ミヤコワスレという花の花言葉や育て方を知っていますか?
漢字だと「都忘れ」とも呼ばれる、少し寂しげで不思議な響きを持つこの花は、とても可憐で可愛らしい花です。
名前は聞いたことがあるけど、育て方って・・・?という方もいるでしょう。
増やしたり、他の花と組み合わせて寄せ植えを楽しみたい方もいるかもしれません。
今回は、ミヤコワスレの花言葉や育て方、増やし方や寄せ植えのコツ等についてご紹介していきます。
最後に最後に、花が咲かない、枯れる、という原因や対処法についても解説しますのでお楽しみに!
目次
ミヤコワスレとは?花言葉や開花時期は?
ミヤコワスレは菊科の植物で、薄むらさき色や濃いめのむらさきを中心とした色の花です。
品種によってはピンク色もあります。
中心部が黄色くて、見た芽も「小菊」のようですよ。
ミヤコワスレはけっして華やかではないですが、凛とした小さくて可憐な花を咲かせます。
ちなみに、江戸時代から、茶室の床の間に飾る茶花として栽培され、日本人にとってはなじみ深い山野草なんですよね。
開花時期は、4月中旬から6月初めごろです。
そのため別名として、「野春菊(のしゅんぎく)」とも呼ばれます。
ミヤコワスレの花言葉には、少し物悲しい「しばしの別れ」「しばしの慰め」などがあります。
では、その由来は何なのか?
これらの花言葉には、鎌倉時代の「承久の乱」での悲しい出来事が隠されているのです。
当時、朝廷は鎌倉幕府に敗れ、時の順徳天皇が島流しとなってしまったのは有名な話ですね。
順徳天皇は21年もの間、島で暮らしていたため、華やかだった都での日々を思い出し、ミヤコワスレの花を眺めては癒されていたとされています。
また、ミヤコワスレの花言葉はこの他にも「また会う日まで」「短い恋」というものもあります。
どれも少し寂しげな雰囲気ですが、日本人の繊細な感性を感じる花言葉でもありますね。
ところで、ミヤコワスレのことが分かったところで、育ててみたい方もいるでしょう。
そこで続いては、育て方のポイントについてお伝えしますね。
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ミヤコワスレの育て方!植え付けや切り戻し等のコツは?
ミヤコワスレの育て方は、コツさえ知っていれば決して難しくはありません。
順を追って説明しますね。
【植え付け】
まず植え付けは、高温多湿や強い日差しを嫌う性質上4月~5月、また9月~10月が適しています。
が、近年の気候状況を考えると、4月や10月の方がより適しているかもしれません。
【用土】
環境としては弱酸性の土壌を好み、水はけがよく、木漏れ日の下や明るい日かげを好みます。
庭に地植えをする場合、用土に腐葉土を混ぜて、水はけのよい状態にして植え付けします。
元肥として緩効性肥料を混ぜておくとよいでしょう。
鉢植えの場合は、草花用培養土を使う、または赤玉土6:腐葉土3:ピートモス1の割合いで混ぜ合わせたものがおすすめです。
追肥は植え付けた後、5~6月と9~10月に1回ずつ株元にばらまきます。
液体肥料の場合は、6月~10月の間、約2週間に1回与えます。
【水やり】
水やりは乾燥を嫌うため、鉢植えの場合土の表面が乾いたらたっぷりとやります。
地植えの場合は鉢植えよりは不要ですが、雨が少ない時は水やりをします。
【肥料】
次に肥料についてです。
肥料は植え付けの時に、ゆっくりと効果がある緩効性肥料を用土に混ぜて与えます。
鉢植えの場合は、追肥で緩効性肥料と液体肥料を混ぜて与えます。
地植えの場合は特に肥料はいりません。
【剪定】
花を楽しんだあとは、咲き終わった花をこまめに摘み取り、枯れた葉も取り除いておきます。
こうすることで、病気を防ぐ効果があります。
そして花が咲き終わったら、茎の地面に近い部分で切り戻しをして、夏の時期を越えさせます。
【病害虫】
ミヤコワスレの病害虫としては、アブラムシがあります。
そのままにしておくと株が弱る原因になるので、オルトラン剤などで予防と駆除をします。
高温多湿な時期になるとナメクジの発生が多くなるので、駆除剤を使って駆除しましょう。
またこういった時期は、白絹病が発生しやすいです。
これを防ぐには、株と株の間の風通しをよくすることと、土壌の水はけをよくすることです。
上記のような点に気を付けて、ミヤコワスレを上手に育てられたら、「今後は増やしてみたい!」という方も多いと思います。
そこで、次にこの花の増やし方のコツ、注意すべきポイントをお伝えしていきます!
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ミヤコワスレの増やし方!挿し木のコツやポイントは?
ミヤコワスレをもっと楽しむ方法。
それは株分けや挿し木で増やすことです。コツさえつかめば、わりと簡単に増やせますよ!
まず、株分けに適している時期は、花が終わったころの7月です。
【株分けの手順】
土から株を取り出して、適度に根がついている状態にする
- 余分な土を優しく落とす
- 別の鉢などに植え付ける
この時のコツは、株や根に傷がつくと弱ってしまうので、丁寧に扱うことです。
次に挿し木についてです。適している時期は4月~6月です。
【挿し木の手順】
- 新芽の先から2~3節のところで切る
- 葉はすべて落としておく
- 切り口を一晩水につける
- 用土に挿し木をする
この時のコツは、直射日光を避けて半日かげに置いて、土が乾燥しすぎないようにします。
約1ヵ月ほどで根が出るので、鉢などに植え付けましょう。
このようにコツやポイントさえつかめば、ミヤコワスレは簡単に増やせるので、ぜひたくさん増やして更に楽しんでみてくださいね。
そんなミヤコワスレをさらに楽しむために、寄せ植えをすることはとてもおススメです。
そこで続いては、この花を使った寄せ植えのコツやポイントをお伝えしていきますね!
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ミヤコワスレの寄せ植え!コツやポイントは?
さて、今までミヤコワスレ自体を楽しむ方法をお伝えしてきましたが、他のお花と組みあわせて寄せ植えで楽しむこともできます。
ここではそのコツやポイントについてお話していきますね。
ミヤコワスレは花もちがよく花期が長いため、寄せ植えにわりと適したお花です。
同じように半日かげを好む山野草と組み合わせて、山野にずっと前からそこに咲いているかのように自然に寄せ植えをするのもおすすめです。
- ホタルブクロ
- ギボウシ
- リンドウ
など古くから日本に自生しているような花と相性がよく合います。
寄せ植えをする時に大切なポイントは、あまり作り込まないように自然な雰囲気に植えることです。
また、このお花自体は和のイメージが強いのですが、他のお花と組み合わせることで、洋風に楽しむこともできますよ。
控えめで小さめなお花なので、メインのお花を引き立てるわき役としてもおすすめです。
また、ミヤコワスレは寄せ植えの他に、シェードガーデンとして楽しむこともおすすです。
もともと、ミヤコワスレは半日かげを好む性質や、比較的寒さに強い特徴があります。
そのため、お庭の木の下で木漏れ日しか当たらない場所や、他の植物が育ちにくい場所にミヤコワスレを植えて、寂しげな部分に彩りを加えることができます。
その他、ご自身でアレンジすると楽しいので、ぜひいろいろやってみてくださいね。
さて、このように楽しみ方がいろいろあるミヤコワスレですが、なぜか「花が咲かない!」「枯れる!」ということに悩む方もいらっしゃると思います。
そこで最後に、ミヤコワスレの花が泣かない原因や対処法についてお話しますね。
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ミヤコワスレの花が咲かない!枯れる!原因や対処法は?
育てている花が咲かなかったり枯れたりすると、「なぜだろう?」と悩みますよね。
原因は2つ考えられます。
【原因1】
土が乾燥しすぎてしまったり、逆に土の水はけが悪いこと。
この場合は水をたっぷりとあげたり、土の水はけをよくしてあげるとよいです。
そうすれば、元気に復活して花を咲かせるようになるでしょう。
【原因2】
日当たりがよすぎたり、逆に日かげで暗すぎること。
この場合は半日かげの風通しのよい場所に移動してあげたり、逆に暗すぎる場合は少しだけ日のあたる環境にしてあげるとよいでしょう。
このように花が咲かなかったり枯れたりする時は、改めてミヤコワスレの特徴を思い出すと良いです。
半日かげの風通しのよい場所で、水はけのよい土が乾燥しすぎない程度に水やりをして様子を見てあげましょう。
半日かげと思っていても、意外に日が当たり過ぎていたり、水はけがよいと思っていても、意外に悪かったりすることがありますので、注意してくださいね。
それでは、ミヤコワスレについて最後にまとめましょう。
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まとめ
今回はミヤコワスレの花言葉や育て方等についてお伝えしました。
ミヤコワスレは少し寂しげな花言葉を持つ、日本古来の菊科の山野草です。
育て方は、半日かげの場所で、適度な肥料と小まめな剪定により上手に育ちます。
さらに株分けや挿し木によって花をもっと増やして楽しむこともできます。
また、他の花と一緒に寄せ植えにすれば楽しみ方が広がります。
うまく花が咲かない場合は、この花の特徴を思い出して、半日かげの風通しのよい場所に移動させ、適度な水やりをしましょう。
ミヤコワスレを上手に育てて、ぜひ心の癒しにつなげていきましょう。
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