ペンステモンというとピンと来ない方も、「ツリガネヤナギ」や「イワブクロ」とというと、あ~あれね!思われるかもしれません。
そんなペンステモンには種類がたくさんあることをご存じですか?
育ててみたいけど、育て方がイマイチ分からない・・・と、二の足を踏んでいる方もいるでしょう。
今回は、ペンステモンの種類と育て方、挿し芽や寄せ植えについて詳しくお話しします。
最後に、ペンステモンが倒れることにお悩みに向けて、その原因と対処法をお話ししますね。
それでは、ペンステモンの種類と育て方から大公開です!
目次
ペンステモンとは?種類があるの?
一言でペンステモンと言っても、種類があるのをご存じでしょうか?
ペンステモンは、オオバコ科イワブクロ属の常緑の多年草植物です。
原産地は北アメリカ西部からメキシコにかけて広く分布しています。
原種は250種類を超えており、草丈が高くなる木立ち性や横に這うように広がる這い性など、多くの種類があります。
ペンステモンの花は、5月~9月に小さな釣り鐘形の花を穂状に咲かせ、とても可愛らしいです。
草丈の低いものは10cm程で、高いものは100cm程になり切り花としても流通しており、品種によって全く違う印象を与えるでしょう。
花色も赤、ピンク、紫、青、白と豊富で、それぞれの色が複色となっているものもあります。
ペンステモンは、そのほとんどが寒さに強く、冬場も枯れることなくカラーリーフとしても楽しめるのが嬉しいですね。
ただし、夏の高温多湿に弱い傾向があるので、夏場を越すことがポイントになります。
では、ペンステモンがどんな植物か分かったところで、可愛いこの花を育ててみたいと思いませんか?
ここからは、ペンステモンの育て方を、種まきや切り戻しなどのコツを交えながらお伝えしていきますね。
関連記事
ペンステモンの育て方!種まきや切り戻し等のコツは?
ペンステモンの育て方は難しいと思っていませんか?
実は簡単に育てることができるんですよ。
順を追ってご説明いたしますね。
【種まき】
ペンステモンの種は、園芸店で簡単に手に入ります。
種撒き時期は、4~5月の春、または10月~11月の秋の気温が約20℃前後の時に行いましょう。
種は非常に小さく、発芽するために光を必要とする好光性種子です。
そのため、市販の種まき用の土に、種が重ならないように種を撒いた後は土を被せず、そのまま土が乾かないように優しく水やりを行いましょう。
種が小さいため、勢いよく水やりをすると、土の中に潜ってしまい光が当たらず、うまく発芽しませんので気を付けてくださいね。
私は、水やりの勢いが強すぎて発芽がうまくいかなかった経験があります。
種は、種まきから1週間ほどで発芽してきますよ。
【苗】
ペンステモンは種以外に、苗も園芸店にて春以降に購入することができます。
苗の場合は、すでに花付きで出回っていることがほとんどなので、咲き始めで株がしっかりしているものを選びましょう。
種まきから育てている場合は、本葉が6枚以上になったら、3号(約9cm)ポットに植え替えてあげると良いです。
ここで、苗が小さいにもかかわらず大きな鉢や地植えをしてしまうと、水やりをしたときに土が常に湿ってしまい生育が悪くなる原因になります。
【植え付け】
園芸店で手に入れた苗は、根が回って硬くなっていたら軽くほぐして植え付けましょう。
種まきから育てた苗も本葉が10枚以上になり、蕾が付き始めたら植え付けのタイミングです。
植えるときは、根鉢が土の上に少し出るように、浅く植えることがポイントになります。
私は、土がかぶさるように深く植えて、多湿状態になり失敗したことがありますので気を付けてくださいね。
【用土】
ペンステモンは多湿を嫌いますので、水はけのよい土を使いましょう。
市販の園芸用のお花の土でも育ちますが、そのお花の土に軽石や鹿沼土の小粒を1~2割混ぜ込んであげると、さらに水はけが良くなりますよ。
地植えの場合は、水はけの良い状態か確認して植え付けてあげましょう。
水はけが悪い場合は、園芸用のお花の土やたい肥を足して土壌改良をして植えてあげると良いですよ。
【水やり】
ペンステモンは多湿を嫌いますので、土がしっかり乾いてから鉢底から流れるくらいにたっぷり水やりしましょう。
また、水やり時に花や枝葉に水がかからないようすることがポイントです。
地植えの場合は、植え付け直後以降は水やりは必要ありません。
【肥料】
植え付け時に、ゆっくり長期間効く緩効性肥料を土に規定量混ぜ込みましょう。
ペンステモンはあまり肥料必要としないため、花終わりの剪定の時に、即効性のある液体肥料を水に薄めて与える程度で十分です。
【剪定】
花が終わった茎は、早めに切り取ることで、脇芽が早く伸びて次の花が咲いてきます。
また、枝葉が茂りすぎている場合は、込み合っている枝葉を切り、風通しを良くしてあげると蒸れにくく、その後の生育がとても良いですよ。
【冬越し】
ペンステモンは非常に寒さに強いので、鉢植えや地植えのものは、そのまま外に出しておきましょう。
強い霜や雪を被っても問題ありません。
しかし、冬の時期は生育をしませんので、水を与えすぎたりすると枯れる恐れがあります。
月に1回、暖かい日に水やりをしてあげるだけで大丈夫ですよ。
ペンステモンは、冬の寒さに当たることで、春に花が咲く性質があるので、室内の暖かい場所に移動させると、翌春に花が咲かなくなります。
私は、鉢植えのペンステモンを室内に移動させて冬越しさせた翌春は、花があまり咲きませんでしたので、気を付けましょう。
ここまでの流れに従って育てれば、翌春には、さらにボリュームの増えたペンステモンの花が綺麗に咲いてくれるので楽しみにしてくださいね。
ところで、ペンステモンを綺麗に育てることができたら、たくさん増やしてみたいと思いませんか?
ペンステモンは挿し芽で簡単に増やせるんですよ。
続けてやり方をお伝えしましょう。
関連記事
ペンステモンの挿し芽と株分け!増やし方のポイントは?
ペンステモンは大株になれば株分けができますが、株分けよりも簡単にできる挿し芽で増やすことをおすすめします。
挿し芽は、5~6月の春、10~11月の秋に行いましょう。
挿し芽にする部分は、花から下のなるべく若い枝が良いです。
長さは約10cm程度に切り、必ず葉を1~2枚付けておくことがポイントになります。
切った挿し芽は、発根促進剤であるメネデールを薄めた水を吸水させて、同様に発根促進剤のルートンを土に植える切り口に付けておきましょう。
挿し芽の発根率が良くなりますよ。
土は、挿し芽用の土または、肥料の入っていない赤玉土やバーミキュライトがおすすめです。
土に肥料の栄養素があると、挿し芽の発根を阻害するので気を付けましょう。
土にあらかじめ穴を開けておき、挿し芽を約5㎝優しく植えてあげ、土が乾かないようにしっかり水やりをしてくださいね。
新芽が出るまで、明るい日陰で管理しましょう。
1週間ほどで新芽が出てきますので、新芽が6枚ほどなったら、3号ポットに植え替えて育ててあげると良いですよ。
春に挿し芽をした場合は、本葉が10枚以上になると、花が咲き始めますので、鉢や地植えに植え替えて、楽しみましょうね。
秋に挿し芽をした場合は、気温が下がり始めるので株がゆっくり育ち、翌春にさらに大きくなって花が咲きますよ。
ところで、ペンステモンは増やす楽しみだけではなく、色々な植物と寄せ植えをすることで、もっと楽しみが増えることをご存じですか?
続いては、ペンステモンを寄せ植えする場合のちょっとしたコツについてお伝えしますね。
ペンステモンの寄せ植え!コツとポイントは?
這うタイプの背の低いペンステモンは鉢の手前側に植えて、背の高いタイプは鉢の後ろ側に植えてあげましょう。
寄せ植えにおすすめの植物は、同じ時期に咲く花になります。
- ペチュニア
- ユーフォルビア(ダイヤモンドフロスト)
- サルビア
- ミニバラ
- イソトマ
- ヒューケラ
- タイム
- セダム
など
ペンステモンは花が終わった後は、カラーリーフとしても楽しめます。
その場合は、秋から冬の花の組み合わせることで、さらに楽しめる寄せ植えができますよ。
- ガーデンシクラメン
- ビオラ・パンジー
- ハボタン
- カルーナ
- ハツユキカズラ
など
綺麗に寄せ植えするコツは、3角形を意識することです。
鉢の上から見ても3角形、横から見ても3角形の形になっているとバランスが良く、綺麗に見えますよ。
3角形を意識した寄せ植えを植えることができれば、1週間もするとそれぞれのお花がなじみ、さらに綺麗になるので楽しみにしてくださいね。
しかし、せっかくペンステモンを綺麗に寄せ植えしたにも関わらず、倒れてしまう悩みを持つ方はいらっしゃいませんか?
最後に、ペンステモンが倒れる場合の原因や対策についてお伝えします。
関連記事
ペンステモンが倒れる!失敗しないコツとは?
ペンステモンは、多湿が苦手なので、増えすぎた枝葉をそのままにしておくと、水やり後に株元が蒸れてしまい、枝が弱ってしまいます。
それが原因で倒れてしまうんですね。
そのため、茂りすぎた枝葉は間引くようにして風通しを確保しましょう。
また、雨や水やりで枝葉が濡れる状態も嫌いますので、なるべく雨の当たらない場所や水やりは株元から与えることが大事です。
背が高くなるタイプは、どうしても雨風の影響で倒れるので、支柱などで支えてあげると良いでしょう。
もし倒れて形が崩れた場合は、葉がある部分で切り戻して置くことで、新芽が新しく出てまっすぐ上へも伸びていきますので安心してくださいね。
それでは、ペンステモンについてたくさんお伝えしましたので、最後にまとめましょう。
関連記事
まとめ
今回は、ペンステモンの種類と育て方、増やし方等についてお伝えしました。
ペンステモンには横へ広がる種類や背の高くなる種類が豊富にあり、原種も250種を超えるほどです。
育て方のコツは、多湿に弱いので、浅植えや水やり、土の水はけに注意しましょう。
増やし方は、株分けよりも挿し芽で簡単に増やすことができます。
寄せ植えの方法についてもお伝えしましたね。
倒れる!という失敗については、背が高いペンステモンは、株元の枝葉が蒸れると倒れます。
なので、風通しが良いように剪定して、支柱を添えてあげましょう。
あなたもペンステモンを上手に育てて、ステキなグリーンライフをお送りくださいね。
あなたのコメントもお待ちしております^^
おすすめの記事