挿し木の時期は品種によります。

やり方は、水挿しと土に挿す方法の2種類。

 

挿し穂作りは選ぶところから始めます。

切り口の組織を壊さないように切ることが大切です。

 

水挿しもパーライトに挿す方法も、発根までに時間がかかるため、気長に待ちましょう。

鉢上げの際は、根を傷つけないよう注意してくださいね。

 

クレマチスの挿し木の成功率は大体30%。

ポイントを押さえて成功率を上げていきましょう。

 

クレマチスは花の色や形も様々ですので、いろいろなクレマチスを増やしてみてはいかがでしょうか。

挿し木の作業自体は簡単ですので、ぜひ挑戦してみましょう!

 

あなたが挿し木したクレマチスの話も、教えてくださいね~

 

おすすめ記事

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*