フリージアは植えっぱなしOK?育て方や増やし方などのコツ

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フリージアは、春を告げる香りのよい花を咲かせる球根植物です。

 

そんな人気のフリージアは、一度球根を植えつけたら植えっぱなしでOKなんて噂を聞いたことがあるかもしれません。

実際のところ、どうなのか気になりますよね。

 

今回は、フリージアの育て方や増やし方、寄せ植えのやり方等ついて詳しく解説します。

最後に、この花が倒れる原因と対処法についてもお伝えしますので、お楽しみに!

フリージアの球根は植えっぱなしOK?植える時期はいつ?

まず、フリージアとはどんなお花なのでしょうか?

 

フリージアは春を告げる花として多くの方に人気のある植物。

別名をアサギスイセンとも言います。

 

6~12輪の花を3~4月に穂状に咲かせてくれますよ。

 

ほっそりとした優雅な筒状の花と香りは、花束やアレンジメントにも人気なんです。

 

そんなフリージアは、アヤメ科フリージア属の秋植え春咲きの球根です。

そのため、気温が低くなり始める9月下旬~11月中旬に植えつけましょう。

 

耐寒性が非常に強いので、植え付け後は屋外管理で問題ありません。

 

ところで、人気球根のフリージアですが、球根植物だからこそ植えっぱなしで大丈夫という噂を耳にしたことはありませんか?

 

実は、この噂はウソなんです。

 

フリージアの球根は高温多湿を嫌うアヤメ科の球根。

つまり、日本の高温多湿の夏を苦手とします。

 

特に、地植えで育てる場合は、梅雨の時期に球根が腐りやすいので、掘り上げたほうが安心です。

 

さらに、アヤメ科の植物は連作を嫌います。

連作とは、同じ科の植物が植えられていた土に同じ科の植物を植えること。

 

つまり、アヤメ科の植物が昨年植わっていた場所に、アヤメ科の植物を植えると元気には育たないということになります。

そのため、フリージアを植えっぱなしにするということは、連作をし続けるということなので、徐々に育たなくなってしまうんです。

 

梅雨前の6~7月に掘り上げて、新たな土に9月下旬~11月中旬に植える必要があります。

なので、球根は植えっぱなしで育てることはできません。

 

さて、フリージアがどんなお花なのかについてわかったら、育ててみたいと思いませんか?

そんな方のために、続いてはフリージアの育て方についてお話しします。

 

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フリージアの育て方!水やりや剪定等のコツは?

フリージアは球根植物なので、植える時期を間違えなければ簡単に花を咲かせることができます。

しかし、たくさん綺麗に咲かせるにはポイントがあるんです。

 

それでは順を追ってお話しますね。

 

【球根】

フリージアの球根は、9月中旬以降から園芸店で手に入りやすいです。

球根は大きく重いものを選びましょう。

 

さらに、球根の先端が太いものを選ぶのがポイント。

球根が小さく軽いものは、花が咲かないことがあるので注意が必要です。

 

私も球根を植えてうまく咲かなかった悲しい経験があるので、購入前にしっかりと確認しておきましょう。

 

【植え付け】

フリージアの球根の植え付け時期は、9月下旬~11月中旬になります。

しかし、早く植えつけると新芽が伸長して、冬の寒さで傷む可能性があるんです。

 

9月下旬に植えると、思いのほか早く発芽して驚く方もいると思います。

そのため、植え付けは9月下旬よりも10月中旬以降に日当たりのよい場所に植えつけると、冬の寒さで葉が傷みにくいですよ。

 

球根を植える深さは、球根の上に4~5㎝ほどの土が被るくらいです。

球根の先端が表土から見える浅植えの場合は、花が倒れやすくなるばかりか球根が育ちにくいので注意しましょう。

 

球根は10~15㎝感覚で植えてあげると、花が咲いたときにお互いに花が当たらず綺麗です。

 

【用土】

フリージアは適度な保水性と水はけのよい土を好みます。

 

鉢植えの場合は、市販の園芸用のお花の土で十分に育つので安心してください。

 

地植えの場合は、水はけが悪いと球根が腐る可能性があります。

そのため、小粒の軽石や腐葉土などをしっかりすきこみ、水はけをよくすることが肝心です。

 

水はけの悪い土を改良するのは大変ですが、綺麗なお花を咲かせるためにも頑張りましょう。

 

【水やり】

フリージアは乾燥気味を好みますが、基本的には土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水やりします。

 

しかし、土がずっと濡れているような水やりのやり方には注意が必要です。

鉢植えの場合は、受け皿に水を溜めていると根腐れや球根腐れの可能性も。

 

こまめに受け皿の水を捨てることがポイントです。

 

地植えの場合は、水はけのよい土に植えたり畝を高く作り水はけをよくする工夫をしましょう。

地植えの場合は、植え付け直後を除けば、水やりは必要ありません。

 

自然の雨で十分です。

私は地植えのフリージア球根に水やりをして腐らせた経験があるので、地植えは水やりを我慢して下さいね。

 

【肥料】

フリージアの球根を植えるときに、長期間ゆっくり効く緩効性肥料を土に混ぜ込んでおきましょう。

花が咲く3~4月と花終わり後に葉が枯れるまでは、置き肥や液肥を与えると生育が良くなります。

 

特に、花が咲く3~4月は花の栄養分であるリン酸の多い肥料を、花が咲き終わって葉が枯れるまでは、球根を太らせるためにカリを与えてください。

 

置き肥であれば2か月に1回、規定量に薄めた液肥であれば1週間に1度のペースで与えると良いでしょう。

 

【剪定】

フリージアの剪定は、特に必要ありません。

剪定の手間が少ない植物は助かりますよね!

 

葉が出て花が咲き、花が終わればその花を切るくらいです。

そのほか、枯れた葉や黄色い葉があれば取り除いてください。

 

花終わりを切り取らずそのままにしていると、種をつけて球根が太ることができません。

そのため、花終わりの剪定だけはしっかり行うことがポイントです。

 

球根を太らせるためには、光合成をしっかりさせる必要があるので、花が終わったからと言って、葉すべてを剪定しないように気を付けてくださいね。

 

【病害虫】

フリージアには目立った病害虫は発生しません。

ただし、アブラムシはどの植物にも発生するので、春の暖かい時期は日頃の観察をしっかり行い、見つけ次第取り除くことが肝心です。

 

アブラムシが大発生すると、生育が悪くなり軟弱になるので注意しましょう。

取り除くのが難しい場合は、市販のお薬で簡単に対処できるので安心してください。

 

病気としては、土が常に湿っていることによるカビや細菌による球根腐れを気を付けましょう。

特に細菌による球根腐れは、他の植物にも感染する可能性があります。

 

お薬による治療は難しいので、土の水はけや水のやりすぎに気を付けて育てることが球根腐れを引き起こさない一番の予防です。

 

ここまでの流れでフリージアを上手に育てられると、増やしてみたいという方は多いかもしれません。

そこで続いては、フリージアの増やし方についてお話します。

 

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フリージアの増やし方!分球などの具体的なやり方は?

フリージアは「分球」で増やすことができます。

分球とは、球根が土の中で増えることです。

 

球根が、分球という方法で自然と増えていくということに驚きませんか?^^

 

花が終わったら、球根に栄養を蓄えさせるためにカリ分の多い肥料を与えることがポイント。

球根が太らないと、来年の花が咲かないこともあるので注意しましょう。

 

花が終わったら、肥料やりをやめてしまう方も多いかもしれませんが、ここでしっかり与えておくと来年の球根に期待できるんです。

 

花が終わる5月から梅雨前の7月までの間に、葉が全体的に枯れて来たら、土から球根を掘り出します。

 

この時に、元の親球根に子供の球根がついているので、手で優しく分けましょう。

手で取れない場合は、切れ味の良いハサミやカッターで切り取ります。

 

その後は、ネットや紙袋に入れて風通しの良い冷暗所に保管してください。

9月下旬以降に、それぞれ分球した球根を植えることで、新たな新芽が出て増えていきます。

 

ただし、小さな球根は翌年は花が咲かないことが多いので、大きな球根だけを植えると良いでしょう。

小さな球根も植えておくと、栄養を蓄えて少しずつ大きくなり2~3年後に花を咲かせるので安心してくださいね。

 

さて、フリージアの育て方や増やし方がわかったら、寄せ植えを作ってみませんか?

ガーデニングの幅がグッと広がる「寄せ植え」のやり方をお伝えしましょう。

 

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フリージアの寄せ植え!コツやポイントは?

フリージアの草丈は50~80㎝と高いです。

そのため、寄せ植えでは鉢の後ろ側に植える必要がありますが、その植え方に2通りの方法があります。

 

1:ポットなどに植えて、花芽が出てきたフリージアを春に寄せ植えする方法

2:冬から春にかけて咲く花の寄せ植えに球根をあらかじめ植えておく方法

 

1の方法であれば、様々な春の花と寄せ植えができますが、根を崩すことになるので花を長く楽しめないでしょう。

 

2の方法は、園芸店に花が少ないので限られた寄せ植えしか作ることはできませんが、寄せ植えの中からフリージアが咲くので長く花を楽しめます。

 

どちらもメリットデメリットがありますが、ご自身にあった方法で寄せ植えを作りましょう。

 

寄せ植えを最初から豪華にするのも、自然な雰囲気で寄せ植えから芽吹く姿もどちらも素敵ですよ。

 

寄せ植えの作り方としては、鉢の正面から見て3角形になるように植えて、横から見ても3角形になっていると大きくなってもバランスが良くなります。

 

フリージアは、春に咲く花なので同時期に咲く花と寄せ植えを作りましょう。

〇パンジー・ビオラ

〇ストック

〇ハボタン

〇ガーデンシクラメン

〇チューリップ

〇アリッサム

〇ローズマリー

〇タイム

〇ワイヤープランツ など

 

フリージアの花色は赤や白、ピンクなどそれぞれあるので、フリージアだけでもカラフルな寄せ植えを作ることもできます。

ぜひ素敵な寄せ植えを作ってくださいね。

 

ところで、せっかく寄せ植えしたフリージアの花が倒れたら、とっても悲しいですよね!

そんなことがないように、最後にフリージアが倒れる原因と対処法についてお伝えします。

 

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フリージアが倒れる!原因と対処法は?

フリージアが倒れる原因は、以下2点があります。

 

1:花の重さに耐えられない

2:球根が腐る

 

【1】花の重さに耐えられない

フリージアは6~12輪の花を穂状につけるので、花茎が重さに耐えられず倒れやすくなります。

切り花品種であるほど、花茎は伸びるので花が咲き進むにつれて倒れやすくなるわけです。

 

この花の重みに耐えきれなくて花が倒れてくることは多く、せっかくたくさんの蕾が付いた花が倒れると残念ですよね。

私も経験がありますが、倒れた花は汚れたり、曲がって変な癖が付いたりするので、とっても悲しく思います。。。

 

そのため、花の重さで倒れないように支柱を立てる必要があるんです!

蕾がついてきたときに、花茎を支柱で支えてあげると良いでしょう。

 

さらに、球根を植えて新芽が出てきたときに土をさらに被せる「土増し」を行うとフリージアの花が倒れにくくなります。

この土増しという作業をしたことがない方も多いと思うので、ぜひやってみてくださいね。

 

【2】球根が腐る

もう一つのフリージアの倒れる原因である球根腐れは、土が常に湿っていることでカビや細菌によって球根が腐る現象です。

 

球根が腐ると、球根から出ている花茎の根元も腐るので倒れてしまいます。

さらには、一度球根が腐ると元には戻らないので、そのまま処分しなければいけません。

 

球根が腐ると処分するしかないので、とても悲しくなりますよね。

 

細菌が原因の場合は、他の植物にも移る可能性があるので、日頃の観察をしっかり行いましょう。

細菌の場合は、他の植物にも移ってしまうので、見つけたらすぐに処分してくださいね!

 

カビの場合は殺菌剤で治癒ができますが、細菌の場合はお薬によって治療はできません。

そのため、水のやりすぎや土の水はけには特に注意する必要があります。

 

フリージアにとって、水はけのよい土というのはすごく大事なポイント!

 

また、フリージアはアヤメ科の植物なので連作を嫌う性質があり、連作をすると球根が腐りやすくなるんです。

 

フリージアを植える場合は、昨年にアヤメ科の植物を植えていない場所に植えることが重要。

「どうして今年はうまく育たないんだろう?」と、思ったら昨年にアヤメ科を植えていた、ということは私も経験がありました。。。

 

そのため、アヤメ科の植物は連作に気を付けましょうね。

 

フリージアの花を倒さない対処法は「土増し」「支柱」をして、水はけのよい土で過湿に気を付けることです。

ぜひ、素敵なフリージアを倒さずに育ててくださいね。

 

それでは、フリージアの育て方について最後にまとめましょう。

 

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まとめ

今回は、フリージアの育て方や増やし方等についてお話しました。

 

香りのよい人気のフリージアの球根は9月下旬~11月中旬に植えます。

梅雨前に掘り出して保存するので、植えっぱなしで育てることは難しいです。

 

水はけのよい土に植えて、水のやりすぎに気を付けながら育てると、球根が腐りにくく育てやすいですよ。

 

フリージアは、球根の分球で簡単に増やすことができます。

寄せ植えは、冬から春に球根を植えこんでおく方法と、フリージアのポット苗を春の花と一緒に植える方法の2通りがあります。

 

フリージアが倒れる原因は、「花の重さに耐えられない」「球根が腐る」ことなので、支柱や土増しをしながら乾燥気味に育てると良いでしょう。

 

あなたもキレイなフリージアを育てて、楽しんでくださいね。

 

フリージアを育てた時の体験なども、よかったらぜひお聞かせください。

 

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