デイジーは優しい花色の春の花。
自分で咲かせてみたいけれど、どんな種類があって、どうやって育てたらいいんだろう?という方もいるかも知れませんね。
また、増やし方や寄植え方法、冬越しのコツも知りたいところ。
デイジーは少しのポイントさえ覚えれば、育てるのは簡単です。
覚えておきたいポイントをそれぞれご紹介していきますね。
目次
デイジーの種類や開花時期は?
デイジーは、キク科ヒナギク属の植物で、地中海沿岸やヨーロッパが原産です。
原産地では多年草ですが、暑さに弱いので日本では秋まき一年草として扱われています。
ヒナギクという和名で呼ばれることもあります。
2〜8cmほどの大きさの、キク科らしい放射状に花弁が広がる花が次々に咲きます。
ひと口にデイジーと言っても種類はさまざま。
チロリアンデイジーは細い花弁が集まって、こんもりと咲く大輪のポンポン咲き。
赤や白、ピンク系の花色で、まるでキャンディーのようなロマンチックな可愛らしさです。
ポンポネットはもう少し小ぶりの花なので、他の花とも合わせやすいですよ。
花びらが管状なのが特徴的です。
イングリッシュデイジーは2cm程度の小さな白い花。
シンプルながら清楚な印象で、草丈が低いのも相まって素朴な愛らしさがあります。
主張しすぎないので、他の花との混植や寄植えにとても重宝するおすすめの花ですよ。
青い花のブルーデイジーや、黄色い花のユリオプスデイジーは、花形が似ているためデイジーという名前はついていますが、デイジーとは別属の花です。
デイジーの開花時期は冬から春。
12月下旬から5月上旬頃です。
冬にも咲くので寒さにはある程度強いのですが、強い霜が花に直接当たると傷んでしまいます。
草丈は10〜20cmほどと小型なので、鉢植えや寄植え、花壇の縁取りにも向いていますよ。
花の少ない初春に、可愛い花を次々咲かせてくれる頼もしい存在です。
どんな花か分かったところで、具体的な育て方を見ていきましょう。
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デイジーの育て方!植え付けや切り戻しなどのコツは?
デイジーはどうやって育てるのか、植え付け、水やりや肥料、切り戻しなどについてそれぞれのコツをご紹介します。
【植え付け】
デイジーは、10月頃から苗が出回り始めます。
冬でも苗は販売されていますが、定植は10月末から11月頃がいいでしょう。
寒さが本格化する前に植えれば、冬までにしっかり根を張っておくことができます。
育つと株が張ってくるので、15~20cmくらいは株間を開けておいてくださいね。
デイジーはあまり背が高くならないので、浅めの鉢やプランターに植えても大丈夫です。
【用土】
水はけと水もちがよい土に植え付けます。
鉢植えの場合は、草花用の培養土を使えば問題ありません。
酸性土を嫌うので、花壇の場合は苦土石灰をまいてすき込んでおけば、酸度を調整できます。
栽培期間は長いので、土に緩効性(かんこうせい)肥料を混ぜておくといいでしょう。
【水やり】
鉢や花壇に植え付け後は、たっぷり水をあげましょう。
デイジーは水切れに弱く、土が乾き過ぎるとつぼみや葉先が傷んでしまいます。
土の表面が乾いたら、午前中にたっぷりと水やりをするようにしましょう。
【肥料】
植え付け後は、株元に月に一度、緩効性(かんこうせい)の肥料を追肥してやると長く咲き続けます。
もしくは、2〜3週間に1度、薄めるタイプの液肥をあげましょう。
1〜2月の厳冬期はあまり肥料を吸わないので、追肥しなくてもOKです。
【切り戻し】
種がついてしまうと次の花が咲きにくくなるので、咲き終わった花は花茎ごと摘み取るようにします。
こまめに花がらを切り戻せば、次々と新しい花が咲きますよ。
また、株元に枯れた葉が多くなってきたら定期的に取り除きましょう。
風通しが悪いと病害虫が付きやすいので、すっきりさせておけば病害虫予防になります。
【病害虫】
デイジーには新芽やつぼみにアブラムシがつくことがよくあります。
また、ヨトウムシが新芽や花を食害することもあるので、見つけたら適用のある殺虫剤で駆除しましょう。
土にまくタイプの粒状の殺虫剤は、効果も長く便利です。
以上のやり方でうまく育てれば、春にはひと回り大きくなって花壇いっぱいのデイジーを楽しめますよ。
うまく育ったら今度は自分で増やしてみたいですよね。
簡単にできるデイジーの増やし方をご紹介しますね。
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デイジーの増やし方!種の取り方や種まきのやり方は?
デイジーは、自分で種から簡単に増やすことができるのも魅力です。
種の取り方と種まきの具体的なやり方について説明します。
【種採り】
デイジーの種の採りどきは、花が咲き終わり花弁が散った後、黄色い花芯が茶色く乾燥してきたタイミングです。
花芯を摘んでほぐすと、小さな黒い種がたくさん採れますよ。
採れた種は、紙袋に入れてから、数日間風通しのいい日陰で乾燥させます。
しっかり乾燥したら、冷暗所で保存しましょう。
種の寿命は2年程度なので、種採りしたらできるだけ早めに使い切るといいでしょう。
【種まき】
デイジーは秋まき一年草なので、8月末〜9月頃に種まきをします。
ビニールポットやセルトレイに種まき用の培養土を入れ、種が重ならないように種まきします。
デイジーの種は発芽に光が必要なので、種まき後、土はかぶせずに軽く手で押さえる程度にしましょう。
種が流れないよう、ハス口ジョウロで優しく水やりしておきます。
まだ暑い頃なので、まいた後は半日陰に置いておき、発芽した後は日当たりのいい場所に移動しましょう。
混み合ってきたら適宜間引きます。
セルトレイの場合、本葉が2〜3枚程度になったらポットに鉢上げします。
10〜11月、ある程度の大きさになったら、植えたい鉢や花壇に定植しましょう。
自分で種採りすれば、好きな品種を毎年たくさん楽しめるのでぜひ試してみてくださいね。
さて、せっかく自分で育てたデイジー、寄植えにしてみたい!という方もいますよね。
寄植えをするときのコツや、おすすめの植物をご紹介します。
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デイジーの寄せ植えのコツや注意点
デイジーはある程度成長してもコンパクトにまとまった花姿をしているので、他の花と組み合わせてもバランスが取りやすく、寄植えに向いています。
デイジーと寄せ植えにするときにおすすめの植物を、3つご紹介しますね。
【パンジーやビオラ】
デイジーと花期が同じで、冬から春にかけて長く咲きます。
また、草丈も低いのでお互いに邪魔をせず寄植えにできますよ。
赤系や青系、黄系と花色も豊富なので、ピンク+赤といったようにデイジーと同系色にするとまとまった印象に仕上がります。
【アリッサム】
こちらも同じく冬の花ですが、デイジーよりも草丈が低く、花が小さいので引き立て役として重宝します。
他の花と花の隙間を埋めるように植えると見栄えがしますよ。
【カラーリーフ】
花だけではボリュームや動きが足りないと感じるときには、カラーリーフを加えてみましょう。
シックな色が魅力のヒューケラは、株元にボリュームを出したいときに植えます。
カレックスは縦にシュッと伸びるシルエットをプラスしたいときに、ディコンドラは匍匐性(ほふくせい)なので鉢から垂れ下がるように動きをつけたいときに植えましょう。
どれもデイジーと同じく寒さに強いので、冬でも元気に育ちますよ。
寄植えにした場合、中の方が混み合いやすいので、枯れ葉を定期的に取って蒸れないようにしてあげましょう。
冬の間は成長が遅いので、寄植えの形が崩れにくく長く楽しめます。
ぜひお気に入りのデイジーを引き立て合う植物と一緒に植えてみてくださいね。
ところで、寒さに強いデイジーですが、実は意外と盲点なのが冬越しの仕方です。
せっかく植えたデイジーを、弱らせずに冬越しさせる方法をお伝えします。
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デイジーの冬越しのやり方は?
デイジーは寒さ自体には強い花ですが、強い霜に何度も当たると、花やつぼみ、葉先が徐々に傷んできてしまいます。
特にまだ葉が少ない、小さい株は寒さの厳しい冬にはかなり弱ってしまうこともあります。
そこで、霜よけをするか、室内で越冬させると安心です。
具体的な方法を説明します。
【霜よけ】
強い霜が降りる時期になったら、夕方に不織布や霜よけネットで覆って保温します。
11月頃の、軽い霜なら当たっても問題ありません。
ただし、温室栽培されたばかりの開花株は花が傷んでしまうこともありますので気をつけましょう。
霜よけは被せっぱなしにせず、日中は外すようにしてください。
覆ったままだと、気温が高くなったときに蒸れてしまいますからね。
また、水やりは午前中に行うようにしましょう。
特に、寒い時期は午後に水やりしてしまうと、夜間の水分が多いことで土が凍って根が傷んでしまいます。
水切れに気づいて、午後にどうしても水やりする場合でも少量に留め、翌午前中にたっぷりあげましょう。
【屋内で越冬】
寒さの厳しい地域の場合は、厳冬期に屋内に取り込んで越冬させてもいいでしょう。
その場合は、以下の点に注意してください。
・日当たりのよい場所に置く
デイジーの鉢は日当たりのよい窓辺などに置きましょう。
日照不足だと花が咲かず、全体も徐々に徒長した不健康な株に育ってしまいます。
また、晴れた暖かい昼間には、ときどき窓を開けて外気に当ててあげましょう。
ずっと屋内でそだてるのではなく、2月末、寒さが緩んできたら外に出して育ててくださいね。
東北以北のように3月以降も寒さが厳しい地方では、外に出すのはもう少し遅らせてもいいでしょう。
いきなり冷気に当たると弱るので、まずは軒先など風が当たらない場所に置いて、徐々に外気に慣らすようにすると良いですよ。
・水やりを控えめにする
屋内は水分の蒸発が少ないので、水やりは屋外より控えめにしましょう。
土が乾いたら、少しずつあげてくださいね。
過湿は根腐れの原因になりますから、水のやり過ぎに注意しましょう。
・肥料を与えない
生育が緩やかになるので、肥料はやらなくても大丈夫です。
屋外よりも日照・通風が少ないので、肥料をやると徒長しやすくなってしまいます。
ぜひ冬越しの工夫をして、元気なデイジーを春まで楽しんでくださいね。
それでは、デイジーの育て方について最後にまとめましょう。
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まとめ
今回はデイジーの育て方についてご説明しました。
デイジーとは、キク科の秋まき一年で地中海沿岸やヨーロッパが原産です。
育て方について、10〜11月に植え付ける所から解説しましたね。
増やし方は、種のみなのでは種採りして増やしましょう。
デイジーの寄せ植えのコツとしては、背の低い花と相性が良いと覚えておきましょう。
冬越しの方法は強い霜に当てないようにすることがポイントです。
デイジーの赤やピンクの丸い花は、株いっぱいに咲くと本当に可愛らしいです。
ぜひ上手に咲かせて、お庭で明るい春の訪れを感じてくださいね。
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