チェストベリーというハーブの育て方をご存知ですか?
あまり聞きなれない名前のハーブだし、栽培が難しいんじゃないか?
そんなふうに思われる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、チェストベリーは比較的カンタンに家庭で育てることができるんですよ。
育てば実がつき、その実を収穫して家庭で気軽に楽しめます。
今回は、そんなチェストベリーの詳しい育て方について。
そして、その摂取方法として、ハーブティー、チンキの作り方についてご紹介していきます。
チェストベリーの育て方!上手に栽培するポイントとは?
チェストベリーは、別名「西洋ニンジンボク」とも呼ばれています。
穂状の鮮やかなスミレ色の花が咲く樹木、チェストツリーにできる実のことをチェストベリーと呼び、ハーブとして昔から人々の生活に利用されてきました。
チェストベリーは耐寒性、耐暑性のどちらもあり、家庭でも比較的簡単に育てることができるハーブなんですよ。
では、早速その育て方について、手順を追ってご紹介していきましょう。
- 植え付け
植え付け時期は、3~4月か10~11月が良いです。
鉢植えでも可能ですが、大きく育つため地植えをおすすめします。
小苗を用意し、植える場所を確保しましょう。
ここでポイントは、日向~半日陰くらいの場所を選ぶことです。
チェストベリーは半日陰でも元気に育ちますが、午前中は日光が当たる半日蔭の場所だとベストなんですよ。
ちなみに、チェストベリーは「植え替え」の必要はありません。
成木(高さ2~6m、幅2~3m程)になると大きくなるため、移植することが難しいです。
そのため、一度植えたらその場所で育てていくことになるので、植える場所はよく考えてから植えるようにしましょう。
私もそうでしたが、とりあえずこのあたりに・・・なんて思って植えてしまうと後が大変です(汗)
さらに、チェストベリーは短期間でグングンと大きく育っていくため「苗間」に余裕を持たせておきます。
目安としては苗間3m程です。
土は特に指定はありませんが、排水性と保湿性の良い土を選ぶとより元気に育ちますよ。
植え付け時には「元肥」として、腐葉土を混ぜておきましょう。
さて、植え付け場所の準備ができたら、購入したチェストベリーの根鉢の2回り程大きい穴を掘り、そこへ植えていきます。
ここでのポイントは、根鉢を良くほぐしておくことです。
こうしておくことで、根が広がりやすくなりますからね。
植え付け後は、しっかりと根付くまでは毎日水やりをかかさないようにしてくださいね!
- 日頃のお世話
日頃のお世話も大切です。
地植えの場合、根付いた後の水やりはほとんど必要なく、雨のみで十分よく育ちます。
でも、夏になるとかなり乾燥してきて雨もしばらく降ってないし大丈夫かな?と気になるときがあるかもしれません。
そんなときは、地植えであっても水を与えてあげて正解です。
夏は開花期でもあるので、花を咲かせるのに必要な水分を与えることもでき、元気に花を咲かせてくれるようになりますよ。
- 肥料
チェストベリーは開花期が長く生育が旺盛なので、年に一度「肥料」を与えると良いです。
へ?そんなもんで良いの?と思う方もいるかもしれませんね。
そう、そんなもんで良いのです(笑)
私は、2~3月の休眠期に、腐葉土や油かす等の堆肥を与えるようにしています。
緩効性の化成肥料でもOKですよ。
基本はその年に一度の肥料で元気に育ちます。
ですが、夏の暑さによって元気がなくなっているといったときは、薄めた液体肥料を与えると効果的ですよ。
- 育てる上でのポイントとコツ
チェストベリーは生育が旺盛なため、成長に伴い枝が乱れることを防ぐため、剪定することをおすすめします。
剪定というと普段ガーデニングをあまりしない方は構えてしまうかもしれません。
私も最初は、切るところを間違えて剪定後に枯れたりしたら・・なんて考えてしまい、不安な気持ちでハサミを握りました。
でも大丈夫です!
乱れた枝を軽く切る、これだけでOKです!
もし切りすぎてしまったときも心配せず見守ってみてください。
次々と新芽が出てくるはずですよ。
剪定の時期については、枝の乱れが気になったら剪定という形で良いですが、いつの間にか手遅れの状態に・・・ということになりそうなので、私は2月下旬~3月の落葉期に決めて行うようにしています。
季節的にも作業がしやすくておすすめですよ。
チェストベリーは難しい手入れ等も特になく、家庭でも育てられるということがわかりましたね。
そんなチェストベリーが家の庭で育てば、是非その実を収穫してハーブティーとして楽しみたいですよね!
そしてそのハーブティーにはどのような効果があるのでしょうか?
続いて見て行きましょう。
関連記事
チェストベリーハーブティーの作り方!効果はどうなの?
チェストベリーは、7~9月に花を咲かせ、直径2~3㎜程の球体の実をつけます。
実ができたときは白みがかった黄緑色をしていますが、やがて成熟して黒色になります。
ちょうど「黒胡椒」によく似ていますよ。
この実を収穫(黒色になるまで待つ必要はありません)し、ハーブティーを作ることができますよ。
その作り方についてご紹介していきます!
- チェストベリーハーブティーの作り方
まず、チェストベリーの実を収穫します。
それを皿等に広げ、約1ヵ月程室内で乾燥させてください。
そうすると、チェストベリーのドライハーブが出来ます。
小さじ1/2杯程のドライチェストベリーを、お湯180ccに入れて5~10分程蒸らします。
完成!
カンタンですね。
香ばしくほのかな苦味と、ハーブ特有のすっきり感のある味わいです。
チェストベリーの果実の風味はコショウに似ているんですよ。
そのため、香辛料として使うために古くから栽培されてきました。
そんなチェストベリーは、女性のホルモンバランスを整えるハーブとしてよく知られています。
ホルモンに似た成分を含んでいることから、最近では治療薬としての研究が進められているほどなんですよ。
具体的には、
- 月経痛
- 月経不順
- 子宮筋腫
- 更年期障害
等の婦人科系疾患に効果を発揮します。
月経中のにきび、口唇疱疹、ひざのむくみ等への効果も期待できる、女性の味方のようなハーブです。
その効能により、ピルや常用している薬との併用ができない等といった注意点もあるので確認してから飲むようにしてくださいね。
ところで、女性には気になる効果をもつチェストベリーを、ハーブティー以外の方法でもっと手軽に生活に取り入れてみる方法はないのか?
そんなことを思われる方におススメの方法があります。
「チェストベリーチンキ」です。
チンキにすると、ハーブティーよりも強い効果を感じることができますよ。
では、作り方や効果を見て行きましょう。
関連記事
チェストベリーチンキの作り方と効果!他に使い方はあるの?
チンキはあまり聞きなれない言葉かもしれません。
ですが、ハーブの効能をより強く取り入れられる知っている人には人気な方法なんですよ。
チンキとは、ハーブの濃縮エキスのことを言います。
乾いたハーブをウォッカやホワイトリカーなどのアルコール度数の高いお酒につけて、有効成分を抽出したものです。
だから、ハーブティーよりもより強い効果が期待できるのですね。
では作り方をご紹介していきます。
- チェストベリーチンキの作り方
<準備するもの>
- 漬け込むビン
遮光性のあるものが良いですが、なければ普通のガラスビンでOKです。
サイズは小ぶりのもので、ジャムが入っているようなビンが良いです。
ビンはしっかり洗浄しておきましょう。
- 乾燥させたチェストベリー 30g
- ウォッカ等のアルコール度数の高いお酒 250g
<作り方>
1.ビンにチェストベリーの実を入れる。
2.アルコールをチェストベリーの実が十分に浸かるくらいまで入れてふたを閉める。
3.約2~3か月の間、直射日光が当たらないように保管する。
4.フィルターで濾してエキスを抽出する。
※コーヒーフィルターを使うと便利ですよ。
完成!
こうしてできたチェストベリーのチンキは直射日光の当たらないところで約1年間保管できます。
紅茶やお湯等の飲み物コップ1杯に、チンキを小さじ1/2くらい入れて飲むと良いですよ。
月経前の不快症状(PMS)の改善や、生理痛に効果があるとされています。
チンキを作ってしまえば、ハーブティーよりもお手軽に、そして強い効果を得ることができて、魅力的ですよね。
是非一度試してみてくださいね。
では、チェストベリーについていろいろとお伝えしましたので、最後にまとめましょう。
関連記事
まとめ
今回は、チェストベリーの育て方、ハーブティーやチンキの楽しみ方をご紹介しました。
チェストベリーは寒さにも暑さにも強く育てやすいハーブでしたね。
生育旺盛なので、十分な場所を確保し育てることが大切です。
大きく育ち、花が咲いたら、実ができます。
その実を収穫し、ハーブティーやチンキといった方法で体に取り入れてみてください。
女性ホルモンに作用し、あなたの生活が少し楽になるかもしれません!
おすすめ記事