マツバギクって、道端でよく地面を這うように紫がかったピンクのお花がたくさん咲いているのを見かけますよね。
でも、自分で育ててみるとお花が全然咲かない…
葉だけがたくましく育っているなんてことがあるかもしれません。
また、増やし方や寄せ植えのやり方が気になるという方もいるでしょう。
そこで今回は、マツバギクの花言葉や育て方、増やし方や寄せ植えのコツ等についてお伝えします。
最後に、花が咲かなかったり、枯れたりする原因や対処法についてもお伝えしますね。
目次
マツバギクとは?花言葉や開花時期は?
マツバギクは「ハマミズナ科のデロスペルマ属と、ランプランサス属」の2種類があります。
和名では「松葉菊」と書きます。
その名の通り、菊のような花で、松の葉のように尖った葉には水分が多く含まれていて多肉植物のようにぷくぷくとしているんですよ。
お天気の良い日には、元気に目一杯咲いてる姿が力強くも可愛らしく、お庭がパッと明るくなるお花です。
マツバギクの2種類のうち、最初にお話した「地面を這うように」という紫がかったピンクのお花を咲かせるのが「デロスペルマ属」です。
花の色は今のところはほとんどがピンクで、品種も多くはありません、
(品種改良等が進むと変わってくる可能性もありますけど…)
寒さに強い事から別名「耐寒マツバギク」とも呼ばれます。
そして、もう1つの「ランプランサス属」。
これは180以上の品種があり、花色も赤やピンク、白、オレンジ、黄など様々です。
地面を這う事も少なく、草丈は低いですが低木のように上に伸びる傾向が強いです。
開花時期は、デロスペルマ属(這うように咲く紫ピンクの花)が6~10月とお花の咲く時期が長く、ランプランサス属(種類が多く花色が豊富)が4~5月の春咲きです。
ところで、マツバギクにはどんな花言葉があるのでしょうか?
花言葉は、「怠け者」「のんびり気分」「忍耐」「順応」「心広い愛情」などがあります。
由来としては、「怠け者」「のんびり気分」・・・日光を浴びている時に花を開いて、日陰や夜には花を閉じてしまう性質があるので、その様子から連想されたと言われています。
「忍耐」「順応」「心広い愛情」・・・暑さや、種類によっては寒さにも強く、害虫などにも強いところや地面を力強くどんどん伸びて成長していく様子が由来と言われていますよ。
花言葉の由来から、少しこのお花の性質や育て方が見えてきたかもしれないですね。
ところで、マツバギクがどんなお花か分かってくると、育ててみたい方も多いでしょう。
続いては、マツバギクの育て方についてお伝えしますね。
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マツバギクの育て方!植え付けや切り戻し等のコツは?
まずは、基本的な育て方をご紹介します。
【植え付け】
3月~5月と9月~11月が適期ですが、極端に気温が上がる真夏や逆に霜がおりる程に寒くなる真冬を避ければ、年中いつでも大丈夫です。
お店で販売している時は、お花が咲いている時に出回るので、大体がちょうど適期になると思います。
なので、お家に帰ってきてすぐに植え付けて大丈夫ですよ。
【用土】
基本的に丈夫な植物なので、栄養分の少ない土でも育ってくれます。
ですが、酸性の土を嫌うので、地植えの場合にはマツバギクを植え付ける1週間以上前に苦土石灰をまいておくのがおすすめです。
※日本の土壌は酸性によりやすいため。
鉢植えの場合は市販のものであれば、草花用の培養土が良いかと思います。
葉に水分を多く持ち、多肉植物の性質もあるので、多肉植物用やサボテン用の土でも大丈夫ですよ。
いずれにしても、水はけの良い環境を好みます。
私はちょうど自宅にあった土が、野菜用の土だったのですが、マツバギクは丈夫な事を知っていたのでその土に植え付けました。
問題なく元気に育ってくれてますよ。
【水やり】
地植えの場合には、ほとんど水やりは必要なく、雨が降った際の水分で十分です。
鉢植えの場合には、土が完全に乾ききったら、鉢底から水が出るまでたっぷりと与えます。
乾燥ぎみに育てるのがコツですが、乾き過ぎた状態が続くと花や葉の成長が止まってしまうので注意しましょう。
水やりの頻度が少なめになるので、ついつい忘れてしまいそうになります…。
土の表面が乾いてきたなーと思ったら、そこから数日様子を見て、葉を触ってみてハリが無くなってきたら、お水をあげるサインです!
季節や環境にもよるので、必ずではありませんが1つの目安にしてみてください。
【肥料】
とても丈夫な植物なので、肥料はほとんど必要ありません。
ですが、鉢植えの場合には、花の付きをよくするために、ゆっくりと効く緩効性の固形肥料を春と秋の2回に分けて1回ずつまくか、液体肥料を同じく春と秋に3~4回与えます。
ただ、肥料を与えすぎると、根腐れしてしまう原因になったり、葉だけがたくましく育って花が付かない…という事になりやすいです。
なので、少しずつ与えるようにしましょう。
私は地植えの際に、植え付けと一緒に肥料をどばーっとまいてしまい、段々とお花の数が減るのと同時に葉っぱが元気に育っていきました…。
肥料のあげすぎには気を付けてくださいね。
【剪定】
剪定は種類によって、やり方が異なります。
デロスペロマ属(這うように咲く紫ピンク花)は、地面を這ってどんどん広がっていきます。
なので、広がりすぎた部分や不要な部分を剪定して形を整えます。
ランプランサス属(種類が多く花色が豊富)は、お花が終わった6月頃に形や株の大きさを整えるように剪定します。
あまりにも葉を全て無くす程ばっさり刈り込み過ぎると枯れてしまう事があります。
なので、強く刈り込む場合は、ある程度の葉は残すようにした方が良いです。
地面を這わせてグランドカバーのように仕立てる場合には、余程おかしな方向や形に伸びてしまわない限り、剪定はなくて大丈夫です。
自然にのびのびと育ってくれますよ。
【病害虫】
比較的、病気や害虫の心配はないですが、たまにアブラムシやカイガラムシがついてしまう事があります。
どちらもマツバギクの栄養を吸い取ってしまう虫なので、薬剤を使って駆除します。
ただ、カイガラムシは幼虫の時は薬剤が効きますが、成虫になってしまうと効果がほとんどありません。
なので、その際には歯ブラシなどのブラシを使って擦り落とすのが効果的です。
いずれにしても、もし虫がついているのを見つけたら、早めの対処が必要です。
ちなみに私は、マツバギクを育てている際には幸いにも虫の被害はなかったのですが、他の植物でカイガラムシがついてしまった事がありました。
成虫になってしまっていたので、歯ブラシで必死に擦り落としましたが大変でした…。
なるべく毎日、様子を観察して見つけ次第、駆除するのが大切だと思います。
【コツや注意点】
マツバギクは、乾燥を好み、多湿を嫌います。
夏の暑さには耐えてくれるのですが、株の中が蒸れてしまうと元気がなくなる原因となってしまいます。
そのため、葉を少し取り除いたり、鉢植えの場合、風通しの良い場所へ移動する、長雨の際に軒下へ移動するなどの対策をするのが良いでしょう。
また、お花は日光の当たっている時にだけ咲くので、日当たりの良い場所だと元気にたくさん咲いてくれます。
丈夫な植物なので、乾燥ぎみに多湿を避けて、よく日に当てれば元気に育ってくれると思います♪
真冬の時期に乾いているなと思い、春や夏と同じペースで水やりをしていたら根腐れを起こしてしまい、最終的に枯らしてしまった事があります…。
真冬は休眠期になるので、ほとんど水を必要とせず、極限程まで乾燥してからでないと根腐れを起こしてしまうんですね。
冬の時期は、あなたもお気を付けください。
さて、マツバギクが上手く育ってきたら、別の場所にも増やしたくなってきますよね。
どのように増やせばいいのでしょうか?
挿し木?株分け?
コツやポイントも抑えておきたいですよね。
それでは、続いてご紹介していきましょう。
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マツバギクの増やし方!挿し木のコツやポイントは?
マツバギクを増やす方法は、挿し芽がおすすめです。
ちょっとしたコツがあるので説明しましょう。
まず、茎を5cm~10cm程の長さに切り、下の方の葉を少し落としてから、増やしたい場所の土にそのまま挿します。
茎を切る時のポイントで、切り口がつぶれてしまうと根が出にくく、根付かなくなってしまう事があります。
そのため、よく切れるハサミなどで切ってあげた方が良いですよ。
土は植え付けの時と同じで、市販の培養土などで大丈夫です。
土に挿した後は、明るい日陰に置いて、3~4週間程で根が出てくるので、その後は日当たりの良いところで育てます。
時期は、生育が盛んな6月頃、9~10月頃が発根しやすく適していますよ。
冬は休眠期に入り、成長がほとんど止まってしまいます。
なので、なかなか根が出ず、そのまま土の上で干からびてしまう事もあるので、避けた方が良いです。
マツバギクは、比較的増やしやすい植物なので簡単に根付いてくれますよ。
いかがでしょうか?
たくさん増やして、お庭やベランダなどがマツバギクで彩られてるのを想像すると、とっても綺麗ですよね。
そんなマツバギクをさらに楽しむためには、寄せ植えをするのがおススメです。
続いては、寄せ植えのコツやポイントなどを詳しくご紹介します。
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マツバギクの寄せ植え!コツやポイントは?
寄せ植えは、性質が同じか似ている植物と一緒に植えるのが理想的です。
なので、マツバギクと同じように乾燥と日光を好み、多湿を苦手とする植物がおすすめです。
また、お花の咲く時期が一緒の方がいいですよね。
マツバギクの種類によって、開花時期が違うので、種類別におすすめの植物をお伝えします。
【デロスペルマ属】
- キャットミント
- ジニア
- センニチコウ
- ベビーサンローズ
- 多肉植物
などなど・・・
地面を這うように広がっていき、背丈が低めなので、上に伸びるような少し草丈の長い植物と一緒だと全体がまとまりやすいかと思います。
もしくは、同じように這うように成長するベビーサンローズや背丈の低い多肉植物の寄せ植えに一緒に入れても素敵だと思います。
お花の時期が6月~10月なので、例を挙げた植物達も同じくらいの開花時期です。
【ランプランサス属】
- パンジー、ビオラ
- イベリス
- ルピナス
- ワスレナグサ
などなど・・・
比較的、上に立ち上がるように伸びていくので、背丈の近い植物や、小花を咲かせるような植物だとまとまりがいいかと思います。
4~5月の春咲きの品種なので、春のお花がおすすめです。
また、お花でなくても葉を鑑賞する植物(リーフプランツ)があると、よりマツバギクのお花を引き立ててくれます。
シルバーレースやシロタエギク、プレコスタキスなどがおすすめです。
寄せ植えの注意点をお伝えすると・・・
マツバギクは生育が盛んな植物です。
なので、他の植物達と同じ鉢に入る事により、単体で植えている時よりも根詰まりを起こす可能性が高くなります。
こまめに植え替えや寄せ植えの仕立て直しをした方が元気に育ってくれますよ。
また、マツバギクは多湿を嫌うため、風通しの良さを確保した方が良いです。
寄せ植えをする鉢の大きさにもよりますが、ぎゅうぎゅうにならないよう、2~3つ程度にした方が良いですよ。
さて、ここまでマツバギクの特徴や育て方をお話してきましたが、育てていく中で起きるトラブルについても気になりますね。
植えた当初はたくさんのお花をつけてたのに、最近お花が全然咲かなくなった。
なんだか元気がなく、ひょろひょろした姿になってきた。
挿し芽で増やした方のお花が枯れてきてしまったけど、何か対策はある?
そんなトラブルの原因と対処法を、最後にご紹介します。
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マツバギクの花が咲かない!枯れる!原因や対処法は?
マツバギクの花が咲かない原因の多くは、日照不足である事が多いです。
毎日たっぷりと日光を浴びる事によって、お花が咲くので、ぜひ、日当たりの良い場所に連れていってあげてください。
また、お花が咲くのは晴れた日の日光の当たっている時だけなので、その時に観察してみてくださいね。
日に当たっているのに、お花が咲かない場合には「株の老化」も考えられます。
株が古くなってくると、葉や花も減ってきます。
なので、そんな時には剪定をして新しく茎を伸ばせるようにしたり、挿し芽をして株を新しくしてみましょう。
また、根詰まりも花付きが悪くなる原因になります。
長い間、植え替えを行っていなかったり、鉢の底から根っこが見えているようでしたら植え替えのサインです。
枯れてしまう原因としては、お水のあげすぎによる根腐れや多湿による蒸れなどが考えられます。
根腐れを起こしてしまっている場合は、挿し芽をして新しい株で復活させる方法が1番確実かと思います。
ただ、もしもマツバギク自体が既にふにゃふにゃとしているようなら、挿し芽では難しいかもしれません。
その場合は、根っこを確認しましょう。
黒くなっている部分が腐っているところなので、その部分を切り落とし、新しい土に植え替えて様子を見てくださいね。
上手く根を這わせるまで、挿し芽の時と同様に明るい日陰で管理しましょう。
多湿による蒸れの場合には、風通しをよくするために葉を少し落としたり剪定をしてみてください。
また、咲き終わったお花の花がらをそのままにしておくのも蒸れに繋がってしまうので、こまめに終わったお花は摘み取ることも大切です。
それでは、マツバギクについて最後にまとめましょう。
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まとめ
今回はマツバギクの花言葉や育て方、寄せ植え方法と増やし方等をお伝えしました。
マツバギクは「デロスペルマ属」と「ランプランサス属」の2種に分けられます。
丈夫で病害虫にも強く、用土は特に選ばず、肥料もあまり必要としません。
花言葉は「怠け者」「のんびり気分」「忍耐」「順応」「心広い愛情」。
たくさんの日光を浴びて、乾燥ぎみに育てるのがコツでしたね。
マツバギクを増やすのは「挿し芽」がおすすめ。
寄せ植えにする際には、乾燥ぎみと日光を好む性質が似ている植物を選びます。
マツバギクのお花が咲かない、枯れる等はまず日照不足を疑いましょう。
他には根詰まりしていないか、株が古くなっていても花付きに影響が出ましたね。
マツバギクは初心者でも比較的育てやすいお花です。
ぜひ、あなたも丈夫で明るく元気の出るお花を咲かせるマツバギクを育ててみませんか?
あなたが育てたマツバギクのことも、ぜひコメントしてくださいね^^
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