ケイトウという花の種類や育て方をご存知でしょうか?
強い日差しの下で、カラフルな花を咲かせるケイトウは、夏や秋の花壇を代表するお花ですね。
ケイトウというと、鮮やかな色の花が思い浮かぶ方が多いでしょう、
ですが、最近では淡いグリーンや白、クリーム色などの優しい色合いのものも出てきています。
実はこのケイトウ、色だけではなく、花の形も色々な種類があり、とても育てやすいお花なんですよ。
今回はケイトウの種類と育て方、植え替えや挿し木の方法、寄せ植えをする時のコツについてお話ししていきます。
目次
ケイトウとは?種類や開花時期は?
まず最初に、ケイトウがどんなお花なのかを、ご紹介していきますね。
ケイトウはヒユ科ケイトウ属の一年草で、7月から10月に赤や黄色、ピンクなど様々な色の花を咲かせます。
インドや熱帯アジア原産のお花で、英名では「cockscomb」となります。
和名も漢字で書くと「鶏頭」、読んで字の如く、ニワトリの鶏冠(トサカ)にそっくりなお花を咲かせる種類があります。
日本には、奈良時代に伝来したと言われていて、万葉集にも記述が見られますよ。
江戸時代の園芸ブームの際に品種改良が盛んに行われて、現在の多種多様な品種の礎になりました。
古くから愛されていたお花だということがわかりますね。
さて、このたくさんある園芸品種は、花の形状によって5つの系統に分けられます。
それぞれのグループについて、特徴をご紹介していきますね。
【トサカケイトウ系】
ケイトウ、と言われてまず最初に浮かぶイメージのお花のタイプです。
鶏冠のような形で花を咲かせる、最も一般的な系統です。
【クルメケイトウ系】
トサカケイトウと似ていますが、鶏冠の部分が折り重なるように固まり、球状になっています。
トサカケイトウ系よりもボリュームのあるお花です。
【ハネゲイトウ系】
フサゲイトウとも言われ、キツネの尻尾のような円錐状に花を咲かせます。
園芸品種が最も多く、人気の高い品種です。
【ヤリゲイトウ系】
ハネケイトウ系を小さくした形の、同じような円錐状で花を咲かせます。
キャンドルタイプとも言われるように、その姿はロウソクの炎のような印象です。
【ノゲイトウ系】
原種に近い品種で、「セロシア」という名前で流通していることもあります。
ヤリケイトウ系に似ていますが、さらに小さく細長い円錐状で花を咲かせます。
カサカサとした水分の少ない花のため、ドライフラワーとして利用されることもあります。
この他、ハゲイトウやヒモゲイトウは「ケイトウ」という名がついていますが、別の種類のお花です。
さて、たくさんの品種があるケイトウは、品種を問わずとても育てやすく、初心者ガーデナーにもオススメなお花なんですよ。
次は、ケイトウの育て方について、お話ししていきます。
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ケイトウの育て方!種まきや水やりや摘心等のポイントは?
それでは、ケイトウの育て方について、項目別にご説明していきます。
【種まき】
種まきは、4月下旬から8月頃に行います。
発芽温度が25℃と少し高めなので、あまり慌てず、日中、半袖で過ごせる時期になったらまいてください。
比較的早く芽吹いて開花しますので、暖かい地域では8月頃に種をまくと、クリスマスにお花を楽しめますよ。
私は一度に種まきをしないで、5月から7月の間に何度か分けてまくようにしています。
こうすると、時期がずれてお花が咲くので、長く楽しめますよ。
移植を嫌うお花なので、植え替えをしない直まきをするか、3号ポットなどに5〜10粒ずつまき、薄く覆土をします。
5〜10日で芽吹きますので、良く日の当たるところで育てます。
双葉が出たところで間引きをし、直まきの場合は小型種で10〜20cm、大型種で30〜40cmくらいの株間になるように、ポットの場合は一株にします。
ケイトウは肥料切れや乾燥しすぎると、小さいうちに花を咲かせてしまいます。
なので、本葉が出たら1週間に一度、液体肥料を与えて、こまめに水をあげてください。
ポット全体に根が回ったら、植え付けします。
【植え付け】
日当たりと水はけの良いところに植えてあげます。
土質はあまり選びませんが、肥沃なところでは葉が大きくなって茂りやすく、痩せたところではコンパクトに育ちます。
鉢植えの場合は、一般的な草花用の用土か、赤玉土:腐葉土=7:3に混ぜた用土に、苦土石灰を少量混ぜて使ってください。
直まきの間引きと同じように、小型種で10〜20cm、大型種で30〜40cmくらいの株間になるように植え付けると、成長した時に窮屈になりにくいです。
移植を嫌うお花なので、植え付ける時にはポットを崩して根をいじらないように気をつけてください。
【肥料】
地植えの場合は、肥料は不要です。
鉢植えの場合には、本葉が出始めた頃から月に3、4回液体肥料をあげるようにします。
この時、窒素分が多い肥料だと花が咲きにくくなるので、カリウムを多く含んだ肥料をあげるようにしてください。
【水やり】
苗が小さく根が張っていないうちは、乾燥すると生育の妨げになります。
なので、土の表面が乾かないよう、こまめに水をあげるようにします。
根が張って大きくなってきたら、すこし頻度をおさえ、土の表面が乾いてからたっぷりあげるようにしてください。
ケイトウは暑い時期に育てるお花なので、日中の水やりを避け、朝か夕方の涼しい時間にあげるようにしましょう。
【摘心】
- ハネゲイトウ
- ヤリゲイトウ
の系統は、良く分枝するタイプなので、摘心をすることでお花の付きが良くなります。
草丈が20cmくらまで伸びた時に、先端の芽を摘み取ります。
何度か繰り返していくと、ボリュームのある姿になり、花がたくさんつくようになります。
ケイトウは一年草なので、冬越しはできません。
それでは、来年もケイトウのお花を楽しむためにはどのようにしたらいいでしょうか?
大丈夫。自分で増やせばいいんです^^
次は、ケイトウの増やし方について、お話ししていきます。
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ケイトウの増やし方!挿し芽や種取りのコツやポイントは?
ケイトウを増やす方法は、二つあります。
では、二つの方法をそれぞれご説明しましょう。
一つ目は「挿し芽」による方法です。
やり方は、まずケイトウの茎を10cmくらいに切り、大きな葉を取り除いてから水に1時間ほどつけておきます。
ケイトウはあまり発根率が高くないので、この時ネメデールなどの発根促進剤を入れておくといいですよ。
市販の草花用土にさして発根させます。
明るい日陰で管理をし、こまめに水をあげて乾燥させないようにします。
早ければ10日前後で発根し、新しい葉や芽を伸ばし始めます。
育て方でもお話ししましたが、ケイトウは移植を嫌うので、挿し芽をする時はそのまま育てられる鉢やプランターにさしてください。
もう一つの増やし方は「種」による方法です。
ケイトウは、こぼれ種からでも発芽するくらい、性の強いお花です。
新しいお花が咲かなくなった秋頃に、枯れて茶色くなった花を茎ごと切り取り、紙の上などで振ると、黒い種が落ちてきます。
来年またこの種をまくためには、カビが生えないようによく乾燥させてから、冷暗所で保管してくださいね。
さて、ここまではケイトウの育て方や増やし方についてお話ししてきましたが、どうせなら、もっとお花のバリエーションを広げて見たいと思いませんか?
そんな時は、ケイトウを使った「寄せ植え」を作るのがおススメです。
・・・ということで、次はケイトウの寄せ植え作りのコツやポイントについて、お伝えしていきます。
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ケイトウの寄せ植え!コツやポイントは?
夏の暑さにも負けず、次々とお花を咲かせてくれるケイトウは、夏から秋の寄せ植えにもピッタリなお花です。
ここまでお話ししてきたように、ケイトウにはたくさんの品種がありますが、寄せ植えには小型の品種が向いています。
ハネゲイトウ系の「キモノ」シリーズなどは、草丈が10〜20cmとコンパクトなので、他のお花と組み合わせやすいですよ。
ケイトウはボリュームがあるお花。
なので、アイビーなど小さな葉のツル植物や、カレックスなどの細い葉物と一緒に植えると、バランスがとりやすいです。
また、ヤリゲイトウ系のスッキリしたお花で、大きな寄せ植えを作る場合は、ニチニチソウやペンタスなど、こんもりしたタイプのお花と相性が良いですよ。
どの場合も、一緒に植えるお花を選ぶ時は、日当たりや水はけなどの生育条件が近いお花を選ぶことも、大切なポイントです。
寄せ植えは、ついついたくさんにのお花を植えてしまい、蒸れやすくなるので、枯れた葉や花はこまめに取り除いてあげてくださいね。
ところで、花壇に、寄せ植えに、と用途の広いケイトウですが、気をつけた方がいい病害虫の被害はあるのでしょうか?
続いては、ケイトウを育てる中で注意が必要な、病害虫の被害についてお話ししていきます。
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ケイトウの病害虫の注意点は?
ケイトウは蒸れに弱いので、茎や葉が腐って枯れてしまう「立ち枯れ病」に注意が必要です。
風通しの良いところに植え、枯れ葉や雑草などをこまめに除去し、予防することが大切なポイントとなります。
害虫は、「アブラムシ」や「ハダニ」がつきやすいので、気をつけてください。
特にハダニは、乾燥が続くとつきやすいので、注意が必要です。
どちらの場合も、見つけ次第早めに市販の薬剤を散布して、退治してくださいね。
また、病気ではありませんが、ケイトウは、センチュウなどの害虫による連作障害が出るお花です。
なので、花壇などに植える場合は、数年ごとに場所を変えると良いですよ。
それでは、ケイトウについてたくさんお伝えしましたので、最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、ケイトウについてお話ししてきました。
7月から10月にお花を咲かせるケイトウは、ヒユ科ケイトウ属のお花です。
品種は、トサカケイトウ、クルメゲイトウ、ハネゲイトウ、ヤリゲイトウ、ノゲイトウの5グループ。
育て方のポイントは、5月頃に種まきを行い、日当たりと水はけの良いところに植えます。
こまめな水やりと、月に3、4回程度液体肥料をあげましょう。
ケイトウは、挿し芽と種まきで増やすことができます。
寄せ植えは、小型の品種を使って、蒸れないように枯葉や花がらをこまめに除去することが大切なポイントです。
ケイトウは蒸れに弱く、立ち枯れ病やアブラムシ、ハダニの被害に遭いやすいので注意が必要です。
夏の暑さに負けず、カラフルなお花で私達に元気をくれるケイトウのお花、ぜひ好みの品種を見つけて、育ててみてください。
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