12月が近づくと、店先に並ぶ色鮮やかなポインセチアですが、その育て方で悩んでいませんか?
せっかく買ったならキレイに赤くなって欲しいですよね。
実は、ポインセチアを赤くするには「短日処理」という方法があるんです。
いったいどんなやり方なのか気になりますよね。
ひと手間かけて、上手に色付いたときの感動はひとしお。
今回は、ポインセチアの育て方、赤くするための短日処理の時期や方法などを詳しくお伝えします。
目次
ポインセチアとは?開花時期や特徴について
ポインセチアは、楕円形の濃緑の葉の上に、赤く色付いた苞葉(ほうよう)が付いた鉢花が出回っています。
そう、ポインセチアの色鮮やかな花のように見える赤く色付いた部分は、実は花ではなく苞葉(ほうよう)。
本当の花は、苞葉の中心に小さく集まっている部分なんですね。
ポインセチアは、赤と緑のコントラストがクリスマスにぴったりで、11月〜12月に流通しているため、冬の植物のイメージがありますよね。
でも意外にも、実際は熱帯地域原産の植物なんです。
メキシコ原産のトウダイグサ科トウダイグサ属の熱帯植物で、自生地ではなんと5m以上の大きさに育つ低木なんですよ。
開花期は冬、11月〜1月の間です。
ポインセチアの色は、昔からお馴染みの赤だけではありません。
ピンク、白、黄色、赤地に白い斑入りなどもあり、最近はバラの花のように豪華に波打つ品種も登場しています。
従来品種よりも耐寒性の強い「ガーデンポインセチア」と言われる品種もポット苗で出回っています。
しかし・・・ガーデンというからには庭に植えても良いんだと思って花壇に植えるのはおすすめしません。
パンジーなど他の花苗ほど寒さに強くないため、霜に当たったら枯れてしまうんです。
霜と寒風の当たらない場所で育ててあげましょう。
そんなポインセチアですが、実は、普通に育てているだけでは赤くはなりません。
それでは、なぜ赤くならないのでしょうか?
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ポインセチアの育て方!赤くならないのはナゼ?
そもそも、ポインセチアはなぜ赤くなるのか?というところからお話しましょう。
ポインセチアは「短日植物」と呼ばれる植物で、日照時間が短くなってきたのを感じると花芽を付け、苞葉も赤く色付く性質があるんです。
もちろん、冬になると日は短くなるので何もしなくてもちょっとは赤くなります。
でも色付くのが遅くなる上、先っぽの新芽の周りしか赤くならず、ほとんどの葉っぱは緑のまま・・・という状態になってしまいます。
どうしてかというと、屋内で育てているとどうしても、電灯が夜遅くまで当たっているからです。
ポインセチアは寒さに弱く、冬は屋内で育てる必要があるので、日照の短さを感じにくいというわけです。
そこで、ポインセチアを赤くするには短日処理が必要になってきます。
短日処理とは、人為的に日の当たる時間を短くすることでポインセチアに冬が来たと錯覚させ、花芽を付けるのを促進する作業のことです。
短日処理って何だか難しそう・・・と感じるかも知れませんが、作業自体は意外とシンプルなんですよ。
続いては、そんなポインセチアの短日処理のやり方を詳しくお伝えします。
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ポインセチアの短日処理のやり方!いつからいつまでやるの?
ポインセチアの短日処理は、初秋から2ヶ月ほど、夕方から午前中に段ボール箱などをすっぽり被せて真っ暗にすることで行います。
こうすることで実際の日照時間よりも暗い時間が長くなるので、よりきれいに早くポインセチアを赤くすることができます。
手順や注意点を説明しますね。
【かぶせる箱を用意する】
まず、ポインセチアよりもちょっと大きいサイズの箱を用意します。
ポインセチアの葉は傷つきやすく、物が当たると白い乳液が出て、その後黒っぽいシミができてしまいます。
そのため、枝葉に直接当たってしまうようなギリギリのサイズの箱は避けたほうが良いでしょう。
【箱は夕方かぶせて翌朝外す】
ポインセチアの短日処理は日照が12時間以下になるように調整します。
そこで、だいたい毎日午後16時ごろから箱をかぶせ、翌朝の9時ごろに外します。
外した後はよく日に当てるようにします。
10月初め頃はまだ日中の気温が高いので、昼間も箱をかぶせっぱなしだとポインセチアが蒸れてしまうことがあります。
気温が高い時間帯には、箱を外しておくように注意しましょう。
【1ヶ月半毎日続ける】
短日処理を行う期間はだいたい1ヶ月半くらい、最低40日くらいです。
そこで、クリスマス前から飾るには、10月に入ったら短日処理を行うのがおすすめです。
短日処理を続けているうちに、だんだん葉が赤くなってきます。
品種やその年の気温によっては1ヶ月半もかからずに赤くなることもあります。
きれいに赤くなったら成功、短日処理を終了して飾って楽しみましょう。
これだけやっていれば短日処理はばっちり!
・・・と思ったら、なぜかうまく色づかない・・・どうして?
そんなときにはいくつか見落としポイントがあるかも知れません。
では、原因や対処法についてお伝えしましょう。
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ポインセチアが短日処理でも赤くならない!原因や対処法は?
ポインセチアを短日処理しても赤くならないときは、いくつか原因があります。
対処法と合わせて、3つに分けてお伝えしますね。
【原因1】箱の隙間から光が入っている
箱を被せていても、箱の隙間から光が入り込んでいて真っ暗にならないと、うまく短日処理できません。
【対処法】箱の隙間を埋める
継ぎ目に隙間が無いかチェックして、あればテープなどで塞いでおきましょう。
箱の縁が不ぞろいだと下から光が漏れるので、置いている面にきっちり触れるようにまっすぐ切ったりテープで補強しましょう。
【原因2】短日処理中1日でも、箱を被せ忘れてしまった
短日処理をしている間に、うっかり1日箱を被せ忘れると日数がリセットされてしまい、もう1度最初から40日被せ直しになってしまいます。
【対処法】1日くらいはかぶせたままでOK
1日くらいなら、あきらめずに再トライしてみてください。
用事があって毎日箱の開け閉めが難しい日があれば、1日程度であれば箱を被せっぱなしにしておいても大丈夫です。
でも何日もかぶせっぱなしにしておくと、光合成ができずに弱ってしまうので気をつけてくださいね。
もしうっかりかぶせ忘れた日があっても、あきらめずにまた短日処理を再開してみましょう
赤くなるのは遅れますが、また40日くらい続ければちゃんと赤く色づきます。
【原因3】花芽を付ける養分が足りない
そもそもポインセチアは花芽がつくことで苞葉が赤くなるので、短日処理をしても花芽が無ければ赤くなりません。
【対処法】植え替え、剪定、肥料で花芽をつきやすく育てる
肥料切れすると花芽がつかないので、成長期の5月〜7月、9月には化成肥料や液肥を忘れずやるのもポイントです。
基本の植え替え、剪定も大事です。
春、4月末〜5月にひと回り大きい鉢に植え替えます。
このときに、思い切ってばっさり剪定をしておくと、1ヶ月にはきれいに新芽が出てきます。
また、剪定しないと下葉がなくひょろひょろした姿に育ちますが、しっかり剪定すればコンパクトな姿で花芽がついてくれます。
ただ、うちのポインセチアは、赤くなる以前に元気が無くて何だか枯れそう・・・という悩みを叶えている方もいると思います。
そこで最後に、ポインセチアが葉が落ちたり、枯れたりする原因や対処法をお伝えします。
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ポインセチアの葉が落ちる・枯れる!原因や対処方法は?
ポインセチアの葉が落ちたり、枯れたりするのにもいくつか原因があります。
こちらも、原因と対処法を3つに分けてお伝えします。
【原因1】置いている場所が寒すぎる
屋内に置いていても、玄関や廊下は朝晩けっこう寒くなってしまうもの。
ポインセチアは熱帯の植物なので寒さに弱く、気温が5〜6℃を切ると株が弱って葉が萎び、ぽろぽろと落ちてきます。
【対処法】リビングなど、一定の気温が保ちやすい、暖かい場所に置いてあげましょう。
このとき気をつけたいのは、ポインセチアは暖房の風が当たるところも苦手ということです。
葉が落ちてしまう場合もあるので、風が直接当たらないように気をつけてあげてくださいね。
【原因2】日光が足りないと弱る
ポインセチアは本来明るい場所で育つ植物。
いくら暖かい場所でも、屋内で日光が足りなければ弱って葉が落ちてきます。
【対処法】日の当たる窓辺に置く
ポインセチアは、暖かい4月下旬〜9月には日の当たる屋外で日に当てて育てます。
10月に入って短日処理を始めるときに、屋内に取り込みましょう。
リビングの出窓など、昼間は日光が入る場所に置くと良いですよ。
気をつけたいのは朝晩、出窓は意外と気温が下がりがちなこと。
上にも書いた通り、ポインセチアは寒いのが苦手です。
冬は夜になったら分厚いカーテンを閉めて冷気を遮断するか、部屋の窓から離れた寒くならないところに移動させるのが無難です。
【原因3】冬場に水やりが多すぎるのはNG
寒さや日照不足のせいでポインセチアの葉がぐったり垂れているときに、水が足りないと思って慌てて水をやりがちです。
しかし、土の過湿は根腐れの原因になり、ポインセチアをよけいに弱らせてしまう場合が多いです。
【対処法】冬場は乾燥気味に管理
この場合、冬場は土の表面が乾き気味になってから、成長期の半量くらいの水をあげるようにしましょう。
【原因4】害虫がついている
屋内で育てている間、風通しが悪いのでオンシツコナジラミやハダニなどの害虫が葉について弱ってしまうこともあります。
葉の表面がかすれたようになっていたり、よく見ると葉裏に白い小さな虫がたくさんいます。
【対処法】霧吹き、枯れ葉取りで予防!薬剤で予防もOK
ハダニやコナジラミは乾燥すると発生しやすいので、定期的に葉裏に霧吹きをかけて予防しましょう。
また、枯れた葉はこまめに取り除いて、風通しを良くするよう心がけてくださいね。
また、土にまくタイプの粒剤タイプの殺虫剤を散布しておくと、水やりで溶け出すので効果が1〜2ヶ月続いてお手軽です。
それでは、ポインセチアの育て方や短日処理について最後にまとめましょう。
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まとめ
今回はポインセチアの育て方と赤くする短日処理についてお伝えしました。
ポインセチアの色鮮やかな花のように見える赤い部分は苞葉(ほうよう)でしたね。
クリスマスのイメージですが、実は寒さが苦手な熱帯の植物です。
赤くするには、冬が来たと錯覚させる短日処理が必要で、やり方もお伝えしました。
短日処理失敗の原因と対処法も3つご紹介しましたね。
しおれたり、枯れたりする原因と対処法も4つご紹介しました。
今回の内容を元に、ぜひ赤くてキレイなポインセチアを育ててくださいね!
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