カーネーションの挿し木は難しい?時期や準備、成功のコツは?

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カーネーションの挿し木は難しいと思っていませんか?

 

挿し木と聞くと、専門用語だし、専門的な技術や道具が必要なのかなと思う方も多いかもしれません。

しかし、実際はほぼ家にある材料でポイントさえおさえれば、比較的簡単な方法で増やすことができます。

 

今回は具体的なカーネーションの挿し木の成功する方法や時期、成功率を上げるためのポイントも紹介していきます。

ぜひ、カーネーションを増やしたり、育てたりするときの参考にしてみてください。

カーネーションの挿し木は難しい?時期はいつ頃なの?

まずは、カーネーションの挿し木とは何でしょうか?

また、どのような目的があるのでしょうか?

 

そもそも、挿し木とは、茎や芽などの植物体の一部を用土にさして育てて、完全な植物体を再生させることです。

種をまいて増やすよりも苗の生育が早く、比較的簡単に苗を増やすことができるというメリットがあります。

 

カーネーションでは、茎を用土に挿して増やす挿し木のやり方が一般的で、時期ややり方に気を付ければ比較的簡単な方法で増やすことができます。

カーネーションの挿し木をする目的は、苗を増やすために行う場合が多いです。

 

挿し木をやらない場合でも、親となる株に茎がたくさん生えて伸びていると、株全体の形が乱れてきてしまうため、定期的に切り戻しが必要になります。

切り戻しをするといらない茎がでてくるので、せっかくなら挿し木に挑戦してみてもよいでしょう。

 

挿し木は、一般的には平均気温が20℃程度で、湿度が高い時期が適期になるので、春か秋に行います。

また、挿し木直後の植物はデリケートなので、夏や冬といった気温が極端に高い、低い時期は避けるようにすることで成功率があがります。

 

では、カンタンに挿し木のやり方の手順を説明します。

詳しい材料ややり方はこの後説明するので、詳しく知りたいという方はそちらを参考にしてくださいね。

 

【挿し木に使う茎や枝の下処理】

まず、挿し木用に用意した茎(挿し穂)を適切な長さにしたり、葉と切ったりします。

葉を切るのは、根からの吸水と、葉からの蒸散のバランスをよくしてしおれるのを防ぐためです。

 

【挿し穂の吸水】

下処理が終わったら、挿し穂を水に浸けて吸水させます。

後述しますが、メネデールを使う場合はここで使います。

 

【挿し木をする】

用土に挿し穂をさし、あとは発根するのを待ちます。

 

挿し木の大まかな手順は以上です。

意外と簡単だなと思った方もいるのではないでしょうか。

 

基本的な挿し木のことについては理解できたでしょうか。

お気に入りのカーネーションを増やすためにも挿し木は有効な方法です。

 

挿し木に挑戦したいという方は、次からの説明を参考に、材料を準備していきましょう。

 

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カーネーションの挿し木で準備するものは?

ここからはカーネーションの挿し木をするのに必要なものを説明します。

ここにあるものを準備すればとりあえず大丈夫!というくらい詳しく説明していくので、材料を準備するときの参考にしてみてください。

 

【用土】

用土は、肥料が入っていなくて、適度な水はけと通気性がある土がよいのです。

バーミキュライトや鹿沼土、赤玉土、挿し木用の土など、手に入るものを準備しましょう。

また、清潔な土を使わないと、切り口から病原菌が侵入するおそれがあるため、必ず買った用土を準備します。

 

【ハサミ】

家にあるもので充分ですが、茎や葉を切るときにカーネーションの切り口に直接触れるものになるので、病気の侵入を防ぐために清潔なハサミを準備します。

また、茎の切り口が潰れてしまうと吸水や発根が上手くいかないことがあるため、切れ味のよいハサミを用意することも大切です。

 

【用土を入れるもの】

ポットや育苗トレー、セルトレーなど、用土を5cm程度の深さまで入れることができ、排水用の穴が開いているものを準備します。

 

【カップと水】

挿し木に使うカーネーションの茎を吸水させるのに使います。

茎を立てた状態で先が水に浸けられればよいので、ピクニックに使うような使い捨てのカップでよいです。

 

【割りばし】

用土に茎をそのままさすと茎の先が折れてしまうことがあるため、割りばしであらかじめ穴を開けてからさすことで、折れるのを防ぐことができます。

 

【透明なゴミ袋】

挿し木後は、常に湿度が高い状態に保っておくことが大切です。

そこで、挿し木が終わったカーネーションを容器ごとゴミ袋にいれて口を縛ることで、湿度の高い状態を簡単に作り出すことができます。

 

【発根促進剤】

これは必ずしも必要というわけではないですが、使うことで成功率が上がります。

ルートンという発根促進剤が一番有名で、手に入りやすいです。

 

用土からこまごましたものまで、準備するものは多いですが、家にあるものがほとんどです。

どれも成功率をあげるために必要なものなので、ぜひ面倒くさがらずに揃えるようにしましょう。

 

では、準備ができたら次は具体的な挿し木の方法について説明します。

 

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カーネーションの挿し木!水差しやメネデールのやり方は?

それでは、挿し木の方法について説明します。

今回は、水差しで行う方法や、メネデールを使った方法について説明します。

 

それぞれ方法のほかにもメリット等についても紹介しますので、自分に合った方法を選んで挑戦してみてください。

 

【水差しで行う方法】

水差しとは、挿し木用に切った茎(挿し穂)をカップなどの水に浸けたまま置いて発根させる方法です。

メリットは、鉢上げまでは土が必要なく室内に置くことができるため、手軽で清潔です。

 

また、はじめから用土に挿す一般的な挿し木と違って、根の成長具合を見ることができます。

根の成長を確認してから鉢上げできるため、気温が高い時期等、適期ではない時期に挿し木をしなければならないときにこの方法を用いるとよいでしょう。

 

ここからは水差しの方法について説明していきます。

 

まず、親となるカーネーションの苗から挿し穂を切ります。

挿し穂は病気がなく元気で、葉と葉の間(節間)が狭い茎を選びます。

後で長さを整えることを考慮して、15cmくらいの長さで切るとよいでしょう。

 

次に、切り出した挿し穂を用土に挿すために調整していきます。

切り出した挿し穂は、茎の根元側の断面を斜めに切り直します。

これは斜めに切り直すことで、断面の面積が増え、効率的に吸水や発根ができるようにするためです。

 

その後、長さが10cm程度になるように先端側の茎も切り直します。

葉は、上の方の元気な葉を3枚残して残りの葉は根元から切り取り、残した葉をそれぞれ3分の2~半分程度切ります。

残した葉を切るのは、切断面からの吸水よりも葉からの蒸散量が多すぎてしおれてしまうのを防ぐためです。

 

調整が終わった挿し穂をカップ等を用いて水に浸け、水の腐敗を防ぐために2~3日に一度、水を替えながら根が出るまで管理します。

根が出たら鉢上げをしましょう。

 

【メネデールを使った方法】

メネデールとは、植物活力素で、挿し木や普段の水やり、種まきのとき等、様々な場面で使うことができます。

メネデールを使うメリットは、挿し木の場合は発根率を上げたり、挿し木後の成長を促進させたりすることができます。

 

そのため、水差しと同様に、適期ではない時期に挿し木をしたいときに成功率を上げるために使うとよいでしょう。

 

具体的な方法としては、【水差しで行う方法】を参考に、挿し穂を調整します。

その後、用土に挿し穂をさす前に100倍に薄めたメネデールに切断面を30分以上浸けます。

挿し木をした後も、発根するまでに2~3日に一度、100倍に薄めたメネデールをあげると発根率を高めることができます。

 

【基本の挿し木】

最後に、一般的な挿し木の方法について説明します。

適期に挿し木ができる場合や、基本的な挿し木の方法が知りたい場合はこちらを参考にしてみてください。

 

まず、【水差しで行う方法】を参考に挿し穂の調整をします。

その後、挿し穂をカップに入れた水につけ、2,3時間~半日程度吸水させます。

 

メネデールを使う場合は、このときに浸けます。

吸水させているあいだに用土を容器に入れてじょうろ等で適度に湿らせて挿し穂をさす準備をしておきましょう。

吸水が終わったら挿し木をします。

 

ルートン等の発根促進剤を使う場合はここで切断面に付けます。

用土へのさし方は、用土に割りばしで穴を開けて挿し穂を3cm程度さして終わりです。

吸水後から挿し木までに時間がかかるとしおれてしまうので、素早く行ってください。

 

挿し木が終わったら挿し穂が倒れないように注意して水をやり、容器ごとゴミ袋に入れて口を縛り、半日陰に置きます。

その後、毎日霧吹きやじょうろで水やりをします。

メネデールを使う場合は、2~3日に一度、水の代わりにメネデール液をあげてください。

 

ゴミ袋に入れると日が当たったときに急激にゴミ袋の中の温度が上がりやすいため、置き場所や温度に気を付けて発根まで管理しましょう。

根が出てきたのを確認できたら、ゴミ袋から出して鉢上げするまでそのまま育てます。

 

挿し木は専門的な技術が必要だと思われがちですが、家にある材料で意外と簡単にできます。

水差しでもメネデールでも、上手く根が出たら鉢上げが必要になるので、ここからは挿し木によって増やした苗の鉢上げの方法について説明していきます。

 

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カーネーションの挿し木!鉢上げのやり方は?

カーネーションの挿し木で発根した後、鉢上げをする方法について説明します。

 

まず、植えたい鉢を用意します。

いきなり大きな鉢に植えるのではなく、最初は小さめのポリポットや鉢に鉢上げして、成長に合わせて大きな鉢に替えるようにするのがポイントです。

 

次に、用意した鉢に用土を鉢の高さより1cmくらい低い高さまで入れます。

用土は、市販の草花用の用土を軽く湿らせたものでよいです。

用土に指や割りばしで苗を植えるための穴を開け、苗を植えて、倒れないように土を寄せます。

 

最後に水やりをして、成長が確認できるまでは強い日差しが当たらないところに置いて育てていきます。

 

鉢上げをすれば、あとは苗が大きくなって花が咲くのを楽しみに、育てていくだけです。

しかし、上記のような手順で挿し木をしたのに、失敗して悩んでいる人もいるかもしれません。

 

そこで、最後に挿し木の成功率を上げるためのポイントについて紹介します。

前述した挿し木の方法と併せて、参考にしてみてください。

 

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カーネーションの挿し木の成功率!失敗しないためのポイントは?

カーネーションの挿し木は、失敗しないための2つのポイントをおさえることで成功率が上がります。

ここからはそのポイントを説明していきます。

 

【挿し木後の環境を整える】

筆者は今まで様々な植物の挿し木をしましたが、どの植物でも、挿し木のやり方よりも挿し木が終わったあとの管理が重要だと感じています。

挿し穂は葉も茎も切断されてデリケートな状態であり、そこから新しい根を出すためには適した環境にしてあげることが成功率を上げるコツです。

 

具体的には、春や秋といった適期に挿し木をすることや、挿し木後に直射日光に当てないこと、高い湿度を保つことです。

特に高い湿度を保つことができずに失敗しやすいので、ぜひゴミ袋を用いた方法で湿度を保ちながら育ててみてください。

 

【病気にかかっていない茎を用意する】

挿し木は、親となる苗の植物体の一部を使うため、親苗が病気にかかっていると、挿し木で作った苗も病気にかかっている状態になります。

また、カーネーションには水を媒介してうつる病気もあるため、病気にかかった挿し穂を水に浸けると、健康な挿し穂まで病気になるおそれもあります。

 

そのため、挿し穂に使う茎は健康か、よく確認してから使うようにしましょう。

清潔な用土を使うことも、病気のリスクを減らす対策になりますよ。

 

以上のやり方や注意点を参考にすれば、挿し木も成功し、あなたのカーネーションもきっと綺麗に咲いてくれますよ。

 

それでは、カーネーションの挿し木について最後にまとめましょう。

 

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まとめ

今回は、カーネーションの挿し木についてお伝えしました。

 

カーネーションはほとんど家にある材料で、挿し木によって簡単に苗を増やすことができます。

適期に行うのがよいですが、水差しを行う方法やメネデールを使った方法を取り入れることで、成功率を上げることもできます。

 

また、挿し木が上手くいって根が出た苗は、鉢上げをすることによって大きく育てることができます。

挿し木による苗づくりを成功させるためには、健康な挿し穂を準備して基本的な挿し木の方法をおさえたうえで、挿し木後の環境に気を付けることがポイントです。

 

成功すれば、1つの苗からたくさん新しい苗を増やすことができます。

ぜひ今回の記事を参考にして、お気に入りのカーネーションを増やしてみてください。

 

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