初夏に、ウメの花に似た白い花を咲かせるバイカウツギ。
可愛らしいこの花の花言葉をご存知でしょうか?
育ててみたいとは思うけど、育て方が分からなくて二の足を踏んでいるなんて方もいるでしょう。
今回は、そんなバイカウツギの花言葉や育て方、増やし方や寄せ植えのコツ等について詳しくご紹介いたします。
枯れる原因や対処法についてもお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
目次
バイカウツギとは?花言葉や開花時期は?
バイカウツギとは、どんな植物でしょうか。
バイカウツギはアジサイ科バイカウツギ属の落葉低木。
花の形がウメの花と似ていること、茎が中空であることからバイカウツギ(梅花空木)と名づけられました。
原産地がアジア、ヨーロッパで、日本では本州の岩手県から四国、九州で自生しており、古くから茶花として親しまれてきました。
花はウメの花と似ているものの、花弁の数がウメの花は5枚なのに対し、バイカウツギは4枚。
直径3~4cmの白い花で、オレンジのような爽やかな甘い香りがしますよ。
樹形は枝分かれして生長し、ブッシュ状になります。
ところで、そんなバイカウツギの花言葉や由来をご存知ですか?
花言葉は、「香気」、「思い出」、「気品」、「品格」と、上品なイメージのものばかり。
「香気」、「思い出」は、花の香りにちなんでおり、香りから記憶が呼び起こされることがあるために付けられたとされています。
「気品」、「品格」は、白く凛とした花の様子にちなんだとされています。
見た目も香りもよいバイカウツギを表現していますね♪
開花時期は、5月~7月。初夏に見頃を迎えます。
晴天にも梅雨空にも白い花が映えること間違いないでしょう。
それでは、バイカウツギがどんな植物なのか分ったところで、早速育ててみましょう!
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バイカウツギの育て方のポイントって何でしょうか?
順を追って説明していきましょう。
【植え付け】
植え付けは2月~3月、または12月の落葉期に行います。
植え付け場所は、強い西日の当たらない、日当たりがよい場所が適しています。
半日陰でも育ちますが、花付きが悪くなります。
地植えの場合は、植え穴の底に腐葉土を混ぜこみ、水はけを良くしましょう。
植え付け後はしっかりと水やりをします。
鉢植えの場合は、苗の一回り大きな鉢に植え替えます。
2~3年に1回、植え替えをしましょう。
日本に自生している植物ですので、温度管理は特に必要ありません。
【用土】
特に土を選びませんが、肥沃な水はけのよい土が適しています。
地植えの場合は、腐葉土や堆肥を混ぜこんでおきます。
鉢植えの場合は、赤玉土:黒土:腐葉土=3:6:1の割合で配合したもの、もしくは市販の草花用培養土を使用しましょう。
初心者の方には市販のものがお手軽でおすすめですよ。
【水やり】
地植えの場合は、特に水やりは必要ありません。
鉢植えの場合は、土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいにたっぷりと水やりをします。
特に夏期は水切れを起こさないよう注意しましょう。
【肥料】
1月~2月に寒肥、6月~7月の開花後にお礼肥として、有機質肥料(油粕、骨粉など)や、緩効性化成肥料を株元に与えます。
お礼肥は、油粕や鶏糞など、リンの多い有機質肥料を与えると、生育が良くなりますよ。
基本的に強い植物なので、肥料を与えなくても枯れる心配はありませんが、手間をかけてあげると、より一層香りや元気な花姿で応えてくれることでしょう。
【剪定】
開花の終わる6月~7月に枯れた枝や伸びすぎた枝を剪定し、樹形を整えます。
枯れた枝は枝元から、伸びすぎた枝は枝分かれしている部分から切り取ります。
8月頃には内部で花芽が形成され始めるため、7月中に剪定を終わらせるようにしましょう。
剪定をしないと、花はよく付きますが、枝が混み合い、風通しが悪くなることで、病害虫が発生します。
もともとは丈夫なバイカウツギですので、面倒でも手をかけてあげてくださいね。
【病害虫】
風通しが悪いと、アブラムシ、カイガラムシが発生しやすくなります。
また、梅雨時期に風通しが悪いと、うどんこ病が発生することがあります。
剪定を行い、風通しがよい状態にしておきましょう。
【栽培のコツ】
バイカウツギは日本に自生する丈夫な植物。
ちょっとやそっとじゃ枯れませんが、美しい花を咲かせ続けるためのコツがあります。
それは「花芽ができる前に、開花後早めの剪定をする」ということです。
剪定による風通しの良い環境を作ってあげることで病害虫の発生を防ぎ、毎年元気に花を咲かせ続けてくれますよ。
上記のような流れでバイカウツギを育てたら、増やしたいと思う方は多いですよね。
続いては、増やし方について詳しく説明します。
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バイカウツギは挿し木で増やすことができます。
それでは、時期や方法を説明しましょう。
【時期】
6月~7月の開花後の剪定のタイミングで行います。
【用土・方法】
その年の春以降に伸びた枝を8cm~10cm程に切り口が斜めになるように切り、挿し穂とします。
挿し穂に雑菌が入ると枯れてしまうため、剪定バサミは清潔なものを使用しましょう。
下側の葉は落とし、残した葉は蒸発量を緩和させるために半分程度に切ります。
切り口を1時間ほど水に浸けておき、その後赤玉土に挿し、明るい日陰で管理します。
発根率はもともと高いですが、植物成長調整剤「ルートン」を付けてから挿すと、より確率があがりますよ。
【水やり】
乾燥に気を付けて水やりをします。
土の表面が完全に乾く前にたっぷりと与えます。3週間~1ヶ月ほどで根が出始めます。
【栽培のコツ】
挿し穂を選ぶ際、良い挿し穂を選びましょう。
必ずその年に伸びた新しい枝で、緑色が抜け、茶色くなってきたころの状態のものを使用します。
根が出るまで時間がかかりますが、焦らず見守ってあげてくださいね。
自分で増やしたバイカウツギは、より一層愛着が湧いてきますよ。
さて、バイカウツギをうまく育てられたら、次は、寄せ植えに挑戦してみてはいかがでしょうか。
寄せ植えは、組み合わせる植物同士でお互いを引き立て合い、美しい景観をアートのように楽しむことができます。
ぜひ寄せ植えでバイカウツギの魅力を引き出してみましょう。
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バイカウツギの寄せ植え!コツやポイントは?
寄せ植えのコツとしては、生育環境が似ている植物同士で植えると管理がしやすく、寄せ植えを長く楽しむことができます。
バイカウツギは日当たりが良い場所で、水はけの良い土であれば育つので、同じ条件で育つ植物と寄せ植えすると良いでしょう。
また、バイカウツギは低木ですので、大きな鉢での寄せ植えをおすすめします。
剪定の仕方によって、寄せ植えする植物の魅せ方をデザインできるので、オリジナリティ溢れる寄せ植えが作れますよ。
それでは、寄せ植えをするにあたって、バイカウツギと相性が良い植物をご紹介します。
◎寄せ植えでバイカウツギと相性が良い植物
・シラン
5月~6月に花を咲かせる草丈40~70cmほどの山野草です。
花色は白、紫があります。
日当たりが良い場所、水はけの良い土を好むことから、生育環境がバイカウツギと似ており、おすすめです。
株元のアクセントになります。
・シモツケ
5月中旬~6月に花を咲かせる1mほどの低木です。
花色は赤、白、ピンクがあります。
日当たりが良い場所、水はけの良い土を好むことから、生育環境がバイカウツギと似ており、おすすめです。
大きくならず、育てやすいため、初心者にも扱いやすいですよ。
・アイビー
グランドカバーにもなるつる植物です。
花は咲かず、葉を鑑賞します。斑入りの品種を寄せ植えすると、涼し気な印象になります。
育てやすい一方、繫殖力が強いため、剪定を行うようにしましょう。
・コデマリ
4月中旬~5月中旬に白い花を咲かせる1.5mほどの低木です。
コデマリが先に開花し、順にバイカウツギが開花します。
日当たりが良い場所、やや湿り気の多い肥沃な土を好みます。
株が大きくなるため、根詰まりに注意して、大きい鉢に植えるようにしましょう。
山野草と寄せ植えすれば野趣のある和風テイストに、白い花で寄せ植えすればホワイトカラーでまとめた爽やかな寄せ植えに仕立てられます。
どんな植物とも合わせやすいので、ぜひ自分好みの寄せ植えを作ってみてくださいね。
ところで、せっかく育てたバイカウツギが枯れてしまったりしたら、すごくガッカリしますよね。
そんなことがないよう最後に、枯れる原因や対処法についてお伝えします。
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バイカウツギが枯れた!原因と対処法は?
バイカウツギが枯れてしまう場合、以下の原因が考えられます。
・病害虫の発生
・日当たりが悪い
・剪定に問題がある
・根詰まりを起こしている
【病害虫の発生】
葉に白い粉状のカビが見られた場合は、うどんこ病にかかっている可能性があります。
症状が軽度であれば、発症している部分を切り取り、水で薄めた酢や重曹を散布しましょう。
それでも改善しない場合は、市販の農薬や殺菌剤を使用しましょう。
1mm~10mmほどの白い殻、もしくはふわふわしたものが付いている場合、カイガラムシが発生しています。
卵はティッシュを使ってふき取り、幼虫は市販の殺虫剤を使用しましょう。
成虫は殺虫剤が効きにくいため、歯ブラシなどで擦り落としましょう。
カイガラムシの発生は糖を含む排泄物により、アブラムシを引き寄せてしまう原因になりますので、早急に対処しましょう。
アブラムシが発生している場合は、テープや歯ブラシを使って落とすか、市販の殺虫剤を使用しましょう。
病害虫の発生は、風通しが悪い環境が引き起こします。病害虫の発生が原因である場合は、剪定を行いましょう。
【日当たりが悪い】
日当たりが悪い場合は、西日の当たらない日当たりが良い場所へ移動させます。
寄せ植えなどで、一緒に植えた植物の陰になり、日当たりが悪くなる場合は、移植や剪定を検討しましょう。
【剪定に問題がある】
花芽ができてから剪定を行うと、翌年に花が咲かなくなってしまいます。
また、剪定が強すぎると生育に影響が出る可能性があります。
その年は開花しない可能性がありますが、翌年まで様子を見ましょう。
【根詰まりを起こしている】
鉢から引き抜いたときに、根が黒く変色している場合は、根詰まりを起こしている可能性があります。
その場合は、変色した根をハサミで切り取り、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
バイカウツギは丈夫に育つため、対処してあげれば時間はかかっても持ち直してくれることが多いです。
ダメになってしまった…と諦める前に、対処後も見守ってあげると、頑張って復活してくれるかもしれませんよ。
それでは、バイカウツギについて最後にまとめましょう。
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まとめ
今回はバイカウツギについてお伝えしました。
バイカウツギはウメの花に似た香り高い花です。
花言葉もご紹介しましたね。
育て方のコツとしては、花芽ができる前に、開花後すぐに剪定しましょう。
剪定した枝を用いて挿し木で増やせますよ。挿し穂選びがカギです。
寄せ植えは似た者同士で。合わせやすいため、好きなテイストにアレンジ可能
バイカウツギは、枯れても対処すれば復活する可能性があります。
ぜひ、古くから日本で愛されてきたバイカウツギを育てて、爽やかな初夏の香りを堪能しましょう。
あなたが育てたバイカウツギのことも、教えてくださいね~
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