冬の花壇を彩るクリスマスローズは、冬の貴婦人と呼ばれる美しい花です。
そんな花の植え替え時期とその方法を知らずに、植えっぱなしにしていませんか。
今回は、クリスマスローズの鉢植えや地植えでの植え替えについて詳しく解説しています。
最後に、植え替えが失敗しないためのコツについてもお話しますのでお楽しみに!
目次
クリスマスローズの植え替え時期!鉢植えと地植えの違いは?
花の少ない冬に色鮮やかに咲くクリスマスローズ。
この植物の植え替え時期は10~1月です。
遅くても3月には植え替えをする必要があります。
なぜ寒い時期に植え替えなのか気になりませんか。
その理由をお話ししますね。
クリスマスローズの開花期は12~3月です。
つまり、冬は最も生育する時期と言えます。
この活動期前の10~11月が植え替えのベストシーズンです。
クリスマスローズは生育期に根がよく張るので、気温が落ち着き根が動き始める時点で植え替えてあげると根傷みを最小限にすることができます。
12~3月も植え替えはできますが、花が咲いている場合は根が傷むと花に影響があり、慎重に植え替えをする必要があるので注意してください。
10~11月以前は、クリスマスローズは休眠時期のため植え替えはしません。
特に、7~9月はクリスマスローズにとって苦手な夏。
暑い時期に植え替えを行うと枯れる恐れがあります。
そのため、クリスマスローズの植え替えは気温が落ち着き、新芽や根が動き出す10~11が最適です。
花が咲いていない株は翌年の1月まで植え替えができます。
それ以降は花が咲いている株が多いですが、植え替えしていない場合は新しい根を切らないように、遅くとも3月までに植え替えてください。
根の生育が旺盛のため植え替えをしていない場合、根詰まりしやすい特徴があります。
根詰まりすると花が咲かなかったり、生育が悪くなったりするので注意してください。
鉢植えの場合は、その傾向が特に顕著です。
2~3年に1度植え替えをしましょう。
ただし土の吸水が悪かったり、鉢底から根が出ていたりする場合も植え替えが必要です。
地植えの場合は、根が十分に張るので植え替えは必要ありません。
しかし5~7年と長年育てていると大株になり、花付きが悪くなります。
その場合は、株分けをして植え替える必要があるので花のつき方には気を付けておくと良いです。
植え替えの時期がわかると、使用する土や肥料などについて気になりませんか。
土の配合や肥料、鉢などについてお話しします。
関連記事
クリスマスローズの植え替え!土の配合・肥料・鉢・下処理
クリスマスローズの植え替えには以下の4点が重要です。
- 土の配合
- 肥料
- 鉢
- 下処理
それでは、順を追ってお話しします。
【1:土の配合】
クリスマスローズは水はけのよい土を好みます。
水はけの悪い土に植えると根腐れして枯れる恐れがあるので、クリスマスローズにとって土は非常に重要なポイントです。
市販のクリスマスローズの土が、最も安心して使用できます。
初心者の方や土を作ることができない方は、専用の土を使いましょう。
オリジナルで土を作りたい方は、赤玉土:鹿沼土:腐葉土=4:3:3を混ぜます。
この混ぜた土をベースに、育てる環境に合わせて軽石を入れたり腐葉土を増やしたりなどの微調節を行ってください。
土づくりにおいて最も大切なのは、クリスマスローズが過ごしやすい土を作ることです。
土から作って育てたクリスマスローズの花が咲いたときは、きっと感動しますよ。
【2:肥料】
クリスマスローズの生育期は涼しくなる10月から暖かくなる前の3月です。
肥料は土の上に置く置き肥を2か月に一回与えるか、水に薄めた液肥を2週間に1度水やり替わりで与えます。
ここで注意しなければならないことは、植え替えの時に長期間効果のある緩効性肥料を土に混ぜ込まないことです。
なぜなら、クリスマスローズの生育期は冬だけだからです。
半年以上効果のある緩効性肥料を土に混ぜると、生育の衰える春以降まで肥料が効いてしまいます。
暖かい時期に肥料を与えると根傷みを引き起こし、夏に枯れる可能性も。
そのため、肥料はすぐに取り除ける「置き肥」や与える量を調節できる「液肥」が便利です。
また花が終わり気温が高くなってくる時期に、肥料は与えないように気を付けてください。
【3:鉢】
クリスマスローズは、生育期に根がよく張る植物です。
そのため、植え替えの時には1~2回り大きな鉢に植え替えてください。
小さな鉢に植え替えるとすぐに根詰まりして生育に悪影響です。
特に鉢が浅いと根が伸びずに花付きも悪くなります。
大きすぎても、水やり後に土が常に湿って根腐れする可能性があるので、大きくても2回り程度の大きさに留めておくと管理がしやすいでしょう。
これらのことから、植え替えに用いる鉢は1~2回りの大きさで高鉢に植え替えることをおすすめします。
水はけを好むので水がよく抜けるスリット鉢のような鉢だと、生育がさらによくなります。
【4:下処理】
植え替えるにあたって、鉢から取り外した根鉢をそのまま植え替えても上手く育ちません。
クリスマスローズの根は生育旺盛なので、植え替えの時は根詰まりしていることが多いためです。
根詰まりしている場合は、必ず鉢底の根を優しくほぐしてください。
この時に、黒く柔らかい根は取り除いておきましょう。
鉢底の根をほぐしたら、株元の土も取り除きます。
株元の土は、土の団粒構造が崩れて水はけを悪くしている原因になっていることが多いためです。
状態の悪い土は綺麗に取り除き植え替えてください。
植え替え後は、新芽以外の古葉を全て切り取りましょう。
古葉は切れ味のよいハサミを市販の消毒液に浸しながら切ったり、ライターなどで熱消毒したりして切ってください。
ハサミから病原菌が入らないように気を付ける必要があります。
また、古葉を切り取るのは根元に日光を当てるためです。
根元に日光が当たることで新芽や花芽ができやすいので、植え替え後に必ずしておいてくださいね。
これだけでも花が付きやすくなりますよ。
さて、このように鉢植えの植え替えができたら、地植えについて知りたい方もいるでしょう。
地植えでの植え替えのポイントについてお話しします。
関連記事
クリスマスローズの植え替え!地植えの場合のポイント
地植えのクリスマスローズは、鉢植えのものほど頻繁に植え替えはしません。
しかし、5~7年と長く植えっぱなしで育てていくと大株になっていきます。
クリスマスローズは大株になると、徐々に花の数が減っていく特徴があるんですよ。
そのため、10年近く地植えで育てている場合は、大株でも花が少ないかもしれません。
この場合は、10~11月の気温が落ち着いた時期に株の周りからスコップなどで根元を切らないように掘りあげましょう。
掘りあげた大株は、よく切れるナイフやハサミなどで株分けします。
最低でも、新芽が3~4つ付いている状態に株分けして植え替えることがポイント。
細かく株分けすると花が咲かなくなるので注意してくださいね。
植え替えは、鉢植えの場合と同様です。
分けた株を鉢植えにしたり、新たに地植えしたりして楽しんでくださいね。
地植えの植え替えのポイントがわかったら、植え替え方法を知りたいですよね。
それでは手順を順を追って解説します。
よく読まれている記事
クリスマスローズの植え替え方法!手順を分かりやすく解説します
クリスマスローズの植え替えについてお話ししてきました。
ここで植え替えの手順をわかりやすく紹介しますね。
- 鉢から優しくクリスマスローズを取り出す
- クリスマスローズの根をほぐす
- 黒く柔らかい根は取り外す
- 株元の古い土も取り外す
- 1~2回り大きな鉢を準備する
- 鉢に底石を入れる
- クリスマスローズの高さを調節しながら、専用土を入れる
- 鉢の縁から1~2㎝ほどのウォータースペースを取る
- 植え替えが完了したら、しっかり水やりをする
上記で重要なポイントは、古い土を取り除き根をしっかりほぐして植えることです。
古い土は水はけを悪くする原因になり、根腐れに繋がります。
根が腐るとクリスマスローズが枯れるので気を付けてくださいね。
また、根詰まりしている場合は必ず根をほぐしましょう。
根詰まりしている状態で植え替えても、新しい根が上手く伸びてくれませんので。
新しい根が伸びないと花が咲かないこともあるので、丁寧にほぐします。
割りばしのような棒でつつきながら、丁寧に根をほぐすと良いでしょう。
植え替え後は、鉢底から水が流れるくらいにたっぷりと水やりして明るい日陰で管理しましょう。
古葉も取り除いてあげておくと、新芽が出やすく花が咲きやすくなります。
上記のようにクリスマスローズを植え替えれば、概ねうまく行きますが、中には失敗してしまう方もいるかもしれません。
そこで最後に、植え替えを失敗させないためのコツについてお話しします。
関連記事
クリスマスローズの植え替えを失敗させないためのコツは?
クリスマスローズの植え替えを失敗させないためのコツは以下の3点です。
- 植え替え時期を守る
- 根をほぐす
- 長期間効果のある緩効性肥料は土に混ぜ込まない
それでは、順を追ってお話しします。
【1:植え替え時期を守る】
クリスマスローズの生育期は12~3月です。
根が動き出す10月から遅くとも3月までに植え替えてください。
10~11月が花も付いておらず、最も植え替えがしやすく根の回復も葉や時期です。
この時期に植え替えできなかった場合は、遅くても3月までに植え替えることが重要。
この時期以降は生育が衰えるので、根を触られることを嫌がります。
特に休眠期の夏に植え替えすると、枯れる原因になるため注意が必要です。
植え替えをしていないときは、無理に植え替えず10~11月に植え替えるようにしてください。
【2:根をほぐす】
クリスマスローズは根の生育が旺盛な植物です。
植え替えするにあたって根をほぐしておかないと、その後の根の張りが悪くなります。
しっかりした花を咲かせるためにも、根詰まりした状態で植え替えず丁寧に根をほぐしてください。
その際に、黒く柔らかい根を取り除きましょう。
【3:長期間効果のある緩効性肥料は土に混ぜない】
クリスマスローズの生育期は12~3月です。
3か月以上の効果のある緩効性肥料は、植え替え時に土に混ぜ込まないでください。
生育期を過ぎると、生育は衰え肥料を吸収しなくなります。
余った栄養分が原因で根傷みや根腐れを引き起こすことがあり、夏越しに悪影響です。
そのため、クリスマスローズには土の上に置く置き肥や水に薄めて使う液肥を使用してください。
これらの肥料であれば調節が簡単なので、与えすぎなどの心配も少ないでしょう。
以上の3つの植え替えを失敗しないためのコツを守って、綺麗なクリスマスローズを咲かせてくださいね。
それでは、クリスマスローズの植え替えについて、最後にまとめましょう。
関連記事
まとめ
今回は、クリスマスローズの植え替えについてお話しました。
クリスマスローズの植え替え時期は10~3月ですが、花が咲いていない10~11月が最適時期になります。
市販のクリスマスローズ用の土で植え替えて、緩効性肥料を土に混ぜ込まないことがポイント。
地植えの場合は、5~7年と大株に育ったクリスマスローズを株分けして植え替えます。
鉢から取り外して根をほぐして古い土を取り除き、水はけのよい土に植え替えてしっかり水やりしてください。
植え替えを失敗させないためのコツは、「植え替え時期を守る」「根をほぐす」「緩効性肥料を土に混ぜない」です。
可愛いクリスマスローズを上手に植え替えてくださいね。
おすすめ記事