シャコバサボテンの育て方!増やし方や寄せ植えのポイントは?

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園芸店の店先で、色鮮やかなシャコバサボテンの鉢をたくさん見かけると育てたくなる方も多いでしょう。

ですが、育て方がわからないからと二の足を踏んでいる方もいるかもしれません。

 

その華やかさに引かれ、お店で手に取ったものの…、

うまく育てられるかどうか、自信がなくて、諦めたりしたことはありませんか?

もう一鉢増やしたいけど、増やし方がわからないとかも、ありませんか?

 

今回は、そういったあなたの疑問に答えるべく、シャコバサボテンの育て方、増やし方について、大公開します。

育て方、増やし方とあわせて、寄せ植えや栽培に関する悩みにもお答えしますよ。

シャコバサボテンとは?種類や開花時期は?

まず、シャコバサボテンって、どんな花なのでしょうか?

 

シャコバサボテンは 、『クリスマスカクタス』と言われるように、秋からクリスマス頃にかけて、鮮やかな美しい花を咲かせます。

花の色もとても豊富。

名前の通り、蝦蛄(しゃこ)の形をした葉が繋がってできている茎節(けいせつ)があります。

 

どこの家庭にも、玄関などに一鉢二鉢はあるでしょうか。

艶々した花が茎に鉢一杯に咲いて、とにかくゴージャスなイメージです。

一鉢あるだけで、寒い中にもその場がパッと明るくなりますよね。

 

シャコバサボテン

学名:Shlumbergera truncata

分類 :サボテン科スクルンベルゲラ属

開花時期:10月~1月

花色:白・ピンク・橙・赤・紫赤・黄色

 

100品種以上あるといわれていますが、葉先が丸いカニバサボテンは近縁種になります。

 

それでは、続いて育て方を見ていきましょう。

 

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シャコバサボテンの育て方!植え付けや切り戻し等のコツ

では、これから、シャコバサボテンを、枯らさず、毎年花をつけられるよう上手く育てるポイントをお教えします。

 

①置き場所

4月から10月は戸外に置き、真夏の日差しが強い時は日陰に移します。

11月以降は、室内の日当たりのいい窓際などで越冬させます。

5℃以下になる場所には置かないように、注意して下さい。

 

シャコバサボテンは短日植物です。夜間も明るいところでは開花しません。

開花には短日処理が必要です。

 

※短日処理とは…

日長(植物が明るいと感じる時間の長さ)を12時間以下とするため、18時頃から段ボール箱などを被せ、暗くし、朝7時頃はずして咲かせるやり方です。

これを3~4週間繰り返すと、咲くようになります。

 

暗くすればいいからと、黒い布などで覆うのはやめましょう。

気温が高いうちは、黒い布の内部はもっと暑くなるということです。シャコバサボテンがくたびれてしまいますよ。

 

②水やり

4月から9月の生育期には、土の表面が乾いたらたっぷりとやります。

10月から11月にかけては1日、2日置きに乾かし気味に水をやります。

 

12月から3月は生育も休止しているので、1週間から10日おきに控えめに水をやります。

 

根腐れしないようにも注意しましょう。

育て方を知らない頃、水をやりすぎて根腐れさせ、枯らしたことがあります。たかが水やり、されど水やりです。

 

③肥料

4月から6月は、水代わりに7日から10日おきに液体肥料と置き肥を併用。

10月中旬から12月中旬も、水代わりに7日から10日おきに液体肥料を与えます。

 

上記の時期以外は、くれぐれも肥料は与えないで下さいね。

肥料が残っていると、花芽がつきません。

 

③植え付け、植え替え

植え替えは3月下旬から4月に行います。2年に一度が理想です。

暖かい日の日中がベストです。

 

用土は、シャコバサボテン専用土または、赤玉土・バーク堆肥・軽石など水はけが良いものを組み合わせて使用します。

根鉢の土は2分の1から3分の1ほど落とし、長い根や古い根は切り、植え替えます。

 

用土は普通の植物栽培用の土でも大丈夫です。ホームセンターで買った初期肥料入りの土も使えました。

鉢底にゴロ石などを置いて、水はけをよくすればいいのです。

 

④葉摘み、芽摘み

3月中旬から4月に、伸びすぎた茎節をひねり摘みます。

葉摘みによって、見た目はもちろん、春の分枝をよくします。

 

また9月には未熟な茎節を摘み取る芽摘みをします。これで各茎節に蕾がうまく付くようになります。

思い切って摘みましょう。葉っぱを取ったら、かわいそうなんて思わずに…

 

⑤病害虫

アブラムシは、見つけたら、ただちに殺虫剤で駆除します。

 

ナメクジには、鉢のまわりに駆除剤を撒きます。

 

ダニ類は、あっという間に広がります。

 

駆除剤も多数ありますが、耐性がすぐつくため、まめに葉水などをかけるのが効果的です。

 

ナメクジの駆除剤などは100均でも手に入ります。できるだけお金をかけずに退治したいですよね。

 

さて、育て方がわかったところで、次は増やし方です。

 

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シャコバサボテンの増やし方!挿し芽(挿し木)のコツ

シャコバサボテンは、挿し芽とタネから2通りの方法で増やせます。

では、それぞれ順を追ってご説明しましょう。

 

・挿し芽で増やす

簡単で失敗のないやり方です。

平均気温20℃前後の4月から5月に行います。

 

①充実した茎節を2、3節切り離します。2、3枚重ねて下を湿らせた水ごけを巻いて、輪ゴムで巻きます。

 

②ポリポットに①を入れ、隙間に水ゴケを詰めて固定します。

 

③20℃前後の日陰で、15日から30日で発根します。

 

④発根したら水ゴケをつけたまま鉢上げし、移植して下さい。

 

発根までは水ゴケを湿った状態に保ちます。

霧吹きなどで湿らせるとよいでしょう。

また切り口に発芽促進剤をつけると、発根しやすくなります。

 

挿し芽は直接用土に挿すこともできます。

用土にあらかじめピンセット等で穴を堀り、2cmぐらいの深さに挿します。

ピートモス、パーライト、バーミキュライトの混合土を使うとよいでしょう。

 

・タネから増やす

①赤く熟した果実を水洗いしながらがらタネ取り出し、撒き時まで室温で保存しておきます。

②浅めの鉢にパーミキュライトを入れて湿らせ、タネを置いて軽く覆土します。

③タネまきから、2週間から3週間で発芽します。やがて、シャコバサボテンらしき形が見えてきます。

④2か月後、さらに1年後…と移植を繰り返します。

 

開花するまで、4~5年かかりますが、意図的に交配させてタネをつくれば、オリジナルの品種が作れますよ。

 

増やし方がわかったところで、次は寄せ植えについてです。

 

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シャコバサボテンの寄せ植えのコツとポイントは?

ここから、シャコバサボテンの寄せ植えに合う花を紹介します。

 

シャコバサボテンの根はすぐ伸びてきますので、根詰まりを起こさないためにも、ぎゅっと詰めるのではなく、広めの鉢に、間を開けて植えた方がいいでしょう。

その方が、長く寄せ植えを楽しむことができます。

 

①ガーデンシクラメン

寄せ植えでよく使われる花です。

色も白、赤、ピンクなどが出回っており、カラフルな色合いのシャコバサボテンと、色が合わせやすいです。

 

寄せ植えで使う時は、茎がすっと立ったシンプルな一重咲きの方が、シャコバサボテンとのバランスがいいでしょう。

 

②ハボタン

門松とセットというイメージのあるハボタンですが、シャコバサボテンとも合います。

葉の色も、白、緑、赤紫などがあり、品種によっては清楚なバラに見える ハボタンがあります。

 

バラ似のハボタンとシャコバサボテンの組み合わせとか、オシャレですよね。

ハボタンも後で葉が広がってくるので、中型、小型のものを選んだ方が無難でしょう。

 

③パンジー、ビオラ

どこでも入手しやすく、値段もお手頃なものが多いことから、寄せ植えでよく使われます。

花期が長いのもありがたい花です。

 

とにかく花の色が豊富なので、いろいろなバリエーションが可能です。

 

変わったところで黒のパンジー、ビオラがあります。

黒いパンジーとシャコバサボテンの組み合わせなど、ちょっとエキゾチックな雰囲気になりそうですね。

 

ただし、パンジー、ビオラは、葉も花も、虫に食べられやすいので注意して下さいね。

これから、寒くなるにつれて、ガーデンシクラメンをはじめ、どんどん出回ってくる花です。

是非、寄せ植えにもチャレンジしてみて下さいね。

 

色違いのシャコバサボテン同志の寄せ植えも、おすすめですよ。

 

さて、今までの流れに沿って育てれば、元気にシャコバサボテンが咲いてくれると思いますが、中には花が咲かない等のお悩みをお持ちの方もいるでしょう。

 

そこで最後に咲かない場合の原因と対処法についてご説明します。

 

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シャコバサボテンの花が咲かない等、原因と対処法は?

頑張って育てても、うまくいかないときもあります。

ここでは栽培が上手くいかない人の悩みにお答えします。

 

・花が咲かない

原因:短日処理ができていないことが考えられます。

 

対策:日長を12時間以下とするため、18時頃から段ボール箱などを被せて暗くし、朝7時頃はずします。

これを3~4週間繰り返します。

 

・蕾が大きくならない

原因:短日処理が不十分、施肥、水やりが上手くできていないのが考えられます。

 

対策:蕾がつき始める9月くらいまでには、赤みを帯びた若い茎節は芽摘みをしてから、短日処理に入ります。

 

まだこの時期に、肥料が鉢内に残ってると蕾の成長を妨げるので、肥料は6月までに済ませておきます。

蕾が育つ10月から11月は、1日2日置きに乾かし気味に水をやります。

 

・葉が落ちる

原因:茎腐れ病が考えられます。カビの一種フザリウムという細菌性の土壌伝染病です。

 

対策:回復はできません。まわりの株に伝染する恐れもあり、感染した株は処分します。

高温多湿で発生するので、普段から風通しをよくしておきましょう。

また、あらかじめ用土の消毒をしておくことでも、防げますよ。

 

それでは、シャコバサボテンの育て方について最後にまとめましょう。

 

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まとめ

今回は、シャコバサボテンを上手に育てる方法についてお話しました。

 

シャコバサボテンは、秋からクリスマスにかけて咲く花です。

 

育て方は環境、水やり、肥料が重要です。

植え付けには、水はけのいい土を使いましょう。

切り戻しは、春に葉摘み、秋口に芽摘みをして行います。

 

シャコバサボテンの増やし方は、挿し芽かタネからですが、その方法もお伝えしましたね。

寄せ植えは根詰まりに注意し、間隔をあけて植えた方が長く楽しめますよ。

 

花が落ちたり、蕾が育たないときは、しっかりと短日処理をします。

葉が落ちる時は、土壌伝染病が考えられるので、株は処分しましょう。

 

これからもシャコバサボテンかわいがってあげて下さいね。

 

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