ムスカリの育て方をご存知ですか?
育ててみたいけど、どうやって育てたらいいかわからない
手間がかからず植えっぱなしで育てられる花を知りたい
そんなあなたへ、ムスカリの育て方や魅力について詳しくご紹介したいと思います。
あと、一年中植えっぱなしで育てられるという噂がありますが、その真偽が知りたいですよね。
今回は、そんな点も含め、ムスカリの増やし方や寄せ植えのやり方についてなど、知って得する情報もお話しますよ。
目次
ムスカリとは?植えっぱなしOKって本当?
あなたは「ムスカリは植えっぱなしでも育てられる」という噂を耳にしたことがありますか?
一年中植え替えせずに育てられたら手間がかからず助かりますよね。
この噂の真相をお話する前に、まずはムスカリの持つ魅力や性質からご紹介していきたいと思います。
ムスカリは草丈が10~20cmくらいと低めで、春になると紫色の花を咲かせます。
一つ一つは小さい花ですが集まって咲くので小さなブドウの房のような花の姿になり、とても可愛らしいですよ。
花の色は紫色が定番ですが、水色や白など淡い色もあります。
草丈が低いので、花壇の手前側や草丈の高い花の合間を敷き詰めるように花を咲かせることができます。
チューリップやスイセンと開花時期が被っているので、大きな公園や植物園でこれらの花を目当てに見に行くとムスカリと一緒に咲いている所を見られるかもしれません。
私が行った公園では色とりどりチューリップの合間を、カーブを描きながら敷き詰められた群生のムスカリを見ることができました。
ムスカリの紫の花がびっしりと咲く光景はまるで天の川のように見えて、チューリップの花の色の対比もあって見事な鮮やかさに圧倒されましたね。
このように、ムスカリは植え付け間隔が狭くても、十分育ってくれます。
もちろん単体でも可愛いですが、たくさんのムスカリを咲かせてグランドカバーとして使うのもおすすめです。
また、ムスカリは暑さにも寒さにも強く、何もせずとも株を増やしていくところも魅力の一つです。
実はムスカリはキジカクシ科に分類される球根植物なのです。
花を咲かせていない時期は球根に栄養を貯めて、暖かくなったら球根を増やすことで広がっていきます。
栽培の難易度は高くなく、またどんどん増えてくれるのでお得な花なんですよ。
さて、ここまではムスカリの魅力をたっぷりお伝えしてきました。
そろそろムスカリは本当に植えっぱなしでも育てられるのか?という疑問にお答えしたいと思います。
結論から言うと、ムスカリは植えっぱなしで育てられます!
魅力たっぷりな上にお世話の手間も少ないなんて、ありがたいお花ですね。
植えっぱなしでも育てられる条件は、水はけと日当たりが良く、冬はマイナス10度以下にならない場所で育てること!
特に土が常に湿ってるような場所だと球根が腐ってしまうので、そういった場所は避けて植えてあげてくださいね。
さて、ここまで読んできたあなたは、すでにムスカリを育ててみたいと思っていることでしょう。
そこで次は、ムスカリの育て方について詳しくご紹介していきますね。
関連記事
ムスカリの育て方!植え付けや掘り上げ等のポイントは?
それではムスカリの育て方についてご紹介したいと思います。
初心者の方にも分かりやすいように詳しくご紹介していきますので安心してくださいね。
【植え付け】
ムスカリの球根は10月頃から植え付けられますが、早く植えるとそれだけ葉が茂りすぎることがあります。
11月~12月初旬くらいに植え付けた方がコンパクトに育てることが出来ます。
球根のとがっている方を上にして植えていきます。
植え付けの深さは3~5cm、間隔は5~10cmくらいで植え付けてください。
しかしグランドカバーに使う場合や鉢植えで育てる時は、球根同士の間隔を空けずに植えて密集させることも可能です。
【栽培環境】
日当たりと水はけのよい場所なら、地植えでも鉢植えでも育てることができます。
夏は日陰になっても大丈夫なので、落葉樹の下などでも育てられます。
【用土】
市販の草花用培養土でも育てられます。
自身でブレンドする場合は、赤玉土7:腐葉土3の割合でよく混ぜて使いましょう。
【水やり】
地植えで雨が当たる場所なら、ほとんど水やりの必要はありません。
鉢植えの場合は、土が白く乾いていてからたっぷり水をあげましょう。
しかしこの時期は花芽が出てから開花時期は根が良く水を吸うので、水切れさせすぎないようにします。
目安としては葉がへたったら水切れのサインですので参考にしてみてください。
水をあげすぎないようにするには、少し元気がなくなってから水をあげるくらいが丁度良いです。
球根が休眠期に入るので、花が終わったら次の芽が出る秋まで水やりは不要です。
私はみずをやりすぎて土の中で球根を腐らせてしまったことがりますので、この記事を読んでいるあなたは水のやりすぎには注意してくださいね。
【肥料】
ムスカリはあまり肥料を必要としません。
しかし肥料を与えることで翌年もたくさん花を咲かせる太った球根に育ちます。
花の終わった夏前と、冬に入る前に緩効性化成肥料を施すくらいで良いでしょう。
緩効性化成肥料とは、効き目がゆっくりの肥料のことで日々の水やりなどで少しずつ成分が溶けていきます。
【剪定】
・花がら摘み
花がら摘みとは、咲き終わった花を摘み取ることです。
ムスカリの花が咲き終わったらその都度、茎を根元から切り取りましょう。
咲き終わった花をそのままにしておくと種を作り始めてしまうので、そちらに栄養が取られ次の花が咲かなくなってしまいます。
また花がら摘みをした方が見映えが良くなりますよ。
・葉の剪定
植えっぱなしで育てている場合、葉がニラのように伸びてしまい草姿が乱れてきます。
このままにしておくと開花期に見苦しくなってしまうので、9~10月または2月頃にバッサリ刈り込んでおきましょう。
しかしここで注意してほしい点が一つあります。
葉は光合成するために欠かせないので、球根にたっぷり栄養を蓄える必要のある3月から梅雨前までは葉を切らないでほしいのです。
梅雨入り前くらいに葉が枯れてきたら刈り取って大丈夫なのですが、葉が緑の間はたっぷり光合成をさせてあげましょう。
【植え替え(掘り上げ)】
ムスカリは植えっぱなしでも育てられますが、何年も植えていると株が混みあって見映えや花つきが悪くなります。
3年くらいを目安に植え替えをすると良いでしょう。
植え替えの時期としては梅雨前が最適です。
開花期間中の球根は多くの栄養を使うので、花が終わってすぐに球根を掘り上げると中身がスカスカの球根になってしまいます。
梅雨に入る前くらいまでは光合成をさせると、球根に栄養を蓄えることができますよ。
掘り上げてた球根は乾燥した日陰などで保管し、また11月くらいになったら植え付けることができます。
さて、ムスカリの育て方が分かったところで、増やしてみたいと思っている方もいるでしょう。
こんなに育てるのが簡単なのに株を増やすこともできたらとってもお得ですよね。
そこで次は、ムスカリの増やし方について詳しく説明していこうと思います。
関連記事
ムスカリの増やし方!分球のコツやポイントは?
今育てているムスカリを増やせたらとってもお得ですよね。
ムスカリは分球という方法で簡単に株を増やすことが出来るんですよ。
球根植物の中には親の球根から子どもの球根が出来る種類があり、親球根から子ども球根を分けて増やす方法を分球といいます。
ムスカリは自然に分球してどんどん増えていくので放っておいても広がっていきますが、人工的に分球させて他の場所に植えることも出来ます。
球根を観察したときに2~3個ポコポコとくっついているものがあれば、手で簡単に割って分球することができます。
注意する点は時期に気を付けることです。
ムスカリの植え替えに適しているのは梅雨前なので、同じ時期に分球を行うのが一番良いでしょう。
花が終わってすぐの時期の球根は栄養を使い切りしぼんでしまっているので、この時期は避けた方が良いですね。
放っておいても簡単に増えてくれるならグランドカバーにも使いやすいですよね。
分球ができれば離れた場所に植えたり、気軽にお友達にプレゼントしたりすることもできますね。
そんなムスカリですが、寄せ植えをすると、ガーデニングの楽しみがグッと広がります。
もちろん、寄せ植えをやったことがない方でも大丈夫!
続いて、ムスカリの寄せ植えのやり方や、相性の良い植物を詳しくご紹介したいと思います。
関連記事
ムスカリの寄せ植え!コツやポイントは?
ムスカリの寄せ植えを見たことや作ったことはありますか?
可愛らしい花を咲かせるムスカリは春の花と相性バッチリ!
どんな花と一緒にを植えたらいいのか具体例を出してご紹介していきますよ。
また寄せ植えの手順についても詳しくお伝えしていきたいと思います。
【相性の良い植物】
ムスカリの花が咲くのは春先ですが植え付けは晩秋ですので、ムスカリと一緒に冬越しできる花の方が良いですよね。
そこで私のおすすめの耐寒性の優れた植物をいくつか選んでみました。
ど定番の春の花ですが、やっぱりチューリップを見ると春だなと感じられますよね。
ムスカリと開花時期が被るので、同時期に花を楽しむことができます。
チューリップは花も葉も鮮やかな色をしているので、ムスカリの濃い花色とも喧嘩せずお互いを引き立て合ってくれますよ。
・アリッサム
こんもりと白く小さな花をたくさん咲かせる可愛らしい花です。
寒さに強く開花期間が長いため、秋から春にかけてのガーデニングではよく使われています。
草丈が低いので鉢のフチに植えれば、ムスカリを主役とした可愛らしい寄せ植えを作れますよ。
・パンジー、ビオラ
秋冬の定番の花ですが花色や花姿が豊富なので、飽きずに色んな品種を選ぶことができます。
寒さに強く開花期間が長いため、秋に植えても5月くらいまで花を楽しむことができるのはありがたいですよね。
この花も草丈が低いので鉢のフチに植えるとムスカリとバランスが取りやすくなります。
・ストック
ヒラヒラとした柔らかい花が特徴の、草丈が30~40cmくらいの花です。
薄い黄色やピンク、水色などパステルカラーの花色が多く、淡い花色のムスカリとも相性がいいでしょう。
ムスカリより草丈が高いので、ストックの株元にムスカリを植え付けると高さのあるボリューミーな寄せ植えを作れます。
・バロータ
フェルトのようなふわふわの柔らかい葉が特徴のシルバーリーフです。
寄せ植えにぴったりの名脇役で、柔らかい雰囲気を作るにはもってこいなんですよ。
乾燥に強く多湿に弱いので球根植物とも相性はばっちり。
耐寒性はマイナス5度くらいまで耐えられるので、関東以西での越冬が可能です。
【寄せ植えの作り方】
・球根から育てる場合
寄せ植えに球根を植えてもすぐ花を楽しめないですよね。
しかし球根から植えることで冬の間はアリッサムやパンジー、ビオラだけだった寄せ植えが、春になったらムスカリがニョキッと顔を出します。
春の訪れとともに花が増えていく寄せ植えなんて、とっても素敵じゃないですか?
このように他の花の合間に球根を忍ばせておくことで、冬と春とで違った顔の寄せ植えをつくることができるんです。
球根植物は少々障害があっても土の外に出てこようと芽を伸ばしてくれるので、他の植物にすっぽり覆われても大丈夫!
春が近付くと出てくる芽を見つけた時の喜びはひとしおですよ。
・苗で作る場合
ムスカリは苗でも流通しているので、寄せ植えですぐ花を楽しみたい時は苗を使いましょう。
・寄せ植えの手順
ムスカリは草丈があまり高くないので、一緒に植える花も草丈が低い場合は浅い鉢を選ぶとバランスが良くなります。
逆にストックやチューリップなど草丈の高い花と植える場合は、深鉢や足の長い鉢を使いましょう。
植え付けの手順としては、まず苗ポットに入ったまま配置を決めましょう。
一度植え付けてから植え直すと根が傷ついてしまうので、最初にじっくり考えて配置を決めるのはとっても大事なポイントです。
背の低い植物は鉢の手前やフチ側へ、背の高い植物は鉢の後方や中心に植えるとバランスが良くなります。
配置が決まったら、鉢の中心に植える植物から植え付けていきます。
基本的に中心から外側に向かって植え付けていくようにしましょう。
ムスカリの植え付けは深さ3~5cmと浅めなので、全ての植物を植え終えてから合間に植えていきます。
因みにチューリップの球根は鉢の1/3くらい土を入れたら一番最初に、他の植物の下に植えると良いですよ。
いかがでしたか?
冬と春で二度楽しめる寄せ植えのやり方があるなんて驚きですよね。
球根植物ならではの楽しみ方、あなたも是非挑戦してみてくださいね。
ところであなたは育てているムスカリが増えすぎてしまった!なんて経験はありませんか?
育てやすい植物には、こんなに増えるとは思わなかったというお悩みはつきものですよね。
次はムスカリが増えすぎてお悩みのあなたへ、原因や対処法をご説明していきたいと思います。
関連記事
ムスカリが増えすぎる?原因や対処法のポイントは?
さて、ムスカリを地植えで何年も育てていると「ムスカリが増えすぎて困る!」そんなお悩みも出てくるかとと思います。
ムスカリの球根は自然と増えて広がっていくので、放っておくと手がつけられなくなってしまうこともあるんですよね。
しかもムスカリは球根植物なので地表の葉を刈り取っても、翌年また芽を出します。
ですがそこまで心配しなくとも、ムスカリの除去はあまり難しくありません。
花が終わって草が枯れてきた時に引っ張れば簡単に抜けるので、球根を掘り上げてしまいましょう。
また3年に1度はくらい植え替えを行うと、収拾がつかないほど広がりすぎずに育てることができます。
その際に球根を分球をして大きい球根を残し、小さい球根は間引きましょう。
混みあった環境を改善させ花つきの良い株だけを咲かせることができます。
さて増えすぎたムスカリですが、そのまま捨てる前にいくつか有効活用できる方法をご紹介したいと思います。
1,鉢植えで育てる
ムスカリはあまり大きい鉢でなくても育てられるのでスペースを取りません。
ご自身で育てる以外にプレゼントにも使えますよ。
見た目が可愛らしい鉢に植えてあげれば、可愛らしい春のギフトに早変わりです。
2,切り花
球根を抜くのは花が咲き終わるまで待ってみませんか?
ムスカリは花屋さんではちょっとお高めの切り花なんですよ。
贅沢にムスカリだけのブーケを作れるのは自分で育てているからこそできる技ですよ。
花瓶がなくても小さい空き瓶などに挿すだけでもお部屋がぐっと華やかになります。
芳香が強い品種ならより一層、春の香りをお家の中でも楽しめますね。
それでは、ムスカリについてたくさんお伝えしましたので、最後にまとめましょう。
関連記事
まとめ
今回は、ムスカリの育て方や増やし方、寄せ植えのコツなどをお伝えしました。
濃い紫の花が印象的な春の花、ムスカリ。
可愛らしい花と一年中植えっぱなしで育てられる丈夫さが魅力ですよね。
球根植物なので多湿には弱いですが、水やりの頻度が少ないのでお世話の手間もあまりありませんよ。
しかも放っておいても増えてくれるのでとってもお得です。
球根を分ければ他の場所に移植もできるのは嬉しいですよね。
寄せ植えではなんと球根のまま植えることで、植え替えいらずで冬とは違う印象に変身させることも出来るんですよ。
とっても育てやすい反面、増えすぎてしまう難点はありますが根がすごく強いこともないので草むしりは簡単です。
名脇役にも主役にもなれるムスカリは魅力がたっぷり詰まっています。
さあ!あなたも是非可愛らしいムスカリを育ててみましょう!
おすすめ記事
コメント