神話などにも登場し、古くから人々に慕われてきたアネモネ。
そんなアネモネが咲く季節や球根を植える季節をご存知でしょうか。
アネモネを育ててみたいけど、球根をいつどうやって植えたらいいのか分からず、二の足を踏んでいるなんて方もいるでしょう。
今回は、アネモネの咲く季節、球根を植える季節や管理の仕方について詳しくご紹介いたします。
球根が発芽しない時の対処法についてもお伝えしますので、ぜひ楽しみにお読みください。
目次
アネモネの季節!球根を植える時期・咲く時期はいつ?
アネモネの球根を植える時期はいつでしょうか。
アネモネの定植の適期は、10月〜11月になります。
発根の適温は9~13℃で、地温が高い時期に定植してしまうと球根が腐りやすく、発芽率が下がるため注意しましょう。
アネモネは球根で育てるのが一般的ですが、種から育てることも可能です。
種から育てる場合は、9月~10月に種まきを行います。
球根同様、地温が高いと発芽率が下がるため、涼しくなってから行うと良いでしょう。
では、アネモネの開花時期はいつでしょうか。
アネモネの開花時期は、3月〜4月になります。
5℃以下の寒さに当たらないと花芽が形成されないので、屋内で育てる場合は環境の管理に気をつけましょう。
では、植え付け時期は分かりましたが、実際にどのように植え付けを行えばいいのでしょうか。
次の章では、アネモネの球根の植え付け方について詳しくご紹介いたします。
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アネモネの球根の植え方!吸水してからやるの?
アネモネの球根の植え付けを行う際は、植え付ける前に吸水処理を行います。
アネモネの球根は乾燥しており、そのまま植え付けると水を与えた時に一気に吸水してしまい、腐りやすくなります。
事前にゆっくり時間をかけて吸水する処理を行うことで、発芽率がぐんと上がりますよ。
では、植え付け前の吸水処理の方法からご説明いたしましょう。
【吸水処理】
以下のものを準備します。
・アネモネの球根
腐っていない、しわしわに乾燥した状態の良いものを用意します。
・バーミキュライト
用土として使用します。清潔なものを用意しましょう。
・霧吹き
バーミキュライトを湿らせるために使用します。
・トレー
5cmほど深さがあるものを用意します。蓋付きのトレーであれば蓋も使用します。
・トレーの蓋、もしくはビニール袋
トレーに蓋がない場合は、トレーが入るサイズのビニール袋を用意します。
まず、トレーにバーミキュライトを入れ、霧吹きで湿らせます。
湿らせたバーミキュライトに、アネモネの球根を尖った方を下向きにして埋めます。
乾燥しないように蓋をするかビニール袋に入れ、一週間冷蔵庫に入れて吸水させます。
途中でバーミキュライトが湿っているか確認し、乾燥気味であれば球根に直接水がかからないように注意しながら、霧吹きをすると良いでしょう。
一週間後、球根が水分を含んで膨らんでいるか確認します。
球根の吸水が確認できたら、バーミキュライトの中に戻し、日の当たらない涼しい場所に置いて数日管理します。
この間も、バーミキュライトが乾いてきたら霧吹きをして湿らせましょう。
一週間ほどで発根が確認できます。
吸水処理ができたら、いよいよ植え付けです。
鉢植えの場合と地植えの場合をそれぞれ順を追ってご説明いたしましょう。
【鉢植えの場合】
鉢植えの植え付けには以下のものを用意します。
・球根用培養土
赤玉土:腐葉土=7:3の割合で配合したもの、もしくは市販の草花用培養土を使用しましょう。
初心者の方には市販のものがお手軽でおすすめですよ。
・プランターや鉢
お好みのプランターや鉢を用意します。5号鉢で3~5個、6号鉢で10~15個ほどの球根を植え付けられます。
・鉢底ネット、鉢底石
プランターや鉢の大きさに合わせた量を用意します。
まず、プランターや鉢に鉢底ネット、鉢底石を入れ、用土を縁より3cmほど下まで入れます。
その後、用土を霧吹きでたっぷり湿らせます。
湿らせた用土の上に、吸水処理同様、球根の尖った方を下にして植えます。
今回は発根しているので分かりやすいですよ。
植え終えたら、1~2cmほど用土で覆い、植え付け完了です。
植え付け時に用土を湿らせてあるため、数日は水やりは不要です。
土が乾いてきたら、水やりをします。
【地植えの場合】
地植えの植え付けには以下のものを用意します。
・苦土石灰
アネモネは酸性の土壌を嫌う性質があるため、1㎡あたり100gの苦土石灰を用意します。
・堆肥または腐葉土
1㎡あたり2kgを用意します。
・緩効性化成肥料
20~30gを用意します。
植え付け場所は、日当たりと風通しが良い場所を選びます。
植え付けの2〜3週間前に土作りを始めましょう。
1㎡あたり100gの苦土石灰を混ぜ込み、30cmほどの深さを耕します。
10日後くらいに、細い根を発達させるため堆肥または腐葉土を混ぜ込みます。
球根を植える際は、吸水処理同様、球根の尖った方を下にして植えます。
霜に弱いため寒冷地の場合は7〜8cm、その他の地域の場合は3cmほどの深さに植えましょう。
地植えの場合は水やりは不要です。
鉢植えの場合も地植えの場合も、吸水処理をきちんと行っておくことが、成功のカギですよ。
ところで、アネモネが無事咲き終わったら、どのように管理するのでしょうか?
植えっぱなしにしていても良いのでしょうか?気になりますね。
そこで、続いては開花後のアネモネの球根の管理についてお伝えします。
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アネモネの球根は植えっぱなしOKって本当?
アネモネの球根は植えっぱなしOKなのでしょうか?
結論から言うと、アネモネの球根は植えっぱなしにしても問題ありません。
ただし、アネモネは高温多湿を嫌うため、腐らせないように管理する必要があります。
特に、開花後の梅雨時期はアネモネにとって厳しい環境となり、球根が腐ってしまう危険性があります。
よって、植えっぱなしにする場合は、雨が当たらない場所に簡単に移動できるよう、鉢植えに植え付けると良いでしょう。
乾燥させて管理し、10月下旬頃から少しずつ水やりをすると、再び花を咲かせてくれますよ。
地植えの場合は、掘り上げを行うことをおすすめします。
掘り上げの方法については、次の章でご説明しますね。
植えっぱなしにしないで掘り上げをする場合は、どのように行えばいいのでしょうか。
次の章では、アネモネの球根の掘り上げの方法について詳しくご説明します。
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アネモネの球根の掘り上げ!保存方法はどうすればいいの?
アネモネの球根は、茎や葉が枯れる5月下旬〜6月頃が掘り上げの適期です。
では、掘り上げの方法について、順を追って説明しましょう。
まず、掘り上げを行う場合は、アネモネの葉が黄色くなり始めた頃から、乾燥気味に管理します。
葉がほとんど黄色く変色し、晴天が続いて土が乾燥している時を見計らって、球根を掘り上げます。
掘り上げた球根についた泥を落としたら、通気性の良いネットの袋に入れ、風通しの良い場所で陰干しします。
1ヶ月後、球根がカラカラに乾いたら、枯れた茎や根を取り除き、涼しい風通しの良い場所で保管します。
球根の植え付け時期になったら、前の章でお伝えした方法で再度植え付けをしましょう。
適切に管理をすれば、何度でもアネモネの花を楽しむことができますよ。
ところで、せっかく植え付けたアネモネの球根が発芽しなかったら、ガッカリしてしまいますよね。
そんなことがないよう、最後に発芽しない場合の対処法や失敗しないためのコツについてお伝えします。
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アネモネの球根が発芽しない!失敗しないコツは?
アネモネの球根が発芽しない場合、以下の原因が考えられます。
・球根が腐っている
・植え付け時の球根の向きが上下逆になっている
・霜にやられてしまっている
【球根が腐っている】
球根がブヨブヨになっていたりすると、球根が腐っている可能性があります。
吸水処理が上手くいかなかったり、水をやりすぎたり、植え付け時期が15℃以上で、高温により腐ってしまったなどの原因が考えられます。
腐ってしまった場合は、残念ながら復活させることは難しいでしょう。
腐ってしまうリスクも考えて、少し多めに植え付けを行うと良いかもしれません。
植えっぱなしの場合もリスクが上がるため、心配な場合は掘り上げを行うと良いでしょう。
【植え付け時の球根の向きが上下逆になっている】
前の章でもお伝えした通り、アネモネの球根は尖った方を下にして植え付けます。
上下逆さまに植え付けてしまうと、余計な体力を使ってしまい、発芽しない可能性があります。
発根していない状態で植え付ける場合は、植え付ける球根の向きに注意しましょう。
球根の形がいびつで上下が分かりにくい場合は、横向きに植え付けると良いでしょう。
【霜にやられてしまっている】
強い霜が降りると、球根が霜にやられてしまうことがあります。
特に寒冷地の場合は、球根を植える場所や植える深さに気をつけましょう。
霜が降りる場所は注意が必要ですが、5℃以下の寒さに当たらないと、今度は花芽が形成されないため、管理には注意が必要です。
霜にやられてしまった球根も、復活させるのは難しいため、前もって霜除け対策を行っておくと良いでしょう。
球根は腐ってしまったり傷んでしまうと復活させることが難しくなります。
適切な管理や事前に対策をするように心がけ、丁寧に扱うようにしましょうね。
それでは、アネモネの球根の植え方について最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、アネモネの球根の植え方についてお伝えしました。
アネモネの植え付け時期は秋、春に花が咲きます。
アネモネの球根を植え付ける際は、事前に吸水処理をすると発芽率が上がります。
アネモネの球根は、植えっぱなしにしても大丈夫です。
ただし、地植えの場合は掘り上げをした方が良いでしょう。
掘り上げ後は風通しが良い場所で保管します。
球根は腐ったり傷んでしまうと復活させることが難しいので、適切な管理と事前の対策を行うことが大切です。
吸水処理から手間をかけて発根、発芽させたアネモネは、愛着が湧くこと間違いなしですよ^^
適切に管理すれば球根は何度も花を咲かせてくれるので、ぜひアネモネの球根を育ててみてくださいね。
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