「花かんざし」と聞くと、どんなものを思い浮かべますか?
着物を着た時に髪にさす飾りを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は「花かんざし」というとても可愛らしいお花があるんです。
可憐なお花を咲かせる花かんざしにはどんな花言葉があるのでしょうか?
また可愛いお花なら育ててみたいという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、花かんざしの花言葉や育て方、挿し芽や寄せ植えのコツについてご紹介していきます。
目次
花かんざしとは?花言葉や開花時期は?
花かんざしはどんなお花なのでしょうか?
花かんざしはオーストリアを原産とするキク科、ローダンテ属の多年草ですが、高温多湿に弱いので、日本では一年草として扱われることもあります。
3〜5月に、白い紙のようなカサカサとした質感のお花を、株いっぱいに咲かせますが、この花びらに見える白い部分は総苞と呼ばれるもので、葉が変化したものです。
本当のお花は白い総苞に包まれた黄色の部分で、筒状のお花が集まっていますよ。
そしてお花も素敵ですが、丸いつぼみも萼の濃い赤紫色が目立ち、それもまた可愛らしいんです。
「花かんざし」という名前はこのつぼみの様子から名付けられました。
ところでこの「花かんざし」実は通名で正式な名称ではありません。
学名のローダンテ・アンテモイデスという名前で呼ばれることもあります。
少しややこしいのですが、和名を「ハナカンザシ」というクロロセファラ種や「ヒロハノハナカンザシ」というマングレシー種のお花がありますが、これらはまた別の種類になりますので、混同しないようにご注意くださいね。
さて、可愛らしい花かんざしのお花には、どんな花言葉があるのでしょうか?
花かんざしの花言葉には「思いやり」「温順」「明るい性格」「同情からの愛」「光輝」「変わらぬ思い」「終わりのない友情」「伝わる気持ち」などがあります。
「思いやり」「温情」は、夜になると花かんざしが黄色の中心部のお花を守るように、白い総苞を閉じることからきていると言われています。
また、「変わらぬ思い」「終わりのない友情」は、ドライフラワーなどで楽しむ時に、乾燥させても色が変わらず、長い間楽しむことができることから、つけられました。
どの花言葉も可憐な花かんざしにぴったりですね。
さて、そんな可愛らしい花かんざしを上手く育てるには、コツがあるのでしょうか?
次は花かんざしの育て方について詳しくご紹介していきます。
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花かんざしの育て方!種まき・水やり・切り戻し等のコツは?
「花かんざしの種」として販売されているものは、別種のヒロハノハナカンザシなどが多く、少し性質が異なります。
種まきについての詳細は後でお話しますので、苗を植える方法からご説明していきますね。
【栽培環境】
太陽の光と乾燥した空気を好みますので、日当たりと風通しがいいところで育てます。
暑さに弱いので、夏は休眠状態になり、多湿が続くと腐ってしまうことがあるのでご注意ください。
15℃前後の気温が最も良く成長し、お花もたくさん咲きますよ。
寒さにもあまり強くはないのですが、軽い凍結や霜には耐えられるので、温暖な地域では軒下などで越冬できます。
【植え付け】
10〜4月であれば、いつでも植え付けできますが、土が凍るような厳冬期は避けた方が無難です。
ちょうどこの頃が苗の流通している時期なので、それを目安にしてもいいですよ。
【用土】
水はけのいい土を好みますので、一般的な草花用土でもいいのですが、山野草用に売られている、少しジャリジャリとした土がおすすめです。
庭に植える場合は、粘性土は避け、腐葉土をよく漉き込んでおきます。
ロックガーデンのようなところも、おすすめですよ。
【水やり】
多湿が続くと傷みやすいので、湿っている状態が続かないように注意してください。
鉢植えは乾いたらたっぷりあげるようにして、地植えの場合は、基本的に雨にお任せして大丈夫ですよ。
【肥料】
お花が長く咲いているので、開花中は肥料を切らさないようにします。
薄めた液体肥料を1週間に1回程度、与えてください。
【剪定】
花かんざしは風通しが良いところを好みますので、生育中は1、2ヶ月に1度、定期的に剪定をします。
古い枝は根元から切り取るようにし、新しい芽や枝が伸びるようにします。
剪定することで花芽が増え、長くお花が楽しめますよ。
また、咲き終わった花がらは、こまめに摘み取ってください。
私はときどき、早めに切り取って、ドライフラワーとして楽しんでいます。
【病害虫】
高温多湿に弱い花かんざしは、灰色かび病にかかりやすいので注意が必要です。
剪定をして風通しを良くすることで予防できますよ。
また、春先にアブラムシがつきやすいので、見つけ次第除去するか、薬剤を散布してください。
さて、ここまで花かんざしの育て方についてお伝えしてきましたが、花かんざしを増やしたいときにはどうしたらいいのでしょうか?
次は花かんざしの増やし方について、詳しくご説明していきます。
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花かんざしの増やし方!種まきや挿し芽のポイントは?
花かんざしを増やす方法は、「種まき」と「挿し芽」の2つの方法があります。
まず、種まきからご紹介していきます。
市販の種を入手できたらそちらを利用してもいいですが、先ほども少しお話したように、なかなか手に入りにくいので、ご自分で育てた花かんざしから種を採取する方法を合わせてご説明しますね。
とはいっても、実は花かんざしは日本の気候風土では種ができにくく、自然に受粉もしにくいので、4月下旬頃の最後のお花をポンポンと優しく叩いて、受粉を促しておきます。
中心部分の黄色いお花が茶色に枯れてくるのを待って、種を採取します。
小さな綿毛の下に、焦げ茶色の丸い種ができていたら、成功ですよ。
暖かい地域でしたら9~10月に、霜が降りるような地域でしたら3月頃に種まきをします。
湿らせた市販の種まき用土に種をまき、薄く覆土をして明るい日陰で管理します。
5~10日ほどで発芽しますので、本葉が2、3枚になったらポットなどに仮植えしましょう。
苗の葉が増え、しっかりしてきたら【植え付け】と同じように定植してください。
次は挿し芽です。
種まきよりも簡単に、確実に増やせるのでこちらの方法がおすすめですよ。
挿し芽は3~5月に行います。
若くて元気な芽選んで、5~10cm程度に切り、下葉を取り除いてから1時間以上水につけておきます。
剪定した茎を利用してもいいですよ。
挿し芽用の土など、清潔で栄養分がない土に芽を挿し、乾かさないように注意しながら明るい日陰で管理します。
夏の間は高温と多湿に注意して、風通しが悪くならないようにお気を付けください。
涼しくなった10月頃に【植え付け】と同じように定植しましょう。
2年目以降もこれでまた、可愛い花かんざしのお花を楽しめますよ。
ところで、せっかく増やした花かんざし、今度は寄せ植えで楽しんでみませんか?
次は花かんざしを寄せ植えにする時に、相性が良いお花や、寄せ植えのコツについてお伝えしていきます。
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花かんざしの寄せ植え!相性の良い花ややり方のコツは?
花かんざしはどんなお花と寄せ植えにすると、相性がいいのでしょうか?
花かんざしの白いお花を活かして、全体を淡いトーンでまとめるととても雰囲気の良い寄せ植えになりますよ。
同じキク科のローダンセマムやノースポール、オレアリア、シルバーレースなどは性質が良く似ているので相性がいいですよ。
また、同じ時期にお花を咲かせるパンジーやビオラ、イベリスや宿根ネメシアなどは、豊富な色の品種があるので、お好みの寄せ植えに仕立てやすいです。
私はヒューケラの大きめの葉と花かんざしの小さなお花の対比が好きなので、この2つとガーデンシクラメンなどを組み合わせて、冬の寄せ植えにするのが好きです。
また、花かんざしは湿度が高いと弱りやすいので、寄せ植えにするときは風通しが良いところで育てたり、あまり密に植えすぎないようにしたりするのが、長く楽しめるコツですよ。
さて、寄せ植えにもぴったりな花かんざしですが、枯れてきてしまって困ったことはありませんか?
次は花かんざしが枯れてしまう原因と対処法についてお伝えしていきます。
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花かんざしが枯れる(枯れた)!原因や対処法はあるの?
花かんざしを育てていると、地面に近い下の方の葉が茶色くなってきたり、ぽろぽろと落ちてしまうようになってくることがあります。
これは、花かんざしが弱って枯れてきているサインなのですが、この原因で一番多いのが、蒸れによるものです。
定期的な剪定で風通しを良くし、水はメリハリをつけて「乾いたらたっぷり」あげることで予防できますよ。
また、もともと乾燥した地域で自生していたお花なので、梅雨以降は特に注意が必要です。
一年草として扱い、来シーズンにまた新たな苗を購入する場合はいいのですが、夏越しをするときは、一度小さく刈り込んで、風通しが良い涼しい場所で管理すると、成功率が高まりますよ。
春先に枯れてくる場合は、アブラムシの被害を疑ってみてください。
アブラムシは、柔らかい新芽が出ている時期に発生しやすく、大量に発生すると株が弱ってしまいます。
早期発見、早期退治が一番効果的なので、まめにチェックしてみてくださいね。
それでは、花かんざしについて最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は花かんざしの花言葉や育て方、増やし方や寄せ植えのコツなどについてお伝えしてきました。
花かんざしは赤紫色の丸いつぼみと、3~5月に咲く白い花が魅力のお花です。
花言葉は「思いやり」「温順」「変わらぬ思い」「終わりのない友情」などがあります。
10月以降の涼しい時期に風通しと日当たりが良く、水はけがよい土に植えます。
生育中は肥料を切らさないように注意し、定期的に剪定してください。
花かんざしは種まきと挿し芽で増やすことができます。
寄せ植えはローダンセマムやノースポール、オレアリアなどと相性がいいです。
蒸れやアブラムシの被害で枯れることがあるので、定期的な剪定で風通しを良くし、予防してください。
かさかさした不思議な触感が魅力的な花かんざし。
育てやすく、ドライフラワーとしても楽しめるお花なので、ぜひあなたも育てて楽しんでみてくださいね。
あなたが育てた花かんざしの話もぜひコメントしてくださいね~^^
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