セントポーリアの育て方!葉挿しのやり方や寄せ植えのコツは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

室内で育てることができ、可憐な花を咲かせることで人気が高いセントポーリア。

咲かせてみたいけど、育て方がよく分からない・・・という方もいるのではないでしょうか。

 

また、「葉挿しで増やせる」と聞いたけどどうすれば良いんだろう・・・と気になっていませんか?

 

セントポーリアは他の花にはないちょっと変わった性質がありますので、コツさえ知っておけば簡単に育てられる植物ですよ。

 

今回は、セントポーリアの育て方や増やし方、寄せ植えのコツまで、押さえておきたいポイントをご紹介します。

セントポーリアとはどんな花?開花時期や特徴について

セントポーリアは、肉厚でビロードのような質感の卵型の葉をもつ、イワタバコ科の多年生植物です。

花は青や白、ピンク色など多様で、可憐な雰囲気はちょっとスミレの花を思わせます。

 

開花時期は、日本の場合は春、または秋~1月の頭くらいにかけてよく咲いてくれます。

優しい色のコロンとした花が、こんもりとまとまって咲く姿は、思わず手に取ってしまうような可愛らしさです。

 

南アフリカの高山地帯が原産のため、「アフリカスミレ」という和名がついています。

 

暑さ・寒さが苦手で、人間が快適と感じるような環境を好みます。

 

夏は涼しく、冬は10℃以下にならない場所で育ててあげてくださいね。

気温が18℃〜25℃の環境なら、年中花を咲かせることもできますよ。

 

レースカーテン越しの柔らかい光でも開花する性質があるので、室内で育てる観賞花として昔から人気があります。

逆に強すぎる光は苦手なので、春・秋の直射日光でも葉焼けを起こしてしまいますから、窓辺に置くときには注意しましょう。

 

サイズは3cm〜15cm程度と、成長してもコンパクトで場所を取らないのも嬉しいところ。

 

また、八重咲きやベル咲き、フリル咲き、覆輪花、斑入り葉などバラエティに富む品種がたくさんあることから、世界中に熱心な愛好家も多いんです。

ハマると深いセントポーリア、楽しむために基本的な育て方をマスターしましょう。

 

関連記事

 

セントポーリアの育て方!種まき・水やり・剪定などのコツ

セントポーリアは種から育てることもできますが、種は一般には販売されていないため、自分で種を採る必要があります。

初心者は購入した苗から育てる方が良いでしょう。

 

ちなみに採種する場合、受粉してから種が熟すまでは半年ほどかかります。

種をまいてから花が咲くまではだいたい1年ほどです。

 

種が採れたら、プラスチックカップなどの穴の無い容器にピートモス主体の用土を入れ、珪酸塩白土(けいさんえんはくど)の粉をまいてから種をまきます。

 

土が乾きやすいので、透明な蓋やラップをして、成長するまで乾かないようにしながら水やりすると、カップ内で発芽して成長してきます。

大きくなった後は、市販苗と同じように植え替えればOKです。

 

【苗の植え付け】

セントポーリアの苗を購入した場合でも、根が張りやすいので植え替えは必須です。

 

購入後、すぐに好きな鉢に植えたくなるのは分かりますが・・・セントポーリアは暑さ・寒さが苦手

冬に売っていることも多いのですが、冬に植え替えると、弱らないように気温を10℃以上で管理しなければいけなくなります。

 

できれば、3〜6月や9〜10月の気候のいいときに植え替えるのがおすすめですよ。

 

元の鉢からセントポーリアを抜き、古い用土をほぐして落とします。

そうはいっても、根を崩しすぎて大丈夫かな?と不安でついついそのまま植え付けたくなりますよね。

 

でも、古い土を付けたままだと、後の生育が悪くなることがよくあります。

8〜9割の土を落とした方が良いでしょう。

このときに、もし傷んだ根があれば取り除いておいてくださいね。

 

そのあと、根鉢全体に粉状の珪酸塩白土をまぶすと根腐れ防止になります。

 

次に、新しい鉢にセントポーリアを植えつけます。

株のサイズがあまり変わっていなければ鉢を大きくしなくても、元と同じサイズの鉢に植えてOKです。

 

鉢底にも珪酸塩白土の粒を敷くと良いですよ。

セントポーリアを植え付ける用土は、バーミキュライト6、パーライト2、ピートモス2を混ぜて作ります。

 

最初からセントポーリアように配合された専用用土も売られているので、これを使用するのも便利です。

植え替えた後はたっぷり水をやりましょう。

 

【水やり】

セントポーリアは暑いのも寒いのも苦手なので、生育が停滞します。

気温が10℃以下になる冬期には水やりを控えめにして、土を乾かし気味に管理しましょう。

 

4月〜7月、9月〜11月の気候が良いときには、土が乾き気味になったらたっぷり水をやります。

冬の水やりの際には、冷たい水を与えないように気をつけます

室温と同じくらいの水温が良いですよ。

 

それと、勢い余って葉っぱに水をかけないよう気をつけましょう。

冷たい水が葉にかかると、斑点ができてしまうことがあるんです。

 

乾燥気味でも簡単に枯れはしないのですが、あまり乾かしすぎると花つきが悪くなり、病害虫も発生しやすくなるので、土が適度に湿っているようにしましょう。

 

【肥料】

セントポーリアには、液肥を表示されている濃度のうち1番薄めの倍率にして、2週間に1度あたえるようにします。

 

濃い肥料を1度にやるより、薄めの液肥をこまめにやるのがうまく育てるコツです。

真夏と真冬は生育が停滞するので、肥料はやらないようにしましょう。

 

【仕立て直し】

セントポーリアは何年も植え替えをしないでいると枝が伸びて、腰高の株になってしまいます。

この状態がわさびのように見えるので、「わさび茎」と呼ばれています。

 

購入したときはこんもり可愛い株だったのに、びろーんと枝が伸びてしまったらせっかく花が咲いても可愛さ半減ですよね。

 

わさび茎になってしまったら、株の下を切り落として挿しなおす、仕立て直しが必要になってきます。

あまり枝が長いようなら枝の途中で切って挿し木状態にしても良いですが、できるなら少しでも根が残る長さで切ることをおすすめします。

 

切り口には珪酸塩白土をまぶし、バーミキュライトに植え付けて、発根するまで用土が乾かないように管理しましょう。

 

【発生しやすい病害虫】

セントポーリアは、枯れ葉が多くなったりして風通しが悪くなると、灰色かび病が発生することがあります。

枯れ葉や花がらはこまめに摘み取るようにしましょう。

 

また、夏場の高温乾燥期にハダニが発生することがあります。

ついてしまったら適用の薬剤を散布しますが、悪化した後は治りにくいので、定期的に霧吹きして湿度を高め、ハダニを予防してあげると良いですよ。

 

基本的な育て方が分かったら、次は株を増やしてみたくなる方もいると思います。

剪定した葉を使った、セントポーリアの上手な増やし方をご紹介しましょう。

 

関連記事

 

セントポーリアの増やし方!葉挿しや挿し芽のポイントは?

実はセントポーリアは、多肉植物のように葉挿しで増やすことができるんです。

 

葉挿しとは、茎を土に挿す挿し木と違い、葉を土に挿して株を増やすこと。

葉っぱ1枚からでも増やせるので、挿し木より手軽にたくさん増やせます。

 

挿した葉から、ぷくぷくと芽が出てくる様子はとても可愛いですよ。

気に入った品種はぜひ葉挿しに挑戦してみましょう。

 

葉挿しは、5月下旬〜6月に行なうと成功率が高いのでおすすめです。

セントポーリアの葉を1〜2cmほど葉柄を付けて切り取り、珪酸塩白土を混ぜたバーミキュライトに葉柄が全て埋まるように挿します。

 

そのまま、土が乾かないように水やりを続けると、1ヶ月ほどで発根してきます。

うまく育てれば、葉挿しから1年後には花を咲かせることができますよ。

 

葉挿しは葉っぱ1枚から増やせるのでとても手軽ですが、覆輪品種などは葉挿しでは覆輪が消えてしまうことがあるので、挿し芽で増やすことになります。

 

親株から出た脇芽を取って、葉挿しと同じ要領で用土に挿せばOKです。

 

次は、増やしたセントポーリアを使って、寄せ植えしてみたい!というときのアレンジ方法についてお伝えします。

 

関連記事

 

セントポーリアの寄せ植えのコツや注意点

セントポーリアは弱めの光を好むため、他の花との寄せ植えにはあまり向きません。

 

寄せ植えにするなら、ペペロミアやフィットニアなど、葉の小さなカラーリーフの観葉植物をアクセントに植えるのがおすすめです。

湿度を好むので、ガラスのテラリウムの中にカラーリーフと植え込むのもOKですよ。

 

カラーリーフが大きくなってきたら、混み合わないように剪定するか植え替えてあげてくださいね。

最後に、セントポーリアが思ったように咲かない、なぜか元気が無い・・・という方のために、対処法をお伝えいたします。

 

関連記事

 

セントポーリアの花が咲かない・枯れる!失敗の原因は?

セントポーリアの花が咲かなかったり枯れてしまうのには、いくつか原因が考えられます。

ひとつずつ、原因と対処法をお伝えしていきますね。

 

原因1:光が足りない

セントポーリアは弱い光でも花を咲かせることができる植物ですが、全くいらない訳でもありません。

暗い部屋にずっと置いていると、葉は枯れなくても花が咲かなくなってしまいます。

 

対処法1:

レースカーテン越しの柔らかい光なら、3時間程度光に当たっている必要があります。

日光が入らない部屋なら、セントポーリアの花の近くで蛍光灯の光を12時間程度当てるようにしましょう。

 

原因2:土が乾いている

セントポーリアは乾燥した状態が苦手です。

土が乾いた状態が続くと、葉は枯れなくても花が咲きにくくなってしまいます。

 

また、50%程度の湿度を好むので、暖房の風が直接当たるなどして、株全体が乾燥すると弱ってしまいます。

 

対処法2:

土の表面が乾き始めたら水をやるのを心がけ、適度な湿り気を保つようにします。

とはいえ水がずっと溜まっていると根腐れするので、穴の無い容器で栽培するときはこまめに溜まった水を捨てましょう。

 

また冷暖房の風が直接当たらないように注意し、乾燥がひどい部屋では定期的に株に霧吹きをかけると良いですよ。

もしくは、湿らせたパーライトを敷いた受け皿の上に鉢を置くようにすると湿度が保てます。

 

原因3:長い間新しい土で植え替えていない

セントポーリアはあまり大きく育たないため、ついつい植え替えを怠りがちですが、根の成長は旺盛なため根詰まりしてしまいやすいです。

また、植え替えの際に古い土を落とさないまま鉢増しをした場合も、その後順調に育ちにくくなります。

 

対処法3:

鉢から根鉢を抜いてみて、根がぎゅうぎゅうに詰まっているようなら植え替えをしましょう。

最低でも1年に1度は植え替えが必要です。

 

植え替え時にはちゃんと古い土を9割がた落とし、新しい土に入れ替えてあげてくださいね。

 

それでは、セントポーリアの育て方について、最後にまとめましょう。

 

関連記事

 

まとめ

今回は、セントポーリアの育て方についてお伝えしました。

 

セントポーリアは優しい色のコロンとした花が、思わず手に取ってしまうような可愛らしさです。

 

種まきや水やりや肥料のこと等を中心に育て方についてお伝えしましたね。

セントポーリアは植え替えや仕立て直しが必要なのが特徴的です。

 

増やし方は「葉挿し」で、そのやり方もお伝えしました。

 

セントポーリアの寄せ植えにおすすめなのは観葉系のカラーリーフです。

 

花が咲かないの失敗は、光不足や乾燥のせいであることが多いです。

 

セントポーリアはいろんな品種をコレクションしたり、葉挿しで好きな株を増やしたりと楽しみの幅が広いのが人気の理由です。

育て方のコツを覚えて、ぜひめくるめくセントポーリアの世界に足を踏み入れてくださいね!

 

おすすめ記事

 

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*