プルメリアという花をご存知ですか?
どんな花かピンとこない方は、ハワイのレイ(首飾り)や髪飾りと聞くと、あ~あの花ね!と、思われるかもしれません。
育て方や増やし方を知りたい方という方もいらっしゃるでしょう。
今回は、プルメリアの育て方、挿し木や冬越し等について詳しくお話しします。
最後に、花が咲かないとお悩みの方に、失敗をしないコツをお伝えしますね。
それでは、プルメリアとはの花芽や枝分かれから、順を追って大公開です!
目次
プルメリアとは?花芽や枝分かれって何?
プルメリアとは、どんな花かご存じでしょうか?
プルメリアは、グアテマラやメキシコなどの熱帯アメリカを原産地とするキョウチクトウ科インドソケイ属の常緑高木です。
※プルメリア属とも表記されることもあります。
この花は、樹高が10mにもなることもあり、多肉質の肉厚な枝に濃い緑色の葉を付け、香りのよい花を咲かせるんですよ。
花の色は、白、赤、ピンク、黄色、複色と様々あり、最近では背の低い品種も出回っています。
日本では、4~10月が生育期で、開花期は気温がしっかり上がる6~10月です。
この開花期に、プルメリアの肉厚な枝の先端に、花の蕾が複数まとめて付いて約5㎝の花が咲きます。
ところで、プルメリアの「枝分かれ」という言葉を聞いた事がある方もいらっしゃると思いますが、それってどんな状態のことか分かりますか?
プルメリアの花木の枝に花芽が付くと、その枝はそれ以上先に伸びることはありません。
そして、花の下から2~3本枝分かれして、新たに枝を増やして大きくなっていきます。
この状態のことを枝分かれといい、プルメリアは花芽が付くごとに、枝分かれをしながら枝数を増やしながら生育していくんですね。
ちょっとした豆知識ですので覚えておくと良いでしょう。
それでは、続いてプルメリアの育て方をご紹介しますね。
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プルメリアの育て方!種まきや切り戻し等のコツは?
プルメリアを育てるのは難しいと思っていませんか?
実は、そんなことはなく簡単に育てることができるんです。
種まきや切り戻しのコツもお伝えしながら、一つ一つお話ししますね。
【種まき】
プルメリアの種は園芸店などでは販売されていませんので、インターネットで手に入れるか、育てた花から種を採取する必要があります。
プルメリアの種は、花後に約15cmの鞘ができて、その中から約2cmの種が複数採取できるんですよ。
面白いのが、この種には羽があり、鞘から出た後に風で遠くへ飛んで行くような仕組みになっていること。
種まきのポイントは、この羽部分は土から出して植えてあげることです。
土は、市販の種まき用の土や、肥料分の入っていない赤玉土、バーミキュライトを使用しましょう。
肥料分が入っていると種の発芽が悪くなりますので気を付けてくださいね。
種まきの時期は最低温度が15℃以上になる5月~10月が良いでしょう。
種を植えて、1~2週間程で発芽して可愛い新芽が出てきますよ。
【苗】
プルメリアの苗は、花付きの状態で園芸店では梅雨が終わった夏に出回ります。
葉が濃い緑色をしており、株がしっかりしたものを選びましょう。
種から育てたものは、葉が4~6枚程になったら3号(約9cm)ポットに植え替えて、日当たりの良いところで育てることがポイントです。
種から育てたものは、開花まで約3年かかりますので、じっくり育ててあげましょう。
【植え付け】
園芸店で購入したプルメリアは、花が付いていることが多いので、植え替える場合は、根を崩さないように、一回り大きい鉢に植え替えましょう。
植え替えは、生育期の4月~10月に行うことがポイントです。
プルメリアは、寒さに弱いので、地植えした場合は、日本の冬を越えることはできません。
そのため、鉢植えで管理しましょう。
【用土】
プルメリアは、多湿条件を嫌います。
そのため、水はけのよい土で植えてあげることがポイントです。
市販の園芸用のお花の土だと水持ちが良すぎるので、観葉植物の土が育てやすいでしょう。
【水やり】
基本的には、土が乾いたら鉢の底から水が流れるくらいに、しっかり水やりをしましょう。
ただし、最低温度が15℃を下回り始めると生育が止まり、休眠し始めます。
この時に、水をやりすぎると根腐れの原因になりますので、徐々に水やりは控えましょう。
私は、寒くなり始める11月に水をやりすぎて、枯らした経験がありますので気を付けてくださいね。
12~2月は、月に一度程度の水やりで十分です。
【肥料】
プルメリアの花をたくさん咲かせるためには、リン酸の多い肥料を特に与えましょう。
リン酸は、花の栄養になる肥料なので、プルメリアのようにたくさんの花が咲く植物には、重要な栄養素になります。
植え付けの時に、ゆっくり効く緩効性の肥料を土に規定量混ぜ込みましょう。
生育期の4~10月に即効性の液体肥料を、規定量水に溶かして水やり代わりに、月に3回程与えてあげると良いですよ。
【剪定】
プルメリアの剪定は、生育期の4~10月に形を整える程度にしましょう。
プルメリアは、剪定した枝から枝分かれして枝が増えますが、それらの枝は
翌年まで花は咲きません。
そのため、全ての枝を剪定すると、その年は花が咲かなくなるので気を付けてくださいね。
また、プルメリアはキョウチクトウ科の植物なので、剪定すると白い乳液のような樹液が出ます。
この樹液は、有毒成分を含むので、皮膚などに付いた場合は、しっかりと洗い流しましょう。
ところで、プルメリアを育てて大きくなってきたら、増やしてみたいと思いませんか?
プルメリアは挿し木でかんたんに増やすことができますので、そのやり方やポイントをお話ししますね。
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プルメリアの挿し木!増やし方のポイントは?
プルメリアの挿し木は、実は簡単だということをご存じでしょうか?
プルメリアの挿し木の時期は、5~10月です。
枝先から20cm程の長さで切り取り、切り口から流れ出る白い樹液が止まるまで、水で洗い流しましょう。
白い乳液が止まったら、発根促進剤のメネデールを水に薄めて吸水させ、切り口に同様の効果があるルートンを付けて、土に植えてあげます。
土は、市販の挿し芽挿し木用の土や、肥料分の入っていない赤玉土やバーミキュライトが良いです。
根がない状態で、肥料分が入っていると発根がうまくできないことがあるので気を付けてくださいね。
土にあらかじめ、穴を開けておき、10㎝程植え込み、明るい日陰で管理しましょう。
プルメリアの挿し木は、新芽が出るまで約1か月かかりますので、その間に水切れしないように気を付けてください。
挿し木から新芽が4~5枚出てきたら、小さめの鉢に植え替えて育ててあげましょう。
プルメリアは、樹高が1m程になることで花が咲くので、じっくり育ててください。
挿し木で増やしたプルメリアが大きくなるのが、楽しみですね。
ところで、プルメリアを育てている方の中で冬越しに悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
そのような方のために、プルメリアの冬越しについてお話ししますね。
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プルメリアの冬越しはどうすれば良い?
プルメリアの冬越しはどうすればいいのか悩んでいる方は、多いようです。
プルメリアは、寒さに弱い植物なので、最低温度が15℃を下回り始めると葉が落ち始めて、休眠し始めます。
そのため、そのタイミングで室内の日当たりの良い窓際で管理しましょう。
休眠期でも、枝にしっかりと光を当てておくことで翌春以降の花付きが良くなりますよ。
12~2月の寒い時期は、水やりは月に1回程度で十分です。
休眠期に水をやりすぎると、生育期ではないので、根から吸水せず、根腐れの原因になりますので気を付けてくださいね。
真冬の窓際は、朝晩の冷え込みが強く、外気温と変わらないくらいに温度が下がりますので、その場合は、窓際から離しておきましょう。
もし、プルメリアを地植えしている場合は、鉢に植えなおして、同様に室内の日当たりの良い窓際で管理すると良いですよ。
遅霜も降らなくなった4月以降に、再び外で育ててあげることで、花が咲いてきますので、楽しみにしてくださいね。
冬越しをして順調に育っているプルメリアが咲かなかったら悲しいですよね。
そんなことがないように、失敗しないコツをお話ししますね。
プルメリアが咲かない!失敗しないコツとは?
プルメリアが咲かないことで、悩んでいる方は意外と多いのはご存じでしょうか?
プルメリアが咲かない原因は以下の4通りです。
1:日当たり不足
プルメリアは日当たりを好むので、半日陰の状態などでは、蕾が付きにくいです。
しっかりと日が当たるところで育てることがポイントです。
冬の休眠期にも、室内の日当たりの良いところで育てると、翌春から花が咲きやすくなりますよ。
2:開花期の水不足
蕾が咲かずに枯れてしまうことがありますが、これは蕾ができ始めた時期に水切れを経験していることが原因です。
そのため、蕾ができたときは、しっかりと水やりを行い、極端な水切れをしないようにしましょう。
3:開花期の肥料不足
プルメリアの開花には、リン酸の栄養素が特に必要です。
肥料の成分を確認して、リン酸が多いものをしっかりと与えましょう。
4:株が小さい
元々背の低い品種でなければ、プルメリアは本来はとても大きくなる植物です。
そのため、1m以下の株には花が付きにくい傾向があります。
小さい株は、じっくりと育てて大きく育ててから、花が咲くのを待ちましょう。
上記の、4つの原因を解決すれば、プルメリアの花が咲かないという悩みも解決しますよ。
たくさんの可愛い花を咲かせましょうね。
それでは、プルメリアについてたくさんお伝えしましたので、最後にまとめましょう。
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まとめ
今回は、プルメリアの育て方や増やし方等についてお話しました。
プルメリアは、香りの良い花が咲くたびに枝分かれをして枝数を増やす植物です。
育て方は、日当たりが良く水はけのよい土で育て、大きくなったら枝を整え剪定をしましょう。
プルメリアは、挿し木で簡単に育てることができます。
挿し木の新芽が出るまで時間がかかるので、土を乾燥挿せないことが大切です。
プルメリアは、休眠期になり葉を落とし始めたタイミングで、室内の日当たりの良いところで管理しましょう。
プルメリアが咲かない原因は日当たり、水やり、肥料やり、小株があります。
可愛いプルメリアを元気に育てて、ステキなグリーンライフをお過ごしくださいね。
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