ミニシクラメンの育て方!増やし方や寄せ植えや夏越しの方法

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花が少ない冬の時期に、赤やピンクなどの鮮やかな花を咲かせてくれるミニシクラメン。

 

寒さに弱く、室内で育てることが向いているミニシクラメンですが、品種によっては、屋外で育てられるものがあり、寄せ植えにも向いています。

可愛らしいミニシクラメンを育ててみたいと思うけど、育て方が分からなくて二の足を踏んでいる方もいるのではないでしょうか。

 

今回は、そんなミニシクラメンの育て方や増やし方、寄せ植えのコツ等について詳しくご紹介いたします。

翌年も花を咲かせるための夏越しのコツについてもお伝えしますので、ぜひ楽しみにお読みくださいね!

ミニシクラメンとは?種類や開花時期は?

まず、ミニシクラメンとは、どんな植物でしょうか?

 

ミニシクラメンは、サクラソウ科シクラメン属の球根植物。

シクラメンの改良種で、花がシクラメンよりも小さいのが特徴です。

 

また、ミニシクラメンの中でも、耐寒性に優れ、-5℃程度までの寒さなら屋外でも育てられる、ガーデンシクラメンという品種もあります。

ガーデンシクラメンは地植えも可能であるため、花が少ない時期の寂しい花壇を華やかにすることができ、おすすめですよ。

 

ミニシクラメンとガーデンシクラメンは見た目では区別が難しく、定義も曖昧であるため、商品によってはミニシクラメンなのかガーデンシクラメンなのか分かりにくいこともあります。

屋外にガーデンシクラメンを植えたい場合は、お店の人にその旨を伝え、確認した方が確実ですよ。

 

ミニシクラメンの花はシクラメン同様、赤、ピンク、白、紫、黄色などのカラーバリエーションがあります。

花の形も、オーソドックスなパーシカム咲きから、八重咲き、切れ込みが入るフリンジ咲き、ウェーブが入ったロココ咲きなどがあります。

 

バリエーションが豊富なのは花だけでなく、葉にもたくさんの種類があり、斑の入り方が違ったり、シルバーリーフであったり、ハート形の形が丸かったり細長かったりします。

自分好みのミニシクラメンを探すのも面白いですね。

 

開花時期は10月~3月。

冬に花が咲くミニシクラメンですが、耐寒性はあまりありません。

 

花が咲く適温は15~20℃です。

開花が終わり、夏越しをさせることで、翌年も花を咲かせることができますよ。

 

夏越しの方法は最後にご紹介いたしますね。

 

それでは、ミニシクラメンをイメージ出来たら、早速育ててみましょう!

 

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ミニシクラメンの育て方!水やりや植え替え等のコツは?

実際にミニシクラメンを育てるにはどうしたらよいでしょうか。

では、順を追って説明していきましょう。

 

【植え付け】

植え付けは、9月に行います。

11月~4月は室内の日当たりが良い場所で管理します。

 

ミニシクラメンの生育適温は15~18℃ですので、暖房などで室温が高くなるような場所は避けるようにしましょう。

20℃以上になると、ミニシクラメンは夏が来ると勘違いをして休眠しようとするため、注意が必要です。

 

ガーデンシクラメンは、冬でも-5℃程度であれば屋外で育てられますが、-5℃以下になる場合は室内か軒下で管理します。

5月以降は屋外の涼しい日陰に移動させます。

 

夏越し後の9月に、新芽が大きくなったら、一回り大きい鉢に植え替えをしましょう。

植え替えの際は深植えにならないように注意しましょう。

 

【用土】

水はけの良い土が適しています。

赤玉土(小粒):腐葉土:日向土(細粒)=4:4:2の割合で配合したもの、もしくは市販の草花用培養土を使用しましょう。

 

初心者の方には市販のものがお手軽でおすすめですよ。

 

【水やり】

・底面給水の鉢の場合

下から水を吸い上げる底面給水鉢に植えている場合は、夏越しで休眠させない場合を除いて、受け皿の水がなくならないように適宜給水します。

 

・通常の鉢の場合

土の表面が乾いてきたら、鉢底から水が流れ出るくらいにたっぷりと水やりをします。

水やりの際は、球根の上部に水が直接かからないよう注意しましょう。

 

葉をめくって水やりをすると失敗が少ないですよ。

 

夏越しで休眠させる場合は、6月~8月は一切水を与えません。

冬の間は生育が緩やかになるため、乾燥気味に管理します。

 

受け皿に水が溜まった状態でいると、根腐れの原因となるため注意しましょう。

 

【肥料】

9月~5月の間は1週間に1回、液体肥料を与えます。

夏の間は、夏越しの方法によって変わってきます。

 

休眠させない場合は、2週間に1回薄く希釈した液体肥料を与えましょう。

休眠させる場合は、肥料は不要です。←コピペ率が高いです。

 

【花がら摘み・葉組み】

種を採取しない場合は、花が咲き終わったら、株を片手で押さえ、花茎を手でねじりながら引き抜きます。

ハサミなどで切り取ると、取り残した部分が腐り、病気の原因になるため、手で引き抜くようにしましょう。

 

枯れた花をそのままにしておくと、病害虫が発生しやすくなるため、面倒でも手間をかけてあげてくださいね。

 

また、ミニシクラメンはシクラメン同様、葉組みという手入れを行います。

葉組みは、花芽が株の中央になるように葉を組み替えていくことです。

 

葉組みを行うことで、球根頭頂部に日光が当たり、花芽が形成されるほか、風通しが良くなることで病害虫を防いだり、中央に花がまとまったきれいな株に仕立てられるというメリットがあります。

株姿が乱れてきた場合は、その都度葉組みをして整えてあげましょう。

 

【病害虫】

病気は、灰色かび病、軟腐病、萎凋(いちょう)病が発生します。

 

灰色かび病は、花びらに灰褐色の小さな斑点が発生したり、葉柄や花茎にカビが発生し腐ってしまう病気です。

 

風通しが悪い場合や葉に水滴が残ったまま放置された場合に発生しやすいです。。

感染した場合は、健康な株と隔離し、市販の殺菌剤を使用します。

葉組みを行うなど風通しを良くし、再度環境を整えてあげてくださいね。

 

軟腐病は、球根が柔らかくなって悪臭を放ち、葉柄がヌルヌルになって腐ってしまう病気です。

 

基本的には土から感染することが多いですが、花がら摘みなどでできた傷から感染することもあるため、注意しましょう。

 

また、葉や球根に直接水がかかることで感染率があがるため、注意が必要です。

感染した場合は、清潔な土に植え替えをして対処します。

軟腐病は、殺菌剤が効きにくい病気のため、予防に努めましょう。

 

萎凋病は、葉が黄色く変色し、萎れて枯れてしまう病気です。

濃い肥料を与えたり、水やりのしすぎにより根が傷むことで土壌から菌が侵入し発生しやすいので、注意しましょう。

 

感染した場合、対処方法がありません。

残念ですが、処分になりますので、予防に努めましょう。

 

害虫は、アブラムシ、スリップス、シクラメンホコリダニ、ヨトウムシ、ナメクジが発生します。

 

アブラムシは、春によく発生しますが、種類によっては一年中発生するものもいます。

 

大量発生すると枯れてしまうことがあるため、潰して退治するか、市販の殺虫剤で対処しましょう。

スリップス(アザミウマ)は、梅雨時期を除く春から秋にかけて発生します。

 

蕾が萎縮したり奇形になるため、発生する時期に市販の薬剤を使用して予防することを心掛けてください。

発生した場合は、市販の殺虫剤で対処します。

 

シクラメンホコリダニは、梅雨時期を除く春から秋にかけて発生。

蕾や葉が萎縮したり奇形になるため、発生する時期に市販の薬剤を使用して予防します。

 

発生した場合は、市販の殺虫剤で対処してくださいね。

ハダニ類は、薬剤への抵抗性がつきやすいため、数種類の薬剤を交代で使用するとよいでしょう。

 

ヨトウムシは、春と秋に発生します。

夜間に葉や芽、蕾を食害するため、発生する時期に市販の薬剤を使用して予防します。

 

発生した場合は、夕方以降に見つけ次第駆除しましょう。

 

ナメクジは、春から秋にかけて発生します。

夜間に葉や芽、蕾を食害するため、発生する時期に市販の薬剤を使用して予防です。

 

発生した場合は、夕方以降に見つけ次第駆除してくださいね。。

 

【栽培のコツ】

ミニシクラメンの栽培のコツは、温度管理と病害虫に注意です。

冬はついつい暖房を使用して室温を高くしてしまいがちですが、ミニシクラメンが置いてある場所は高温になりすぎないように注意しましょう。

 

また、ミニシクラメンはいろいろな病害虫の被害に合いやすいため、適切な管理方法で予防するようにしましょう。

 

このような流れでミニシクラメンを育てたら、増やしたいと思う方は多いですよね。

続いては、増やし方について詳しく説明します。

 

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ミニシクラメンの増やし方!種まきの時期や、やり方のコツは?

ミニシクラメンは種まきで増やすことができます。

それでは、種の採り方、種まきの時期や方法を説明しましょう。

 

【種の採り方】

花が咲き終わったミニシクラメンの花がら摘みをせず、花の先端に小さな丸い花茎ができるのを待ちます。

だんだんと大きく膨らむので、水やりは続けましょう。

 

茎が萎れ、完全に枯れてから、種を採取します。

種の袋に黒い小さな種が数十粒入っていますよ。

 

種は洗って日陰で乾燥させ、封筒などに入れて冷蔵庫の野菜室で保管します。

 

【時期】

5月~6月または9月~11月に行います。

発芽適温は15~18℃ですので、秋の涼しい時期の方が成功しやすいですよ。

 

【用土・方法】

プランターなどの容器に市販の種まき用の用土を入れ、軽く湿らせておきます。

種が重ならないように播き、種が隠れる程度に軽く土を被せ、霧吹きやハスロを付けたジョウロなどで種が流れないよう優しく水やりをします。

 

水やり後、全体に新聞紙を被せ、遮光します。

その後、発芽するまでは乾燥に気を付けて適宜水やりをします。

 

温度は15~18℃を保つようにしましょう。

 

遮光した状態で、30~50日程度で発芽。

発芽後は、新聞紙を外し、明るい日陰で管理します。

 

遮光を外す際は、いきなり直射日光が当たらないよう注意しましょう。

本葉が3~5枚に生長したら、植え替えをしてくださいね。

 

【栽培のコツ】

ミニシクラメンは生育が環境に影響されやすいため、温度管理をしっかり行うことが大切です。

発芽するまで時間がかかりますが、焦らず見守ってあげてくださいね。

 

さて、上記のような流れでミニシクラメンを育てられたら、寄せ植えに挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

寄せ植えは、寄せ植えする植物同士でお互いを引き立て合い、美しい景観をアートのように楽しむことができます

ぜひ寄せ植えでミニシクラメンの魅力を引き出してみましょう♪

 

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ミニシクラメンの寄せ植え!コツやポイントは?

寄せ植えのコツとしては、生育環境が似ている植物同士で植えると管理がしやすく、寄せ植えを長く楽しむことができます。

ミニシクラメンは日当たりが良い場所、水はけの良い土であれば育つので、同じ条件で育つ植物と寄せ植えすると良いでしょう。

 

玄関などに飾りたい場合は、屋外でも栽培できるガーデンシクラメンがおすすめですよ。

それでは、寄せ植えをするにあたって、ミニシクラメンと相性が良い植物をご紹介します。

 

◎寄せ植えでミニシクラメンと相性が良い植物

 

・パンジー

10月~5月に花を咲かせる草丈10~30cmほどの一年草です。

花色は赤、白、ピンク、オレンジ、黄、青、紫、黒などがあります。

 

乾燥を好み、日当たりが良い場所を好むことから、生育環境がミニシクラメンと似ており、おすすめです。

開花時期も被るため、華やかな寄せ植えになります。

 

・シロタエギク

一年を通してカラーリーフとして白色の葉を観賞する多年草です。

乾燥を好み、日当たりが良い場所で育つため、生育環境がミニシクラメンと似ており、おすすめです。

 

シルバーリーフが美しく、引き立て役となってくれます。

 

・アイビー

グランドカバーにもなるつる植物です。

花は咲かず、葉を鑑賞します。室内でも育てられるため、ミニシクラメンと相性が良くおすすめです。

 

育てやすい一方、繫殖力が強いため、剪定を行うようにしましょう。

 

・ヒューケラ

カラーリーフとして一年中葉を楽しめる多年草です。

5月~7月中旬に花を咲かせます。

 

花色は赤、白、ピンクなどがあり、日向~半日陰の場所、水はけの良い土を好み、ミニシクラメンと相性が良くおすすめです。

 

・葉ボタン

11月~3月にカラーリーフとして葉を観賞する多年草です。

乾燥を好み、日当たりが良い場所で育つため、生育環境がミニシクラメンと似ており、おすすめです。

 

育てやすく、初心者にも扱いやすいですよ。

 

・カランコエ

1月~5月に花を咲かせる草丈10~50cmほどの多年草です。

乾燥を好み、日当たりが良い場所で育つため、生育環境がミニシクラメンと似ており、おすすめです。11月~5月は日当たりが良い室内で管理します。

 

ミニシクラメンは種類が豊富なので、ミニシクラメンの花色や花の形、寄せ植えする植物の組み合わせ次第で、様々な印象の寄せ植えを作ることができるでしょう。

どんな植物とも合わせやすいので、ぜひ自分好みの寄せ植えに挑戦してみてくださいね♪

 

ところで、花を十分楽しんだ後、開花時期が過ぎて咲き終わってしまったミニシクラメン。

翌年も元気な花を咲かせてほしいですよね。

 

最後に、2年目以降も花を咲かせるための夏越しの方法についてお伝えします。

 

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ミニシクラメンの夏越し!休眠法と非休眠法とは?

ミニシクラメンは、暑い夏に休ませる「夏越し」をすることで、2年目以降も花を咲かせることができます。

5月ごろ、花や葉が落ちてきたら、夏越しの準備をしましょう。

 

まずは、球根の状態を確認します。

  • 球根を指で押した時に柔らかい
  • カビが生えている
  • 一部分の葉が次々に枯れていく
  • 土は湿っているのに葉が萎れている

 

などの状態が見受けられる場合は、病気にかかっていたり根腐れを起こしているため、夏越しができません。

元気な球根を選別したら、夏越しの作業に入ります。

 

ミニシクラメンの夏越しは、「休眠法と」「非休眠法」の2種類があります。

それぞれの方法を説明しましょう。

 

【休眠法(ドライタイプ)】

休眠法は、夏越しの間、球根だけの状態で管理する方法です。

花が終わったあとも6月まで水やりを続けます。

 

6月に入ったら水やりを止めて、葉をすべて枯らし、球根だけの状態になったら、風通しの良い涼しい場所に移動させます。

8月を過ぎて、新芽が出るまでは断水します。

 

断水しているからといって放置するのではなく、こまめに様子を見て、腐っていないかチェックしましょう。

8月下旬に花芽が出始めたら、植え替えをしましょう。

 

休眠法は、球根を腐らせにくい方法ですが、非休眠法に比べ開花時期が1ヶ月程遅くなります。

 

【非休眠法(ウェットタイプ)】

非休眠法は、夏越しの間も水やりをし、休眠させない方法です。

 

非休眠法の場合は、葉を枯らさないで残しておく必要があります。

花が終わったら、風通しの良い涼しい場所に移動させます。

 

水やりは通常通り、表面の土が乾いたらたっぷりと株元に水やりをして管理します。

水やりのしすぎは根腐れの原因となるため、注意しましょう。

 

2週間に1回薄めの液体肥料を与えます。

8月下旬に花芽が出始めたら、植え替えをしましょう。

 

非休眠法は、水やりの管理が必要ですが、休眠法より早く開花を楽しむことができます。

非休眠法を行う予定でも、葉がすべて枯れてしまった場合は、休眠法に切り替えてみましょう。

 

どちらの方法も、風通しが良く暑すぎない環境を整えてあげて、球根を腐らせないように管理することが大切です。

環境変化に敏感で、日本の夏の気候に弱いミニシクラメンですが、翌年の開花を楽しみに、ぜひ夏越しにチャレンジしてみてください。

 

それでは、ミニシクラメンについて最後にまとめましょう。

 

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まとめ

今回はミニシクラメンについてお伝えしました。

 

ミニシクラメンは種類が豊富で、ガーデンシクラメンとの違いにご注意。

育て方は、温度管理と病害虫に注意して、葉組みという特有のお手入れも忘れないようにしましょう。

 

ミニシクラメンは種まきで増やせます。温度管理が重要です。

寄せ植えは似た者同士で行う方法をご紹介しましたね。

 

夏越しの方法は休眠法と非休眠法の二種類。

どちらの場合も、環境を整えて、球根を腐らせないように管理するのが重要です。

 

ぜひ自分のお気に入りのミニシクラメンを見つけて、育ててみましょう。

あなたが育てたミニシクラメンのお話もぜひ教えてくださいね~

 

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