花を咲かせるのに土や水が必要ない球根植物の一つに、コルチカムがあります。
そんな不思議な性質を持つコルチカムの花言葉をご存じでしょうか。
今回は、花言葉や育て方、増やし方や花が咲かない原因についてお話します。
最後には、花が咲いた後は何をすればよいのかまで詳しく解説しているのでお楽しみに!
目次
コルチカムとは?花言葉や開花時期は?
コルチカムは水を与えなくても花が咲く不思議な球根です。
花を咲かせるだけなら土に植えずに置いておくだけで、花を楽しめる魅力があります。
イヌサフラン科イヌサフラン属の夏秋植え秋咲き球根植物で、ピンクや白、紫、黄色の花を咲かせるんですよ。
開花期は9~10月の涼しくなった秋になります。
コルチカムはチューリップなどのように葉が出て花が咲くのでなく、花芽が出てきて花が終わった後に、葉が出て来るんですよ。
そのため、初めて見る方は球根から花が咲く姿にきっと驚くことでしょう。
花もクロッカスのような花姿で清楚な一重咲きや豪華な八重咲きがあり、可愛らしく人気があります。
そんな不思議な球根植物コルチカムの花言葉をご存じでしょうか。
この植物の花言葉は以下の以下の5つです。
〇私の最良の日は過ぎた
〇悔いなき青春
〇永続
〇楽しい思い出
〇危険な美しさ
気になる由来をそれぞれお話ししますね!
〇「私の最良の日は過ぎた」
コルチカムは秋に咲く球根植物です。
過ぎ去った夏の日々を惜しむ思いが込められていると言われています。
〇「悔いなき青春」「永続」「楽しい思い出」
由来は残念ながらはっきりとしていません。
ただしコルチカムは地植えすると徐々に分球して増えて、たくさんの花を咲かせるんですよ。
原産地であるヨーロッパやアフリカでは植えっぱなしで毎年咲きます。
毎年植えっぱなしで咲く姿から、これらの花言葉が名付けられたのでしょうか。
〇「危険な美しさ」
コルチカムは非常に美しい花を咲かせますが、毒を持っています。
花や葉、球根すべてにコルヒチンという中毒症状をもたらす毒があるんです。
そのため、「危険な美しさ」という花言葉が名付けられています。
とても美しく、簡単に育てられますが、間違っても口にしないように気を付けてくださいね。
コルチカムの開花時期や花言葉を知ると、今度は育ててみたいと思いませんか?
水やりや切り戻しなどの育て方についてお話しします。
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購入したコルチカムの球根は、植えずに置いておくだけで花を楽しめる手軽さがある植物です。
しかし来年も楽しむためには、その後に育てるコツがあるんです。
そのコツを順を追ってお話ししますね。
【植え付け】
コルチカムは、8~9月の夏に園芸店などに球根として出回ります。
球根を選ぶ際は、大きくて重いものを選ぶことがポイントです。
小さく軽い球根は花が小さかったり、うまく咲かなかったりするので気を付けてくださいね。
コルチカムの植え付けには2通りあります。
1:球根のまま花を楽しんだ後に植えつける
2:花を楽しむ前に植えつける
【1:球根のまま花を楽しんだ後に植えつける】
手に入れた球根は、そのまま室内の明るい場所に置いておくと9~10月に綺麗な花が咲きます。
土に植えずに水もやらずに、花が咲くなんて不思議ですよね。
花を楽しんだら、早めに鉢植えや花壇に植えつけましょう。
球根が大きいので、4~5号(直径12~15㎝)の鉢に球根の先端を地表面ギリギリの位置に植え付けます。
【2:花を楽しむ前に植えつける】
花が咲く前に鉢や庭に植えつけて、屋外で花を楽しみます。
花が咲く前に植えることで、植え忘れもなくそのまま育てることができるのがメリットです。
鉢や花壇には、花後と同じように植えつけます。
花が咲いて葉が出るまで水やりは必要ありません。
【用土】
コルチカムは有機質の多い水はけのよい土を好みます。
鉢植えでは、市販のお花用の土で十分に育つので安心してください。
花壇など地植えする場合は、腐葉土などの有機質堆肥をしっかり漉き込みましょう。
水はけが悪い場合は球根が腐る恐れがあるので、粘土質の土の場合は小粒の軽石や赤玉土も加えてしっかり耕すことがポイントです。
【水やり】
花が咲いた後に葉が出て根っこが伸びてきます。
そのため、葉が出てきたら水やりをしましょう。
基本的には、土が乾いたら鉢底から水が流れるくらいに水やりをしてください。
その時に受け皿に水を溜めていると、土が乾かず球根が腐る恐れがあるので注意が必要です。
冬も生育しますが、気温が低いので土はあまり乾きません。
水のやりすぎに気を付けてくださいね。
地植えの場合は、水やりは必要ありません。
【肥料】
コルチカムは植えつける時に、長期間ゆっくりと効く緩効性肥料を土に規定量混ぜ込んで下さい。
その後は、追肥として2月と4月に緩効性の置き肥置くか液肥を水やり代わりに週に1回与えると良いでしょう。
コルチカムは6~8月の休眠期まで栄養を吸収して蓄えます。
葉が枯れる休眠期までに、どれだけ栄養を蓄えることができるかでその年の花に影響が出るので、2月と4月は忘れずに肥料を与えることがポイントです。
【剪定】
コルチカムには特別な剪定は必要ありません。
花が咲き終わったら、花がらを小まめに取り除きます。
その後に伸びた葉が6月前に枯れるので、その枯れた葉を切り取るだけで十分です。
枯れた花や葉をそのままにしておくと、病害虫の原因になるので必ず取り除くようにしましょう。
【病害虫】
コルチカムには、目立った病害虫は発生しません。
稀に水はけの悪い土や水のやりすぎが原因で、白絹病という病気が発生することがあります。
この白絹病は、土の表面に白いかびのような菌糸が広がる病気です。
水はけが悪いことが原因で発生する病気なので、水や土、風通しに気を付ければ問題ありませんので安心してくださいね。
もし発生した場合は、土を入れ替えたり殺菌剤で対処すると良いでしょう。
また、梅雨前に球根を掘り出して球根を乾燥させる方法も良いですよ。
コルチカムの育て方がわかると、今度は増やしてみたいと思いませんか?
球根の掘り上げ方や分球についてお話しします。
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コルチカムの増やし方!掘り上げや分球のポイントは?
コルチカムは球根を分ける分球という方法で増やすことができます。
分球をするためには、球根を土から掘り上げる必要があります。
球根は休眠期の6~8月に掘り上げましょう。
肥料分をたくさん吸収して育った球根は、新しい球根を古い球根に2つ付けます。
その後、古い球根は枯れてしまうので1つの球根から2つの球根ができる仕組みです。
ただし、コルチカムの球根は増えるペースが遅い球根なので、分球するタイミングは植えつけてから2年に1回がよいでしょう。
鉢植えの場合は梅雨の時期は雨を避けて置けば植えたままで大丈夫ですが、地植えは梅雨前に掘り上げる必要があります。
掘り上げたときに球根が新しく付いていれば、手で簡単に取り外すことができるんですよ。
掘り上げた球根はネットや紙袋などに入れて、風通しの良い冷暗所で保存してください。
その後は、再び秋に花が咲く前に鉢や花壇に植えつけたり、植えずに明るい室内で花を楽しみましょう。
コルチカムを分球して増やすことができたのに、花が咲かなかったらすっごく悲しいですよね。
コルチカムの花が咲かない原因をお話しします。
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コルチカムの花が咲かない!その原因や対処法は?
コルチカムの花が咲かない原因は、球根に栄養が蓄えられていない可能性が考えられます。
この球根植物は、球根のまま水も必要とせず花が咲く性質です。
つまりコルチカムの花は、前年の開花後にどれだけ栄養を蓄えられたかによって花が咲くかどうかが決まります。
そのため、新しく手に入れる球根は大きくて重いものを選ぶ必要があるんですね。
しかし、前年から育てている球根や分球して増やした球根に花が咲かないのは、肥料が少なく栄養を十分に蓄えることが出来なかった可能性があります。
植え付けの時に、緩効性肥料を与えることと2月と4月に置き肥か液肥を与えて球根を太らせることが大事です。
特に、2月と4月の追肥で球根が太るのでこのタイミングで肥料を与えないと、その年に花が咲かない可能性があります。
ですので、コルチカムの花を楽しむためには以下の2点が対処法です。
1:新しく購入する場合は、大きくて重いものを選ぶこと
2:前年から育てている場合は、必ず肥料をやって球根を太らせること
この2点を守ってコルチカムの花を楽しみましょう。
コルチカムの花が咲かない原因と対処法がわかったら、花が咲いた後が気になりませんか?
それでは最後に、花終わりの作業についてお話しますね。
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コルチカムの花が終わったら、どうすればいいの?
コルチカムの花が咲き終わったら、まず花を摘み取ります。
球根を植えずに、楽しんだ場合はすぐに鉢や花壇に植えつけてください。
花が咲いた後は球根内の栄養を使い切っているので、土に植えることで根が伸びて来年の開花に向けた栄養を吸収します。
この植え付けが早いほど球根は栄養を蓄えることが出来て、来年も花が咲きやすくなるんですよ。
開花前に土に植えている場合は、花が咲き終わったらすぐに花を取り除いて下さい。
その後、葉が出るまでそのままで大丈夫です。
花終わりはすぐに取り除かないと、病害虫の発生につながるので注意が必要になります。
その後は、2月と4月に肥料を与えて球根を太らせることが大事です。
このタイミングで肥料を与えることで花が咲きやすくなるので、忘れずに肥料を与えてくださいね。
それでは、コルチカムの花言葉や育て方について最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、コルチカムの花言葉と育て方についてお話しました。
コルチカムの花言葉は、「私の最良の日は過ぎた」「悔いなき青春」「危険な美しさ」です。
水や土を必要とせずに花を咲かせるので、開花後に土に植えてしっかり肥料を吸収させるように育てることが大事なポイント。
コルチカムは分球で増やすことができますが、増えるペースは早くないので2年に1回掘り上げて増えた球根を手で分けると良いでしょう。
花が咲かない理由は、前年にしっかりと栄養を球根に蓄えさせることが出来なかったからです。
球根のまま花を咲かせて楽しんだ場合は、花終わりを取り除きすぐに土に植えつけてましょう。
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