カスミソウと聞くと知らない方はいないのではないでしょうか?
それほどに、花束やウェディング、寄せ植え、ドライフラワーなどに使用され、女性に人気のお花です。
カスミソウは知っているけど、育て方はわからないという方はきっと多いことでしょう。
そんなカスミソウの種類や育て方、増やし方、寄せ植えの作り方を詳しくお話しさせていただきます。
最後には、カスミソウがなぜか枯れてしまうと悩んでいる方に、その原因と対処についても解説していますので、お楽しみに!
それでは、カスミソウの種類から大公開です!
目次
カスミソウとは?種類や開花時期は?
花束やドライフラワーとしても大活躍のカスミソウですが、種類があることをご存じでしょうか?
カスミソウは、地中海沿岸からアジア全域を原産としているナデシコ科ジプソフィラ属(カスミソウ属)の植物です。
この花は120種類以上あり、日本では主に以下の種類が良く出回っています。
- エレガンス種:大輪で切り花に使用される一年草タイプの高性種
- パニクラータ種:八重咲で切り花に使用される宿根草タイプの高性種
- ムラリス種:鉢植えや花壇植えにおすすめの一年草タイプの矮性種
高性種は草丈100cm以上、矮性種は草丈約20cmになり、八重咲や一重咲きの違いはありますが、ふわふわとした可愛らしい花がたくさん咲きます。
花色は白ですが、ムラリス種には、ローズやピンクのカスミソウもあるため、花壇や寄せ植えにも活躍すること間違いなしですね。
カスミソウは、とても可愛く女性人気のある花ですが、好みの分かれる香りがあります。
最近では、カスミソウ独特の香りが少ない品種も作られているので、苦手な方はそちらを育てられると良いでしょう。
では、そんなカスミソウを育て方って気になりますよね。
続いては、カスミソウの育て方についてお話ししますね。
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カスミソウの育て方は難しいと思っていませんか?
実は、簡単に育てられるんですよ。
1つずつ順を追ってご説明しますね。
【種まき】
カスミソウの一年草と宿根草どちらのタイプも種の販売があり、園芸店でも簡単に手に入れることができます。
種まき時期は、以下の通りです。
- 宿根タイプ・・・9~10月
- 一年草タイプ・・2~3月
市販の種まき用の土や、肥料分の入っていないバーミキュライトに種まきをしましょう。
種を撒いたら、薄く土を被せて、優しく水やりを行い、乾燥しないように日陰で管理してください。
一週間ほどすると、小さな双葉が出てきたら、日当たりの良いところで管理しましょう。
葉が6枚以上になった頃に、3号ポット(直径約9cm)のように小さな鉢に植え替えてくださいね。
【植え付け】
カスミソウは、種以外にも苗として園芸店で手に入ります。
一年草タイプは5月頃に花付きの状態で、宿根草タイプは2~4月に花がついていない苗として出回るんですよ。
一年草タイプと宿根草タイプは園芸店に出回るシーズンが、違いますので手に入れる場合は気を付けましょう。
購入する際は、葉の色が綺麗な緑色で根元がしっかりしたものを選んでくださいね。
カスミソウは移植を嫌いますので、根鉢は崩さないようにそっと植え付けてあげることがポイントです。
種まきから育てている場合は、葉が10枚以上になったら、鉢や花壇に植え付けてください。
【用土】
カスミソウのを植え付けるときは、市販の園芸用土を使いましょう。
花壇に植え付ける際に、花壇の土が固い場合や、砂っぽい場合は、腐葉土やたい肥等有機質をしっかりすき込み、植え付けてくださいね。
カスミソウは多湿を嫌いますので、水はけを意識して、1割ほど小粒の軽石や鹿沼土を混ぜ込んであげるとさらに生育が良いでしょう。
また、弱アルカリ性の土を好みますので、植え付ける前に土に石灰を混ぜ込むことで生育が良くなります。
私は、石灰を入れた場合と入れていない場合、どちらも育てたことがありますが、石灰を入れたほうが花が良く咲きましたよ。
【水やり】
基本的には、土が乾いたら水をしっかりと水やりを行いましょう。
しかし、カスミソウは高温多湿を嫌いますので、花や葉の上から水をやらずに、株元から水やりしてくださいね。
受け皿に水を溜めると、根腐れの原因にもなり枯れやすいです。
なので、受け皿には水は溜めず、こまめに捨てましょう。
地植えの場合は、植え付けて根付いた後は、真夏を除いて水やりは必要ないですよ。
宿根草タイプは冬は、枝葉が枯れてなくなりますが、根は生きています。
その時に水をやると根腐れをしますので、春に新芽が出てくるまでは完全断水しておきましょう。
【肥料】
植え付け時に、ゆっくり効く緩効性肥料を土に規定量混ぜておきましょう。
花が咲く5~7月に、月に4回ほど即効性のある液体肥料を、規定量水に溶かして水やり代わりに与えることで、たくさんの花が咲きますよ。
宿根草タイプは、花が終わって冬に入る前の10~11月にもう一度、緩効性肥料を与えることで来年の芽吹きが良くなります。
私は、宿根カスミソウに肥料を与えていなかったら、翌春の芽吹きが良くなかった経験がありので、冬前に肥料を与えることがポイントです。
宿根草タイプも一年草タイプも、種まきで発芽した株を植え替えたときは、緩効性肥料を混ぜ込んでおきましょうね。
【剪定】
カスミソウは高温多湿を嫌いますので、茂りすぎた時は、風通しが良くなるように剪定してあげると良いです。
花が咲き終わり、花色が茶色くなり始めたら、矮性種は花下を切り、高性種は葉の付け根まで切り戻しましょう。
脇芽から、すぐに花が咲いてきますよ。
【冬越し】
カスミソウの一年草タイプは冬には枯れてしまいます。
宿根草タイプも同様に、枝葉は枯れますが、根は生きていますので、鉢植え地植え共に、そのままにしておきましょう。
春には新芽が芽吹いてきますので安心してくださいね。
カスミソウは寒さには強いですが、種まきをして芽が出てきている苗は、寒さの当たらない日当たりの良い室内で管理した方が生育が良いです。
外で管理する場合は、雪や霜が当たらず5℃以下にならないように気を付けましょうね。
私は、苗を外で管理して雪に当たり枯らしたことがあるので、室内の方が安心だと思います。
ところで、大事に育てたカスミソウ、どうせなら増やすことも楽しみたいと思いませんか?
それでは、カスミソウの増やし方についてお話ししますね。
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カスミソウの増やし方!挿し木やこぼれ種の取り方は?
カスミソウの増やし方は、種まきだけだと思っていませんか?
確かに一年草タイプは種を採取して種まきで増やします。
ですが、宿根草タイプは挿し木でも簡単に増やすことができるんですよ。
まずは、種の採取についてお話ししますね。
一年草、宿根草タイプ共に、花後7月頃から乾燥した茶色の実ができます。
その実には、小さな種がたくさん入っていますので、その実が開く前に早めに収穫して、種を取りましょう。
収穫した種は、茶封筒などに入れて風通しの良いところで保管するとよいですよ。
宿根草タイプは9~10月に、一年草タイプは2~3月に種まきしましょう。
それでは、続いて、宿根カスミソウの挿し木についてお話しします。
カスミソウの挿し木の時期は4~5月、9~10月が適期です。
この花の枝は細いですが、そのなかでも特に太い枝の新芽を約5㎝切りましょう。
市販の挿し木の土や肥料の入っていないバーミキュライトに、約3cmの穴を開けて、剪定した枝を優しく植えてあげてください。
この時に肥料が入っていると、発根がうまくいかない原因になりますので気を付けましょう。
挿し木をする前に、切った枝は発根促進剤であるメネデールを薄めた水を吸水させ、同じく発根促進剤のルートンを付けると根が出やすいですよ。
挿したカスミソウは、明るい日陰で水切れをしないように管理してください。
一週間もすると、新芽が出てきますので、この新芽が6枚になったら、小さな鉢に優しく植え替えてあげると良いです。
その後、新芽が10枚以上になった時に、鉢や花壇に植え付けることでしっかりと育ちますよ。
さて、カスミソウの育て方が詳しく分かったところで、今度は、幅を広げて「寄せ植え」も楽しんでみませんか?
カスミソウの寄せ植えのやり方をお話ししますね。
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カスミソウの寄せ植え!コツやポイントは?
カスミソウには、高性種と矮性種がありますが、この矮性種を使った寄せ植えはとっても可愛くなることをご存じですか?
高性種は切り花用だけあって、草丈がぐんぐん伸びるので、寄せ植えには不向きなため花壇で楽しみましょう。
そこで、矮性種なのですが、こちらは草丈が約20cm程と低いため、鉢の手前や中心部に植えてあげることおすすめします。
カスミソウと一緒に寄せ植えするのに適した植物は、以下のような開花時期が同じ植物や葉が綺麗なカラーリーフなどが良いですよ。
- ジニア
- ミニダリア
- ペチュニア
- ベゴニア
- グレゴマ
- アイビー
- ローズマリー など
寄せ植えのコツは、正面から見て、それぞれの苗が三角形になっており、横から見ても三角形の形で植えられているとバランスが良いですよ。
そのまま大きくなっても、バランスよく綺麗な寄せ植えになります。
カスミソウはふわふわしているので、寄せ植え全体が優しい印象になってとても可愛くなるので、是非寄せ植えを楽しんでくださいね。
ただ、せっかく手塩にかけて育ててきたカスミソウが枯れるなんてことになれば、とても悲しいですよね。
最後に、カスミソウが枯れる原因や対処法をお話しします。
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カスミソウが枯れる!原因や対処法は?
せっかく植えたカスミソウが枯れてしまうことに悩んでいませんか?
カスミソウが枯れる原因は、以下の3つが主に考えられます。
- 多湿状態
- 土が酸性になっている
- 移植を何度もしている
カスミソウは、高温多湿を嫌いますので、水やりには気を付けなければなりません。
土が乾いていることを確認して、水やりを行うこと、葉や花の上から水やりを行わないこと、長雨に当てないことに気を付けましょう。
また、カスミソウは弱アルカリ性の土を好みます。
植え付け時には石灰を土に混ぜ込みますが、宿根草タイプをそのままにしておくと雨の影響で、徐々に酸性になりますので、3~4月に再び石灰を加えましょう。
カスミソウは、頻繁な移植を嫌います。
そのため、何度も根鉢を崩すような植え替えを行うと枯れることがありますので気を付けてくださいね。
植え付ける場所は、あらかじめ決めておきましょう。
それでは、カスミソウの育て方について、最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、カスミソウの種類と育て方についてお話しました。
カスミソウには、切り花用の高性種と草丈の低い矮性種があります。
弱アルカリ性を好む花なので、植え付け時に石灰を混ぜ込み、水やりは土が乾いたら与えることが育てる上でのポイントです。
カスミソウは、種で増やしますが、宿根草タイプは挿し木でも増やすことができます。
カスミソウの寄せ植えには、草丈の低い矮性種がおすすめです。
カスミソウが枯れる主な原因は、多湿状態、土が酸性になっている、移植回数が多いことなどが考えられます。
あなたもカスミソウを育てて、良きグリーンライフをお送りください。
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