「つる性植物の女王」とも呼ばれ、古くから世界中の人々を魅了しているクレマチス。
美しいクレマチスの姿を保つために欠かせない剪定の時期や詳しい方法をご存知でしょうか。
剪定が必要なのかもしれないと思ってはいても、いつどうやってやればいいのか分からなくて二の足を踏んでいる方もいるかもしれません。
今回は、クレマチスの剪定時期やその方法、旧枝咲きや新枝咲きなど、咲き方の種類による違いなどについて詳しくお伝えします。
目次
クレマチスの剪定目的!しないとどうなるの?
クレマチスにとって、剪定は栽培する上で欠かせない作業の一つです。
では、剪定をしないと、どうなってしまうのでしょうか?
大きく分けて2つあります。
まず1つ目は、当たり前ですが、剪定をしないと見た目が不格好になります。
クレマチスはつる植物であり、放っておくとツルが多方面に伸びてしまうため、剪定をしないと全体的に形が乱れてしまいます。
せっかくの美しいお花が台無しになってしまいますよね。
2つ目は、剪定をしないと生育が悪くなり、病害虫が発生しやすくなります。
クレマチスは日光を好む植物です。
剪定をせずに放っておくと、葉が密になり、日当たりが確保しにくくなります。
さらに、風通しも悪くなるため、うどんこ病・さび病などの病気やヨトウムシ、ナメクジなどの害虫が発生しやすくなります。
病害虫の被害に遭うと、手遅れになってしまうと枯死してしまうこともあり、あなどれません。
元気なクレマチスを育てるためには、剪定は必要不可欠な作業なんですね。
ちなみに、剪定した後の枝がもったいないと思われる方は、挿し木用の挿し穂として使用することができますよ。
上手くいけば増やすことも可能ですので、チャレンジしてみてくださいね。
さて、クレマチスは剪定が必要であることが分かりましたが、実際にいつ剪定を行えばいいのでしょうか。
続いては、剪定時期と方法についてお伝えします。
関連記事
クレマチスの剪定時期と方法!
クレマチスは基本的に開花後と春先の年に2回剪定を行うことが多いです。
開花後は、放っておくと種を作るために栄養を使い弱ってしまうため、剪定を行います。
春先は、クレマチスが休眠しており、枯れているツルを除いて新しいツルの生長を妨害しないようにするため、剪定を行います。
剪定を行うと、種や枯れたツルなどに余計な栄養を取られることがなく、クレマチスが元気な状態を保てるため、花を咲かせ続けることができます。
では、実際にいつ剪定を行えばいいのでしょうか?
クレマチスの剪定時期と方法は、咲き方の種類によって異なります。
花がどこにつくかによって、旧枝咲き、新枝咲き、新旧両枝咲きの3タイプに分類されます。
クレマチスは約300種の原種が存在し、種類が非常に豊富ですので、どのタイプなのか把握しておくようにしましょう。
よく分からないまま剪定してしまうと、間違えて花をつける予定だった枝を切ってしまい、結局花が咲かなかった…なんてアクシデントが起きてしまうかもしれません。
タイプ別の特徴と剪定時期、方法をご紹介いたしますので、読み進めていってくださいね。
最初に、旧枝咲きクレマチスの剪定時期と方法についてご紹介いたします。
関連記事
旧枝咲きクレマチスの剪定時期と方法!失敗しないコツは?
まず、旧枝咲きクレマチスとは、どのような咲き方をするのでしょうか。
旧枝咲きとは、前年に伸びた枝が春に花芽をつけるタイプのことを指します。
よって、旧枝咲きを剪定をする場合は、前年の枝を必ず残しておく必要があります。
冬は地上部が枯れてしまったように見えますが、落葉しているだけなので、見た目が悪いから…と取り除かないよう注意しましょう。
冬に咲くものや、早春から咲くものがこのタイプに分類されます。
モンタナ系、アーマンディー系、フォステリー系、パテンス系などがこのタイプにあたります。
そんな旧枝咲きクレマチスの剪定時期は、4月~5月の開花後になります。
花が咲き終わった後、花の下から1~2節程度のところを剪定します。
失敗しないコツとしては、長めに剪定すると翌年に花がつかない恐れがあるため、3~5cm程度に切り戻すようにしましょう。
また、切り戻す際は、節の端で切ると残ったツルが萎れてしむため、節と節の真ん中で切るようにしましょう。
年に一度しか開花しない一季咲きの品種の場合は、花が咲き終わった後、花首で切り取ります。
流通しているものは四季咲きが多いですが、品種もよく確認するようにしてくださいね。
続いては、新旧両枝咲きクレマチスの剪定についてご紹介いたします。
関連記事
新旧両枝咲きクレマチスの剪定時期と方法!失敗しないコツは?
旧枝咲きの咲き方は分かりましたが、新旧枝咲きクレマチスとは、どのような咲き方をするのでしょうか。
新旧枝咲きとは、前年に伸びた枝から春以降に新しい枝が伸び、花芽をつけるタイプを指します。
旧枝咲きと同様、冬は地上部が枯れてしまったように見えますが、取り除かないよう注意しましょう。
フロリダ系、ラヌギノーサ系、アトラゲネ系、タングチカ系などがこのタイプにあたります。
そんな新旧両枝咲きクレマチスの剪定時期は、春先の2月~3月と、開花後の5月~8月の年2回になります。
春先の剪定は、枝先から1~2節程度切り戻し。
開花後の剪定は、花が咲き終わった後、枝先から1~2節程度切り戻します。
失敗しないコツは、春先の剪定時期は新芽が出始めているため、新芽がついている枝は切り落とさないよう注意することです。
また、旧枝咲きと同様、切り戻す際は節と節の真ん中で切るようにしましょう。
開花後の剪定をしないと次の花が出てこないため、忘れずに行うようにしましょう。
最後に、新枝咲きクレマチスの剪定についてご紹介します。
関連記事
新枝咲きクレマチスの剪定時期と方法!失敗しないコツは?
旧枝咲き、新旧枝咲きときて、新枝咲きクレマチスの咲き方はなんとなく想像できた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
新枝咲きとは、春以降に新しく伸びた枝に花芽をつけるタイプを指します。
インテグリフォリア系、テキセンシス系、ビチセラ系、ジャックマニー系などがこのタイプにあたります。
四季咲きのものが多く、長い期間花を楽しむことができます。
そんな新枝咲きクレマチスの剪定時期は、春先の2月~3月と、開花後の5月~8月の年2回になります。
春先の剪定は、新しい枝を残し、古い枝の生え際2~3節を残してバッサリ切ります。
春以降に、残った節や地中から新しい枝が伸びるため、思い切って剪定しても問題ありません。
開花後の剪定は、枝の半分を残して切り戻します。
切った枝から新しい枝が伸び、2番花を楽しむことができますよ。
失敗しないコツとしては、バッサリ大きく剪定をするため、剪定の時期だけは間違えないようにしましょう。
剪定の時期を間違えてしまうと、ただクレマチスが弱ってしまうだけになってしまいます。
剪定自体は簡単であるため、初心者の方には新枝咲きがおすすめですよ。
それでは、クレマチスの剪定について、最後にまとめましょう。
関連記事
まとめ
今回はクレマチスの剪定についてお伝えしました。
クレマチスを元気に育てるためには、剪定は必要不可欠な作業です。
クレマチスは咲き方によって剪定方法が異なります。
咲き方は旧枝咲き、新枝咲き、新旧両枝咲きの3タイプ。
旧枝咲きは前年の枝に花が咲くため、冬に落葉しても取り除かないようにします。
新旧両枝咲きは、前年に伸びた枝から春以降に新しい枝が伸びて花が咲きます。
開花後の剪定を忘れずに。
新枝咲きは新しい枝に花が咲きます。
剪定がカンタンで初心者の方におすすめです。
クレマチスは咲き方の種類によって剪定方法が異なるため、剪定方法を間違えるとせっかくのクレマチスが開花しないまま終わってしまう可能性があります。
まずは育てているクレマチスの種類を知り、そしてタイプに合った適切な剪定を行いましょう。
元気にクレマチスを育て、美しい花を楽しんでくださいね。
あなたが育てたクレマチスの話も、ぜひ聞かせてくださいね^^
おすすめ記事