デュランタというお花をご存じでしょうか?
紫色や白い小さなお花を房状に咲かせる、とても爽やかできれいなお花です。
実はこのデュランタ、花だけでなく、葉も色々な種類があって、とても育てやすいお花なんですよ。
今回はさまざまな魅力を持つデュランタの育て方や増やし方、寄せ植えのポイントや枯れる原因についてご紹介します。
目次
デュランタとは?種類や開花時期は?
デュランタとはどんなお花なのでしょうか?
デュランタは、クマツヅラ科ハリマツリ属の常緑低木で、アメリカのフロリダ地方やブラジル原産の熱帯植物です。
6月から11月に、小さな芝桜のような形の紫色や白いお花が房状に垂れ下がって咲きます。
風に揺れる姿は、夏の暑い時期でも涼しげで可憐な印象を与えてくれますよ。
お花は、ほのかにバニラのような甘い香りがするんですよね^^
樹高が30cm〜2mくらいになるので、寄せ植えや花壇に植えるだけではなく、暖かい地方では庭木としても利用されています。
沖縄や九州の一部地域では、生垣として植えられているところもありますよ。
さて、デュランタには様々な品種がありますが、花だけではなく、葉を楽しめる品種もあることが特徴的です。
代表的なものをご紹介していきますね。
【タカラヅカ】
紫のお花に白い縁取りが入ったお花が印象的な品種で、タカラジェンヌが正装した袴姿を思わせることから、名づけられました。
お花を楽しむ品種の代表的なもので、他の品種に比べてあまり大きく育たないため、鉢植えでも育てやすい品種です。
タカラヅカの中でも香りが強く、少し紫色が濃いものはパープルラブという名前で販売されていることもあります。
【アルバ】
とても清楚な印象の、純白のお花を咲かせる品種です。
白いお花が垂れ下がる姿は、まるで夏に雪が積もったような雰囲気ですよ。
アルバの中でも特にお花の香りが強いものは、ホワイトラブという名前で流通していることもあります。
【ライム】
その名の通り、明るいライム色の葉をつける品種で、観葉植物として流通しています。
淡い紫色の花を咲かせますが、葉を鑑賞するために品種改良されているため、他の種類と異なり、花付きが悪いです。
【斑入り品種】
葉の縁部分に黄色や白の斑が入るゴールドエッジやホワイトエッジ、明るい黄緑色の葉に濃い緑の縁取りの斑が入るグリーンエッジなどがあります。
どの品種も葉を楽しむものなので、花はあまり咲きません。
そんなお花も葉っぱも楽しめるデュランタ、色々な種類があると育ててみたくなりますよね。
次はデュランタの植え付けや切り戻しのコツなど、育て方についてお話してみたいと思います。
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デュランタの育て方!植え付けや切り戻しなどのコツは?
それではデュランタの育て方について、項目別に見ていきましょう。
【生育場所】
デュランタはもともと熱帯の植物なので、日光を好みます。
日当たりが悪いと、極端に花付きが悪くなりますので、注意が必要ですよ。
ただ、先ほどご紹介したゴールドエッジやホワイトエッジなどの斑入りの品種は、直射日光下だと葉が焼けてしまったり、斑の模様がきれいに出なかったりしてしまいますので、明るい日陰に植えてください。
私はアルバとホワイトエッジを育てていますが、アルバはお庭の一番南の日当たりがいい場所で、ホワイトエッジは室内で観葉植物として楽しんでいます。
【用土】
デュランタは水はけのよい土を好みます。
鉢植えにする場合は、一般的な草花用土を用いるか、赤玉小粒:腐葉土=7:3の割合で混ぜた土を使い、鉢底石を入れて通気性を確保してください。
地植えにする場合は、水はけの良いところを選び、一度掘り返して腐葉土や堆肥を混ぜてほぐしておきましょう。
粘土質の場合は、川砂を混ぜ込んでもいいですね。
【植え付け】
4月から8月に植え付けができます。
ですが、新芽が開いた後の、梅雨入り前後が最も適した時期です。
鉢に植える場合は、購入した際に入っていた鉢よりも一回り大きな鉢を用意して植えつけます。
庭など地植えにする場合は、購入時の鉢の2倍の深さ、2.5倍の直径の穴を掘り、堆肥や元肥を混ぜ込んだ土で埋め戻ししてください。
【肥料】
成長期の春から秋の間は、緩効性肥料を常に与えるようにします。
頻度や量は、使われる肥料の表示に従ってくださいね。
花付きが悪いようでしたら、1,2週間に一度、液体肥料を施してあげるといいですよ。
【水やり】
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげてください。
特に成長期で暑い時期は乾燥しやすいので、7月から9月の天気の良い日には、毎日あげるようにします。
夏の暑い時期なので、日中の水やりは避けて、朝夕の涼しい時間帯にあげてくださいね。
地植えをした場合は、植えつけてから根付くまで、およそ2,3ヵ月の間は鉢植えと同じように、土の表面が乾いたらたっぷりあげるようにしてください。
その後は、基本的に雨におまかせしても大丈夫。
ですが、真夏で何日も雨が降らず、土がひび割れてきてしまうようなときには、適時水やりをしてください。
冬はデュランタの休眠期になりますので、水やりは控えめにします。
鉢植えの場合は、鉢の中まで乾燥したらたっぷりあげてください。
室内で育てていると暖房などで意外と乾燥しがちなので、こまめに様子を見てあげてくださいね。
地植えのまま冬越しする場合は、特に水やりをする必要はありません。
【剪定】
剪定は二度目のお花を楽しむためと、姿を整えるために行います。
二度目のお花を楽しむためには、花が咲き終わった枝を、咲き終わった花のすぐ下の部分から剪定してください。
切ったところからまた脇芽が伸び、2度目のお花を楽しむことができますよ。
また、デュランタが大きくなりすぎてしまったときや、形が乱れてきたときには少し大胆に剪定をしましょう。
花が咲き終わった秋か、新芽が展開する前の春先が剪定の適期です。
根元から勢いよく伸びているシュートという枝は、花がつきにくいので根元から取り除いてしまってください。
全体の形をみて、飛び出している枝や込み合っている部分の枝を剪定すると、すっきりコンパクトな姿になりますよ。
【冬越し】
熱帯植物ではありますが、意外と寒さに強いので、最低気温が5℃を下回らない地域であれば、戸外でも越冬できます。
霜が降りたり、土が凍ったりする地域では、室内で冬越ししてください。
我が家は雪が降る地域なので、鉢植えで育て、そのまま室内で越冬しています。
冬越しする前に一度、剪定をしてコンパクトな姿にして、緩効性肥料を与えておくと、来春の花付きや成長がよくなりますよ。
デュランタは年中葉をつけている常緑樹ですが、気温が10℃以下になると、パラパラと葉を落とすことがあります。
これは、葉を少なくすることで蒸散を抑え、エネルギーを消費しないようにしているだけなので、心配いりません。
また、冬越し中はデュランタの休眠期になりますので、水やりを控えて乾燥気味にしてください。
さて、ここまでデュランタの育て方についてお話してきましたが、愛情込めてそだてたデュランタを増やすには、どのような方法があるのでしょうか?
次はデュランタの増やし方についてお話していきます。
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デュランタの増やし方!挿し木のコツやポイントは?
デュランタは「挿し木」で増やしていくことができますよ。
やり方は、春から初夏に、元気な枝を選んで5~7㎝くらいの長さに切り取ります。
これを「挿し木」にするわけですね。
そして、下の方の葉は取り除き、葉が2,3枚になるようにして、1時間くらい水につけておいてください。
その後、挿し木用の土や、バーミキュライト、鹿沼土などの清潔な土に挿します。
場所は、明るい日陰で管理してください。
新芽が展開してくるまでは、お水を切らさないように、こまめに水やりをしてくださいね。
1~2ヵ月ほどで根がでてきますので、植え付けと同じように定植します。
新しいお花が増えてくれることを願いつつ、ワクワクしながらお待ちくださいね^^
ところで、このように挿し木で増やしたデュランタを、今度は寄せ植えにして楽しんでみてはいかがでしょうか?
次はデュランタを寄せ植えにするときの、コツやポイントについてお話していきます。
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デュランタの寄せ植え!コツやポイントは?
デュランタを寄せ植えで楽しむときに、気をつけた方がよいポイントはあるのでしょうか?
デュランタは低木なので、草花よりも大きく枝を伸ばし、四方八方へ広がっていきます。
また、生育旺盛なデュランタは1,2年に1度植え替えをしないと、根詰まりをおこしてしまうことがあります。
なので、デュランタを寄せ植えにする場合は、
- 大きくなることを見越して空間に余裕をもって植える
- 1,2年したら一度寄せ植えを解体して植え替えをする
ようにしてください。
私はデュランタを寄せ植えするときには、イソトマやロベリアなどの一年草と組み合わせて、毎年植え替えるようにしています。
こうすると、毎年新しい寄せ植えも楽しめるのでおすすめです。
また、斑入り品種のホワイトエッジなどはあまり背が高くならないので、すっきりとした立ち姿のブルーサルビアや、高さのあるペンタスなどと組み合わせても素敵ですね。
さて、爽やかなお花で夏の寄せ植えにもぴったりのデュランタですが・・・
- 「お花が咲かなくなっちゃった」
- 「なんだか元気がなくて枯れてきたみたい」
なんてことはありませんか?
せっかく育てたデュランタがそのような状態になったら悲しいですよね。
そこで、最後にデュランタのお花が咲かない、枯れる原因と対処法などについてお話していきます。
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デュランタの花が咲かない?枯れる原因や対処法は?
丈夫で育てやすいデュランタですが、時々お花が咲かなくなってしまうことがあります。
いったい何が原因なのでしょうか?
まず最初に考えられるのが「日当たりの悪さ」です。
十分な日光が当たらないと、デュランタは枝や葉を伸ばす方に栄養がいってしまい、なかなかお花が咲かなくなってしまいます。
日中、きちんと日が当たっているか確認し、鉢の置き場所を変えたり、植え替えをしたりしてみてください。
もう一つ良くあるのが、開花時に窒素分を多く含む肥料を与えすぎていることです。
これも、先ほどとおなじように、葉や枝を伸ばす方に成長が傾いてしまっているので、リン酸を多く含む肥料を与え、開花を促してあげるといいですよ。
そして、お花が咲かないのと同じように心配になるのが、デュランタが枯れてしまうことですよね。
丈夫なデュランタですが、アブラムシやハダニなどの害虫が沢山ついてしまうと、枯れてしまうことがあります。
水やりの際などにチェックして、害虫を見つけたら早めに取り除いたり薬剤を散布したりしてください。
そして、もう一つよくあるのが、冬場に葉がなくなってしまうことです。
「葉っぱが全部落ちてしまった…もう枯れちゃったのかも」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。
冬越し中に最低気温が5℃を下回ると、葉が全部おちてしまったり、地上部が枯れてしまうことがあります。
霜が降りたり、土が凍ったりしていなければ、根はまだ生きていて、春になると新しい芽がでてきます。
あまり冷え込むようでしたら、根を保護するために藁やウッドチップなどで根元を覆うマルチングをして、保温してあげてるといいですよ。
それでは、デュランタについてたくさんお話しましたので、最後にまとめましょう。
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まとめ
今回はデュランタの種類や育て方などについてお話ししました。
デュランタの種類は、お花を楽しむタカラヅカやアルバ、葉を楽しむライムなどがあります。
育て方のポイントは、日当たりと水はけのいい所で育てる。
夏場は乾燥しやすいので毎日水をあげます。
デュランタを増やす時は、春から初夏に挿し木をします。
寄せ植えは隙間を開けて植え、1,2年毎に植え替えしましょう。
日当たりの悪さや肥料の与えすぎで花が咲かなくなるので、ご注意ください。
冬越し中に枯れることがありますが、根は生きていて春に芽が出るので、ご心配なく。
色々な楽しみ方ができるデュランタ、お好みの種類を見つけて、爽やかなお花や美しい葉を楽しみましょう。
あなたのデュランタ育成体験談もぜひコメントしてくださいね^^
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