10月、11月と冬が近づいてくれば、丸いつぼみがかわいいスキミアがお店に並んできます。
とても人気のあるスキミアですが、育て方はご存じでしょうか?
スキミアの苗が手に入ったら、たくさんのつぼみを毎年つけられるように、うまく育てたり、増やしたりしたいですよね。
そういうわけで、今回はスキミアの育て方や増やし方についてご紹介しましょう。
また、スキミアには素敵な花言葉もありますので、それについてもあわせてご紹介します。
寄せ植えのこと、枯れる原因などにもお答えしますので、最後までご覧くださいね。
目次
スキミアには種類がある?花言葉や開花時期は?
まず、スキミアとはどんな花なんでしょうか。
見てみましょう。
スキミアは、学名をSkimiya japonica’といってミカン科の常緑植物です。
『シキミア』とも呼ばれます。
日本原産のミヤマシキミが、ヨーロッパで品種改良されたのが、スキミアです。
赤や緑色の小さなつぼみがたくさん集まって、4月から5月にかけて花も咲きますが、何といってもスキミヤの魅力は、つぼみの方ですね。
このかわいらしいつぼみは、秋から春先までのとても長い間、楽しませてくれるのです。
肉厚で濃い緑色の葉も目を引きます。
スキミアには、現在いろいろな園芸品種が流通していますが、3つほどご紹介しましょう。
①ルベラ
スキミアの代名詞といえるほど、最も流通した品種です。
ルベラとは“赤”という意味ですが、その名の通り赤いつぼみをつけます。
小型なので鉢植え向きで、切り花にもよく使われます。
②マジック・マルロー
何といっても、斑入りの葉が特徴です。
つぼみはライムグリーンからピンクに変わり、白い花が咲きます。
あまり大きくならず、横に丸く広がっていく感じですね。
③リーベシアーナ
実をつけるスキミアの代表的な品種です。
赤くおいしそうに見えますが、実には毒があります。
果実のことは、後ほどまた触れます。
さて、スキミアには、「寛大」と「清純」という二つの花言葉があります。
由来も含めてご説明しましょう。
①寛大
スキミアは10月から3月半ばまでの長い間つぼみをつけ、その後は5月頃まで、花で楽しませてくれます。
このように長い間、楽しませてくれることから「寛大」という花言葉がついたようです。
②清純
スキミアには白い花が咲きますが、白からは、清楚とか純粋なイメージが浮かびます。
まさに「清純」という花言葉がピッタリですね。
花言葉って、やはりその花の様子から、つけられることが多いようです。
では次に、気になる育て方などについてご説明します。
関連記事
スキミアの育て方!種まき・水やり・切り戻し等のコツ
スキミアを育てるって、一口に言えば、毎年たくさんのつぼみをつけるために気を配ることでしょうか。
では、順を追って説明していきます。
①置き場所・植える場所
日陰から半日陰になるような場所が、おすすめです。
まったくの日陰でも育ちますが、花芽がうまくつきませんし、日当たりがよすぎれば葉が焼けることがあります。
まったくの日陰でもだめ、日があたりすぎてもダメ。
置き場所・植える場所、悩みますよね。
年間を通して、一日2時間ほど日が当たる場所がいいのではないかと、思います。
木漏れ日があたる場所ですね。
また、寒風や霜も苦手なので、そこにも注意してはじめから場所を決めるといいのでは。
真夏のガンガン照りのつけも、スキミアには酷なので、私はその時間帯だけでも鉢を移動させてます。
地植えなら、バークチップを敷くことも、暑さ対策にもなります。
※バークチップとは、松の樹皮でできたマルチング材です。
②用土
スキミアを育てるのにいいのは、水はけのよい酸性の土です。
日本の土壌は、基本、酸性寄りなので、地植えの場合はそのまま植えられます。
いろいろやってみましたが、鉢植えなら、腐葉土3:鹿沼土7ぐらいで混ぜたものがベストでした。
園芸用培養土に、小粒の赤玉土を混ぜてもオーケーです。
③種まき
秋に実った種を、そのままとりまきにするか、春まで保管して、4月から5月の間に植えます。
種をしばらく水に浸けておいてから、まいた方が発芽しやすくなります。
発芽するまで、土は湿らせた状態を保って下さいね。
(種まきについては、後ほどまた説明します)
④植え付け
3月から6月半ば、10月から12月までに行いましょう。
もしお店からポリポットなどに入った状態で買ってきたら、一回り大きな鉢に植えつけます。
地植えでもいきなり植えるのは、やめましょう。
成長がゆっくりなスキミアです。
いったん鉢で育てて苗に体力をつけてから、植え替えるのが失敗が少ないのです。
また、どんな植物もですが、植え付けの時は、できるだけ根を痛めないように丁寧に扱ってくださいね。
⑤肥料
5月から6月と、9月半ばから12月にそれぞれ緩効性肥料を1、2回与えれば十分です。
⑥水やり
年間を通じて、土の表面が乾いてきたら水やりします。
地植えの場合は、水やりはまず必要ありません。
⑦剪定
必要ありません。
スキミアは成長が遅いからです。
ただし、少々枝が混み合ってきたなと感じたら、切り落として構いません。
⑧病害虫
春から秋口にかけて、ナメクジが発生します。
誘引殺虫剤で駆除しましょう。
また、アゲハチョウの幼虫もスキミヤは食草として狙われやすく、見つけたらただちに、殺虫剤で駆除しましょう。
暖かくなってきたら、アゲハチョウはどんどん卵を産み付けます。
早めに処理しておきたいところです。
ここまで、いかがでしたでしょうか。
難しくはないですよね。
では、次にスキミヤの増やし方について、ご説明します。
関連記事
スキミアの増やし方!挿し木や種まきのコツやポイント
スキミアの増やし方は、挿し木になります。
種をまくことでもできるので、それぞれご説明します。
①挿し木
5月から6月のうちに行います。
挿し木用に、勢いのあるしっかりした枝を選びます。
切り口は斜めに鋭く切って下さい。
上の葉を3枚ほど残して後はカットします。
しばらく水に浸けた後、切り口に発根促進剤をつけて、鹿沼土などにさします。
挿し木にする枝が入手できないなら、切り花で買ったものを使ってみるのも手です。
②種まき
種まきの手順については、「育て方③」を見てください。
ここでは、主に種とりのことについてお話します。
市場に出回っているスキミアの9割が果実をつけない雄株です。
リーベシアーナやテンプテーションなどの実をつける雌株自体、入手が難しいかもしれません。
雌株は秋からクリスマスにかけて、赤い実をつけます。
それをとりまきにするか、春まで保管してまくかになります。
種はビニールパウチなどで密封し、冷蔵庫で保管になります。
ちなみに私は、種をよく冷凍庫でも保管します。
発芽率もなかなかです。
品種によっては自家受粉(同じ株で受粉)もするようですが、やはり次の年も結実させるためには、相性のいい雄株が近くにある方が、いいと思われます。
前にも言ったように、スキミヤは成長がゆっくりな植物です。
他の植物のように、どんどん増えたり、花芽がすぐにつくことはないので、増やすにも気長に構えて下さいね。
さて、増やし方まで終わったところで、お待ちかねの寄せ植えについて、お話しましょう。
関連記事
スキミアの寄せ植え!コツやポイントは?
スキミアは寄せ植えで和にも洋にも仕立てられる植物です。
10月、11月からの植え植えには、次のような植物が挙げられます。
①ガーデンシクラメン
②クリスマスローズ
③アベリア
④ヤブラン
⑤ヤブコウジ
⑥ヒューケラ
⑦アイビー
⑧ナルコユリ
①②③は花期が長いもの、④⑤は実がつくもの、⑥⑦⑧は葉が美しいもので選んでみました。
上に挙げた以外でも、水をあまり必要とせず、半日陰でも育ち、酸性の土壌を好む植物であれば、スキミアのお供になります。
寄せ植えをするときは、いきなり植えたりせず、ポリポットのまま仮置きして全体のバランスを見ます。
今回はスキミアがメインですから、スキミアの位置を決め、まわりの植物を決める形になるでしょうか。
はじめに用土を入れて、後方から側面へと植えつけていきます。
隙き間にもぎっちり用土を入れましょう。
植え付け後は、たっぷり水をあげてくださいね。
植え付けまで、ご説明しました。
ところで、日々スキミアをかわいがっていても、枯らしたとか、花が咲かなくなったとか、そんな経験をした方いらっしゃいませんか?
最後に、そんなお悩みについて原因と対処法をお伝えします。
関連記事
スキミアが枯れる、花が咲かない!原因と対処法は?
枯れる、花が咲かない……。
栽培に悩みはつきものですね。
いったい何が原因なのでしょうか?
・枯れるのは…、
原因
①肥料のやりすぎで、肥料焼け
②水のやりすぎで、根腐れ
③日当たりがよすぎて、葉が焼け枯れた
ということが、考えられます。
対策
①5月から6月と、9月半ばから12月にそれぞれ1、2度の施肥にとどめましょう。
株に肥料を近づけ過ぎるのも、肥料焼けの原因になります。
②土の表面が乾いてきたら、水やりです。
乾かし気味の水やりを、心がけましょう。
③スキミアは日陰や半日陰を好みます。
日に当たりすぎる環境なら、置き場所を変えてみてください。
・花が咲かないのは…、
原因
①日照不足でつぼみが育ってない
②肥料が多すぎて、花芽が葉芽に化けてしまっている
以上が、考えられます。
対策
①スキミアは日陰でも育ちますが、花芽がつきにくくなります。
一日2時間ぐらいは日に当たる環境で育てましょう。
②多肥は不要な植物です。
やり方は、「枯れる」場合の対策①を見てください。
それでは、スキミアについて最後にまとめましょう。
関連記事
まとめ
今回は、スキミアの育て方をご紹介しました。
スキミアは秋から春にかけての長い間、かわいいつぼみで楽しませてくれる植物です。
木漏れ日があたる環境を好み、水や肥料は少なめで育ちます。
スキミヤは挿し木でも種でも増やせます。
寄せ植えには、半日陰で育つなど、スキミアと似た性質をもつ植物を選びます。
枯れる時は、水やりや肥料、日当たりに注意します。
冬を彩るスキミア、たくさん育てて楽しんでみてくださいね。
おすすめ記事
コメント